会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

日本電産「過去最高益」のウラで「カリスマ・永守会長」の周りに起き始めた、深刻な異変(現代ビジネスより)

日本電産「過去最高益」のウラで「カリスマ・永守会長」の周りに起き始めた、深刻な異変

(筆者の意見がだいぶ入っているようなので鵜呑みにはしない方がよいのかもしれませんが)日本電産の変調はCEOに復帰した創業者に責任があるという解説記事。

「「自分が命を懸けて造った会社の業績と株価が下がっていることに、見て見ぬふりができなかった。そして業績や株価の回復よりも、それ以上に重要なのが企業文化の立て直しだ」

日本電産の創業者である永守重信会長兼CEOは7月20日、2022年4~6月期決算発表の冒頭にこう切り出した。

永守氏は昨年6月、関潤社長(元日産自動車副COO)にCEOの座を譲ったものの、1年も経たない今年4月21日付でCEOに復活し、関氏をCOOに降格した。今回、その理由を改めて投資家やメディアに説明したのであった。」

「筆者が取材した経営中枢に近い日本電産の複数の幹部は、関氏が日本電産の伝統を崩したのではなく、むしろ永守氏の経営判断ミスと他責によって、同社は危機に直面し始めたと受け止めている。」

詳しくは記事を読んでいただくとして、気になった部分をひとつ挙げると...

「今、日本電産では一部幹部の間で「これは会長の『精神安定剤』だから」という言葉が流行っているという。「精神安定剤」とは、永守会長が喜ぶ前向きな投資計画などの資料や報告書のことを指す。

その一方で、主力事業で苦戦が続く現場では、「前向きな情報」以外も書かれ、より実態に即した資料も存在している。前者の「精神安定剤」的な資料を作れる役員・幹部が、会長から高い評価を受ける。」

「日本電産が2兆円企業となった現在では、世界各国に複数の事業を抱えて「変数」も多く、創業者の理想通りにすべての事が運ぶはずがない。そうした中で会長の「精神安定剤」として実態と離れた資料を作り、それに合わせて事業を展開していくと、生産能力と実際の生産に乖離が出始め、それが会計上、減損処理のリスクを生むことになる。

関氏はこうした組織風土を改めようとし、現場からの信頼を得たが、永守氏にはそのやり方が手ぬるく、自分が造った企業文化を破壊していると映ったのであろう。」

この記事によれば、ある役員は周囲に「今の日本電産の組織風土は尋常ではない」といっているそうです。

直近の四半期決算に関する記事。

日本電産の永守会長「2年メドに新しい経営体制に」4~6月の純利益24%増 円安効果で(日経)

「日本電産は13年以降、CEOの後継候補を外部から複数招いてきた。カルソニックカンセイ(現マレリ)や日産自動車などを経て15年に入社し、18年に社長に就いた吉本浩之氏は20年に社長を退任。代わって日産出身の関氏が社長に就き、21年に永守会長からCEOを引き継いだ。しかし関社長も22年4月にCEOを交代した。」

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