ニューヨーク証券取引所などを運営するNYSEユーロネクストとドイツ取引所が、合併合意を正式発表したという記事。
「新会社の株式はドイツ側の株主が6割、NYSE側の株主が4割を握る。法的な本社はオランダに置き、実際の本社機能はニューヨークとフランクフルトに設置。ドイツのレート・フランチオーニ最高経営責任者(CEO)が新会長に、NYSEのダンカン・ニーダーアウアーCEOが新CEOに就く。取締役は17人で、2人のほか、9人がドイツから、6人がNYSEから選ばれる。」
ということで、企業結合会計的には、ドイツ取引所が取得する側で、NYSEが取得される側となります。
ドイツの会社が米国の会社と統合した最近の例には、ダイムラーとクライスラーの合併があります。これはうまくいかなかったわけですが、取引所の統合はうまくいくのでしょうか。
「新会社はニューヨーク、フランクフルト、パリ、アムステルダムなどの証取を傘下に置き、売買代金を合計すると2位の米ナスダックOMXの約1.7倍の規模となる。ドイツ取引所は有力デリバティブ(金融派生商品)取引所も保有しており、需要が高まるこの分野でも世界最大級のグループになる見通しだ。」
欧州と米国の証券取引所の統合が加速するということで、IFRSと米国会計基準の統合も加速するのかもしれません。
New York and German Exchanges Seal Deal
こちらの記事によると、株式の交換比率からすると、NYSEユーロネクストを約100億ドルと評価したことになるそうです。
Under the terms of the deal, Deutsche Börse will issue 0.47 of a share for each NYSE Euronext share, a roughly 10 percent premium to the American company’s stock price on Feb. 8, before the two announced their talks. The deal values NYSE Euronext at about $10 billion.
また、朝日の記事にも書かれているとおり、ドイツ取引所の株主の割合の方が高くなり、役員も過半数をドイツ取引所側が占めるようですが、米国の株主の所有割合が両取引所とも、約半分を占めるため、統合後も米国の株主が支配することになるようです。
Deutsche Börse will hold 10 seats on the 17-seat board of the combined company, because its shareholders own about 60 percent of the merged exchange operator’s shares. Yet American investors are likely to be the biggest shareholders in the combined company. At the end of 2010, United States institutions owned about half of each exchange operator; only a fraction was owned by German shareholders.
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