(週刊ダイヤモンドの特集の宣伝記事のようですが)五大法律事務所がいろいろ問題をかかえているという記事。
東芝圧力問題を例に挙げています。
「士業の序列1位は弁護士だ。その中でも頂点に君臨するのが、大企業のあらゆるリーガルニーズを引き受ける西村あさひ、森・濱田松本、TMI総合、アンダーソン・毛利・友常、長島・大野・常松の五大法律事務所だ。しかしその五大も、盤石とは言い難い。
欧米の投資ファンドを巻き込み、日本の資本市場の信頼を失墜させた東芝の「圧力問題」。一連の調査過程における西村あさひの関わり方は、五大の信頼を揺るがしかねない“事件”だといえる。
西村あさひは、東芝の監査役会の依頼を受けて、監査役会の補助者として調査を受任。圧力の証拠は認められないと結論付けた。だが、外部弁護士が行った再調査の結論は全くの正反対となったのだ。
西村あさひはもともと東芝経営陣に法的助言を行っており、コーポレートガバナンスに詳しい複数のベテラン弁護士たちは、調査の信頼度を上げるためにも「西村あさひは受任するべきではなかった」と話す。
企業不祥事の報告書は「億を超える」(複数の弁護士)割の良い仕事だと言われるため、西村あさひは引き受けたのかもしれない。だが結果的に、西村あさひはコンプライアンス意識が欠如した東芝取締役会と監査役会の片棒を担ぐことになってしまった。」
会計士・監査法人は、会計監査業務では独立性が要求され、その他の業務でも、一応独立性が要求される業務なのかどうかの判断が必要ということは、意識の中にはあるのでしょうが、弁護士の場合は、クライアントの意向に沿うことが第一で、場合によってはクロをシロといいくるめることも仕事でしょうから、一流法律事務所でも、独立性・中立性の意識が低いのかも入れません。また、一定の監査報酬が毎年見込める監査法人と違って、法律事務所は依頼が途切れれば収入がなくなるので、依頼者ファーストがより強いのでしょう。
ダイヤモンドの特集では...
「Part1では五大法律事務所の内実と課題をレポート。トップ10法律事務所の人数や事務所数、入所者率、退所者率などのデータも公開します。
加えて、この10年ほどで、過払い金返還請求の“バブル”に乗り、事務所規模を急拡大させたアディーレ法律事務所の「次の一手」についてレポート。さらに、隣接士業としてこれまで何度もつば競り合いを繰り広げてきた司法書士との間に勃発しつつある、新たな戦いについても取り上げます。」
(電子書籍版)
これで取り上げた記事もダイヤモンドの特集に含まれているようです。
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