会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「投機バブル」が本質だ 京都大名誉教授 川北英隆氏(日経より)

「投機バブル」が本質だ 京都大名誉教授 川北英隆氏(記事冒頭のみ)

日経の「複眼」というオピニオン欄で、ビットコインを取り上げて、3人の専門家から話を聞いています(「ビットコインは「金」か」。そのうちの学者の意見。(他の2人は、業界団体会長とカナダの仮想通貨会社の人)

ビットコインは大きく2つの理由で「デジタルゴールド」にはなり得ない。まず金には装飾品や工業用途での需要があるのに対し、ビットコインはこうした実用性が低い。価値保存機能についても、仮想通貨の交換業者や資産管理(カストディー)企業での盗難・破綻リスクがあることを鑑みると、信頼性や永続性に欠ける。」

そのほか、

・ビットコイン価格上昇は「チューリップバブル」を想起させる。

・投資資産としての価値があるかどうかまず議論を尽くすべき。ビットコインのETFをポートフォリオに組み込むことは受託者責任に反する。

・採掘に多大な電力エネルギーを要する点でもESGにそぐわない。

・投機性の強い仮想通貨を中央銀行が保有する不健全さは明らか。

・トランプが肯定的な姿勢なのは、前政権を否定するパフォーマンス。業界の潤沢な資金力や政治的支持を受け入れただけ。仮想通貨そのものを理解しているようには見受けられない。

・ビットコイン投資の規制緩和は長期の資産形成を促してきた従来の施策とは反対の方針。投機の世界に個人を呼び込むべきではない。

・ビットコインは民間が資金の裏付けなく発行している、いわば「たぬき村のお札」。

・送金機能は、中央銀行デジタル通貨の研究・開発が進めば、優位性を失うだろう。

といった意見です。納得できる見方です。

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