「放漫経営」で倒産、過去10年で最高 コロナ禍で露見相次ぐ 放漫経営の内容「悪質化」も 4割超がコンプラ違反、2年連続増加(帝国データバンク配信)
2022年の倒産の原因を見ると、「放漫経営」倒産が増えているという記事。信用調査会社は「倒産」に名前をつけるのが好きなようです。
「経営者の判断ミスやずさんな管理体制、本業以外への資金流出などの会社の私物化により経営が困難になった「放漫経営」倒産は、2022年に144件発生し、前年(124件)から16%・2年ぶりの増加となった。また、全倒産に占める割合は2.3%となり、過去10年では最高を記録。」
「放漫経営倒産は近年、悪質化の傾向もみられる。放漫経営の末に、粉飾決算や業法違反、脱税といった「コンプライアンス違反」に抵触した倒産の割合は2022年に4割を占め、2年連続で増加した。最も多いのは事業外への資金流出など「資金使途不正」によるもので、放漫経営倒産のうち29件・約2割を占めた。不適切な会計処理など「粉飾」による倒産も16件・約1割を占め、売上高減少などで支援を要請したものの、不適切な会計処理で大幅な債務超過状態が明るみに出たことで周囲の協力を得られず、自力再建を断念したケースも多かった。」
不可抗力の事故や災害に巻き込まれた場合を除き、倒産は、多かれ少なかれ、「放漫経営」の要素があるように思われますが...。もちろん、会社資金の私的流用や粉飾は論外です。
先日から何回か取り上げているユニゾホールディングスの倒産は、何「倒産」なのでしょうか。自社の本業以外への資金流出という点では、「放漫経営」倒産といえるかもしれません。倒産してもいいやと考えて、親会社への巨額貸付や配当を行っていたとすれば、「未必の故意」倒産でしょうか。