PCAOB Issues Staff Audit Practice Alert on Audit Considerations In the Current Economic Environment
2008-12-29
米PCAOBは、現在の経済情勢において監査人が特に留意すべき事項をまとめたStaff Audit Practice Alert を2008年12月5日に公表しました。
30ページ強の分量の資料で以下の6つのセクションに分かれています。
・Overall audit considerations (監査における全般的留意事項)
・Auditing fair value measurements (公正価値測定の監査)
・Auditing accounting estimates (会計上の見積りの監査)
・Auditing the adequacy of disclosures (開示の十分性に関する監査)
・Auditor’s consideration of a company’s ability to continue as a going concern (継続企業として存続する能力に関する監査人の考慮事項)
・Additional audit considerations for selected financial reporting areas (財務報告上のいくつかの領域における追加的な留意事項)
内容的には、既存の会計基準や監査基準の中からピックアップしたものであり、新しい中身はありませんが、非常に幅広いテーマを取り上げています。単に金融商品の監査に注意すればよいという段階を超えているのでしょう。
日本でもトヨタの赤字に象徴されるように状況は非常に悪化しています。当期から来期にかけて、難しい監査上の判断を迫られる場面が増えてくると予想されます。(そのうち会計士協会からもこれと同じような報告書が出てくるかもしれません。少なくとも各監査法人のレベルでは何らかの対策が打たれることでしょう。)
PCAOB:Public Company Accounting Oversight Board、公開会社会計監視委員会の解説
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