中国の国営複合企業グループ「中国中信集団(CITIC)」傘下の投資会社が、外為取引に関連して、最大で約150億香港ドル(約2000億円)の損失を計上する可能性があると発表したという記事。
「オーストラリアの鉄鋼鉱山への投資に関連して為替先物に投資したが、金融危機に伴う豪ドル相場の混乱を受け巨額の損失発生の可能性があるという。」
この投資会社の会長の声明文(PDFファイル)
「金融危機に伴う豪ドル相場の混乱」は背景としてあるのかもしれませんが、むしろ、内部統制の面で弱点があった模様です。この声明文によると、機器類や原料をオーストラリアや欧州から購入するため、オーストラリアドルやユーロが必要だったが、ドルベースで原価を固定させるため、さまざまな外国為替契約を締結していた、しかしこれらの契約は正当な承認を得ないで行われ、契約による潜在的なエクスポージャーも正確に評価されていなかったといっています。また、監査委員会の調査では、財務Directorが会社のヘッジ方針に従わなかったこと、財務Controllerがチェック機能を果たさなかったことが発見事項として挙げられています。
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事