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香港監査当局、中国恒大とPwCを調査 財務報告巡り(ロイターより)

香港監査当局、中国恒大とPwCを調査 財務報告巡り

香港の監査当局が、中国恒大集団の2020年通期および21年上半期の財務諸表への調査を開始したという記事。監査人であるPwCも調べられるようです。

「監査当局は、コーイングコンサーン(継続企業の前提)に関する報告や、監査法人の報告に関する質問事項をとりまとめたとしている。」

「PwCは2020年の財務諸表に関する監査報告書で無限定意見を表明したが、コーイングコンサーンの重要な疑義には言及していなかった。」

中国の大企業は各地方の政治勢力との関係も深いでしょうから、監査人としても、継続企業の前提にふれるのは、勇気がいるのでしょう。

中国恒大の財務諸表など調査、財務報告局(NNA)

20年12月期決算では1,590億人民元(約2兆8,300億円)の現預金があったとしているが、これは1兆5,070億元の流動負債を到底カバーできない額だったことなどを問題点として挙げた。またPwCが同決算の監査報告で、中国恒大が経営の持続面で重大な不確実性があったにもかかわらず、そのことを指摘しなかったことも問題視している。」

恒大集団のゴーイングコンサーン問題については、少し前にも報じられていました。

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現地取材:中国から外国企業が「大脱出」する予兆が見え始めた(Newsweek)

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この幹部は3年前、中国当局が外資系企業内部に共産党の支部を作るよう党員に促す告知を目にしたという。「党は究極の権威だ。会社に何か要求してきたら? それは依頼であって既に依頼ではない」

そのため、現地駐在の外資幹部の間には不安と疑念が広がっている。「不安を抱えて息を潜めている会社もある」と、アトランティック・カウンシルのロバーツは言う。「駐在員は歓迎されなくなったと感じている。いずれ、もうここにいたくないと思うようになるだろう」」
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