レ オ パ レ ス 21(東証プライム)のプレスリリース。
2022 年 3 月期決算発表を延期するとのことです。
「監査法人に通報があり、2022 年 3 月期の決算内容を調査確認するため、当初予定しておりました決算発表日を延期することといたしました。」
延期後の発表日は、5 月 20 日です。
どのような通報だったのでしょうか。
こちら会社は、上海のロックダウンの影響です。
↓
2022 年 12 月期第1四半期決算発表延期に関するお知らせ(不二精機)
「当社は本日の決算発表に向けて準備を進めてまいりましたが、中国上海市のロックダウンの影響で上海市に拠点を置く連結子会社(上海不二精机有限公司をいいます。)の連結対象期間の決算作業が終了していないため、連結決算作業及び四半期報告書の作成に相応の時間が必要となることから、決算発表を延期することといたしました。」
(補足)
レオパレスは、16日に決算発表ができたようです。
レオパレスが債務超過解消 3月期決算、最終損益は黒字(産経)
「レオパレスは13日に予定していた決算発表を「監査法人に通報があり、決算内容を調査確認する」として延期していたが、決算に影響を与えないと判断。16日公表した。」
通報は嫌がらせだったのでしょうか。それとも、嫌がらせではないけれども、財務報告には無関係、あるいは、重要性なしということだったのでしょうか。いずれにしても、監査法人も含め、関係者は土日出勤して、調査・検討したのでしょう。
(補足2)
会社から通報の中身などについてプレスリリースが出ています。
(開示事項の経過及び変更)「2022年3月期 決算発表延期のお知らせ」の経過及び変更に関するお知らせ(PDFファイル)
「2.主な通報内容
(1)1989 年に当社取引先であった A 社との間で 2 億 5,000 万円の実体のない貸付をし、架空貸付金の計上がされている。
(2)当社と入居者の直接の賃貸借契約を、仲介業者経由として仲介手数料を不正に支払っている。
(3)毎月の入居率を意図的に高く公表するため、不当な操作をし、会計上の影響を与えている
3.確認結果
(1)取引先 A 社との間の貸付金 2 億 5,000 万円については、外部弁護士により既に調査済みであり、金銭消費貸借契約書、変更契約書、債務承認書のいずれについても、A 社の社印、連帯保証人の印のある正当な契約書が存在しており、架空貸付金であることを示す証拠はなく、決算に影響するものとは認められないものである。
(2)2015 年から 2021 年まで、当社の複数の賃貸支店において、不正な仲介契約及び不正な転貸借契約が行われていた事実は確認されているが、既に調査を終了し、社内規定に基づき厳正に処分は行われ、現在は再発防止策を策定し不正はできない仕組みとなっている。約 1,000 万円の損害のうち、約 600万円は回収済みであり、残金についても回収見込みであり、決算に影響するものとは認められないものである。
(3)入居率は機械的に算出するものであり、人為的に操作することはできない仕組みとなっている。また、オペレーション上、意図的な不正操作をしたことは確認されておらず、決算に影響するものとは認められないものである。」
(1)の貸付金については、架空ではないとしても、回収できるものなのか、どういう経緯で貸付が行われたのかなど、疑問は感じます。
(2)については、本当に、1000万円だけの不正だったのかどうか、他にはないのかといった点が気になります。
(3)については、入居率の操作があれば、減損やサブリース契約などの赤字の引き当てなど、会計上の影響が出る可能性がありますが、会計上の影響がなくてもその数値自体が開示上重要でしょう。操作できない仕組みになっているといっても、本当に仕組みどおりに運用されているかどうかは、別途調べないといけないのでは。
(補足3)
香港上場の30社余り、決算発表の延期を申請-売買停止を免れる(ブルームバーグ)
大半が新型コロナウイルス関連の混乱が理由だそうです。本当に新型コロナの影響で手続きが遅れているというより、時間稼ぎのケースもありそうですが...。
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