企業会計基準委員会の新規テーマとして「ASR」の会計処理が候補となっているという記事。
「企業会計基準委員会(ASBJ、小野行雄委員長)の新規テーマ候補として、「加速型自社株買い」(ASR:Accelerated Share Repurchase)の会計処理が挙がっている。ASRとは、契約を結んだ金融機関から、一度に大量の自社株を取得する手法。米国では取引事例も会計上の定めもあるが、日本ではいずれもない。」
記事で示されている設例は、金融機関が貸株で集めてきた自己株式を会社が一挙に時価で取得し、その後金融機関は実際に株式を取得して借りた株を清算し、会社に対しては、差額を6カ月後に清算するというものです。(ちょっとはしょっています。)
自己株式のコストが6カ月後まで確定しないということになるわけですが、会計処理方法については、(1)自己株式取得と対金融機関の清算取引をひとつの取引とするのか、別取引として会計処理するのか、(2)別取引だとして、金融機関との清算取引は、資本取引とするのか、損益取引とするのか、といった論点があるそうです。損益取引なら、金融機関に対する債権・債務は時価評価して資産または負債に計上することになるでしょうから、負債と資本(あるいは、資産とマイナスの資本)の区別の問題ともいえるのかもしれません。
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