企業会計基準委員会(ASBJ)とIASB(国際会計基準審議会)が、「東京合意」に基づくコンバージェンス作業について達成状況を発表したという記事。
「東京合意は2007年8月に両者が結んだ合意で、2011年6月30日までに目標を達成することを目指している。」
「短期コンバージェンス・プロジェクトは日本の会計基準とIFRSの間の主要な差異の解消を目指す内容で、2008年末までに目標を達成した。」
「その他のコンバージェンス・プロジェクトは、短期コンバージェンス・プロジェクトに含まれていない会計基準の改正と、IFRS自体の改正に合わせて行われている日本基準の改正作業の2つに分けることができる。・・・IASBとASBJは「おおむね目標が達成されている」と評価している。」
今年の6月30日という期限は守ったということのようです。
「IFRS自体の改正は主に米国会計基準との覚書(MoU)に基づくコンバージェンス作業が影響している。IFRS自体の改正作業は遅れていて、日本側の作業もずれ込んでいる・・・。」
コンバージェンスの相手であるIFRSも米国基準とのコンバージェンスを目標に改正を継続しており、きりがないという感じはします。
企業会計基準委員会と国際会計基準審議会が、東京合意における達成状況とより緊密な協力のための計画を発表(第13回会合)(企業会計基準委員会)
「両者は、・・・日本における 2012 年を目途とした IFRS の強制適用に関する意思決定に向け、その協力関係を深めていく意向を発表しました。」
これに対応する英文は以下のとおりです。
The boards, meeting in Tokyo on 6 and 7 June 2011, also announced their intention to deepen their cooperation in preparation for a decision around 2012 on the mandatory application of IFRSs in Japan.
「2012 年を目途とした」は「IFRS の強制適用」ではなく「意思決定」にかかります(a decision around 2012)。安心しました。
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