創造学園大を運営する堀越学園という学校法人が、負債額を約6億3000万円分少なく改竄して設置許可を受けていたという記事。
「文科省によると、同学園は平成16年度の同大新設の際、申請書に添付された財産目録などの中で、実際には9億200万円あった負債額を2億7300万円と少なく改竄。新設費用を自己資金で保有しているように記載して、認可に必要な基準をクリアしたように見せかけていた。
監査法人による監査報告書の署名・押印も偽造されていた。」
この監査法人が監査をしていないのに勝手に監査報告書を偽造されていたのであれば、責任はないかもしれませんが、財産目録の監査を締結していた場合には、当然、文科省に提出された書類の写しと監査した書類が一致しているか確かめる必要があり、それをやっていなければ、監査人のミスといえるでしょう。また、監査した本当の財産目録の数字では設置基準をクリアできないのに、設置が認められたのであれば、監査人もおかしいと感づいたはずです。
また、学校法人の計算書類というのは、なぜ公表しないのでしょうか。この事件でも、計算書類を、文科省の役人だけでなく、誰でも閲覧できるようにしてあれば、このような不正への抑止にはなるはずです(たとえば、借入金を過少に計上していれば、貸付を行っている金融機関が気づくはず)。
(補足)
創造学園、書類改ざん巨額負債隠して大学設立(読売)
この読売の記事によると、監査対象とした計算書類と当局に提出したものが異なっていたようです。
「同学園は当初、本来の借入金が記載された財務関係書類を作り、これに基づき、会計士2人が監査報告書も作成していたが、その後、借入金の額を書きかえ、同じ会計士2人の印鑑も偽造して監査報告書を作り替えていた。」
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