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東芝社長選考の流れを変えた文芸春秋と米司法省 | 東芝問題リポート (毎日より)

東芝社長選考の流れを変えた文芸春秋と米司法省 | 東芝問題リポート(記事冒頭のみ)

東芝の新社長に副社長の志賀氏が選ばれなかったのは文藝春秋の報道と米司法省・SECの調査のためだったという記事。

「3月10日、月刊誌「文芸春秋」4月号が発売された。そこには「スクープ 東芝『不正謀議メール』を公開する」という衝撃的なタイトルの記事が掲載されていた。」

文藝春秋の記事は、ウェスチングハウスの減損処理について、監査人に圧力を加えるよう求めるメールを志賀氏が出していたことを明らかにするものでした。

「「E&Yが暴れていて、手を焼いています。財務部から新日本へプレッシャもお願いしています……」(文芸春秋2016年4月号185ページ)

この時期、東芝の子会社である米原子力大手ウェスチングハウスの減損損失を計上するかどうかが、大きな問題になっていた。文芸春秋に掲載されたメールは、米国の会計事務所が減損を迫っていて困っている、同系列の新日本監査法人に対して圧力をかけるよう支援してほしい、そんな意味に受け取れる。

これが、東芝の経営陣に対して、ウェスチングハウスのトップが発信したメールだというのである。記事はこのトップを「S氏」とイニシャルで掲載した。当時のウェスチングハウス会長は、現在、東芝副社長の志賀重範氏である。」

文芸春秋の報道と同じ時期に、ウェスチングハウスの減損処理について米司法省とSECが調査に入ったという報道もあり、指名委員会で、志賀氏の社長就任は不適当という結論になったそうです。

当然だといえますが、社長就任は見送られたといっても、取締役には昇格するようです。

監査人に圧力をかけることを当然だと考えているような人物が要職を占めるわけですから、東芝の新しい監査人も毅然とした態度で臨まないと、きちんとした監査はできないでしょう。

役員候補者決定のお知らせ(東芝)(PDFファイル)

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