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リソー教育粉飾の報告書、識者「追及不十分で不合格」(朝日より)

リソー教育粉飾の報告書、識者「追及不十分で不合格」

第三者委員会報告書格付け委員会が、「リソー教育」の粉飾決算を巡る第三者委員会の報告書について、「不合格」などとする評価をまとめたという記事。

「弁護士らで構成されるリソー教育の第三者委の報告書に対し、グループの有識者9人が5段階で評価したところ、全員が上から3番目以下だった。2人は最も低い「不合格」だった。」

「評価書で民間グループは「会長を擁護するという結論が先にあったと言われても仕方のない内容」と批判している。」

第2回格付け結果を公表しました(第三者委員会報告書格付け委員会)

「リソー教育の粉飾は、平成16 年以降、約10 年間継続的に行われてきた。複数の会計監査人が指摘したにも拘わらず、決算粉飾を繰り返していた。本件事案は明らかに、一過性の有価証券報告書売上金額の虚偽記載という次元を超えている。偽装された決算により高株価を創出し、配当可能利益を超えてタコ配をし、第三者割当、及びドイツ銀行を窓口とした公募増資を行った。代表取締役会長が大株主として自らもその配当を受領していた疑いすら濃厚である。上場会社としては稀に見る悪質事案であり、だからこそ第三者委員会による病巣の剔抉が期待され、会社の自浄能力が試される事案と言えた。

残念ながら本報告書はこの期待に応えたとは評価できない。・・・」(久保利弁護士のコメントより)

「第三者委員会は事実調査委員会であり、法的評価や責任追及の可否にとらわれることなく、事案の本質と真因に迫ることを推奨している。しかし、本報告書は法的評価と責任に過度に拘泥している。特にA会長が刑事的・民事的責任を免れることに力点が置かれている印象は免れない。」(同上)

他の委員のコメントには「PC データの徹底したデジタル・フォレンジック調査は、第三者委員会の定石」といった文言も見られます。「本調査報告書前半部分の不正会計の手口などについての認定は優れている」とほめている箇所もあります。

次の評価対象は、ノバルティス ファーマだそうです。

当サイトの関連記事(みずほ銀第三者委報告書への評価について)
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