日本公認会計士協会は、以下の監査・保証実務委員会報告と監査委員会報告(改正後は監査・保証実務委員会報告)の改正案を、2011年1月20日付で公表しました。
「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」等の適用に対応するために見直しを行ったものです。
・監査・保証実務委員会報告第42号「租税特別措置法上の準備金及び特別法上の引当金又は準備金並びに役員退職慰労引当金等に関する監査上の取扱い」
・監査委員会報告第61号「債務保証及び保証類似行為の会計処理及び表示に関する監査上の取扱い」
・監査・保証実務委員会報告第63号「諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い」
・監査委員会報告第77号「追加情報の追記について」
・監査委員会報告第78号「正当な理由による会計方針の変更」(改正後は「正当な理由による会計方針の変更等に関する監査上の取扱い」)
基本的には、新会計基準の規定に合わせるための改訂です。例えば61号では以下のような文言になっています。
「債務保証損失引当金の繰入額は、その金額、発生事由等に応じ、原則として、営業外費用又は特別損失に計上する。なお、引当金計上後に判明した引当額の過不足は、過年度遡及会計基準及び過年度遡及適用指針に基づき処理することになる(過年度遡及会計基準第55項参照)。 」
また、63号では、追徴税額について以下のような規定に改訂されています。
「法人税等の更正、決定等による追徴税額及び還付税額は、過年度遡及会計基準及び過年度遡及適用指針に基づき処理することになる(過年度遡及会計基準第 55 項参照)。過去の法人税等の計上時に最善の見積りを行った場合の見積金額と、更正、決定等により確定した金額との差額は、損益計算書上、「法人税、住民税及び事業税」の次にその内容を示す名称を付した科目をもって記載する。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合には、「法人税、住民税及び事業税」に含めて表示することができる。」
税金の引き当ても、会計上の見積りだということになります。
78号においては、「四半期・中間・年度の首尾一貫性」という見出しの規定が新設されています。「従来からの中間財務諸表と年度財務諸表との会計処理の首尾一貫性についての考え方を踏まえて、正当な理由による会計方針の変更にあたり留意すべき事項の検討を行った」ものです。
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