会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

分配可能額を超えた自己株式取得に関する特別調査委員会の設置のお知らせ(ウイルプラスホールディングス)

分配可能額を超えた自己株式取得に関する特別調査委員会の設置のお知らせ(PDFファイル)

ウイルプラスホールディングス(東証スタンダード)(6月決算の会社です)のプレスリリース(2024年8月26日)。

分配可能額を超えた自己株式取得を行ってしまったそうです。

2024 年5月 16 日に 700,000 株、総額 699,300,000 円の自己株式取得を行いましたが...

「しかしながら、今般、2024 年6月期決算の監査の過程において会計監査人からの指摘を受け、本件自己株式取得の時点で、本件自己株式取得により株主に対して交付される金銭等の帳簿価額の総額が会社法及び会社計算規則により算定した分配可能額を超えていたこと、並びに、2024 年6月期末時点における自己株式の帳簿価格が同時点における会社法及び会社計算規則により算定した剰余金の額を超えており、2024 年6月期に係る計算書類の承認を受けた日において欠損が生じることとなること(以下「本件」といいます。)が見込まれることが判明いたしました。」

「特別調査委員会」を設けて、事実関係、原因などを調べるそうです。

なお、監査人は新日本のようです。

2024年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(8月14日)(PDFファイル)

連結では大丈夫そうに見えますが(期首の利益剰余金が十分ある)、単体決算をみてみないと...

2023年6月期の単体のBSをみてみると...

ぎりぎりでアウトでしょうか。期中の配当金4億円強、自己株式取得計9億円強、合計13億円強なので、「前期(今期首)の剰余金の合計ー前期末自己株式」を超えています。

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