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ライブドアと堀江被告が208億で和解 損害賠償請求訴訟 東京地裁

ライブドアと堀江被告が208億で和解 損害賠償請求訴訟 東京地裁

ライブドア(現LDH)が同社元社長の堀江貴文被告ら旧経営陣5人と公認会計士2人に計約363億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した訴訟で、堀江被告が和解金約208億円を支払うことで和解が成立したという記事。

「LDHによると、和解金の大部分は、堀江被告が保有する同社株約181万株(約40億円相当)と、同社が堀江被告への支払いを保留していた株式の配当金計約146億円が充てられるという。」

現金で支払われるのではなく、未払配当金(146億円)や堀江被告からの自己株式取得代金の債務(40億円)を、堀江被告への損害賠償金債権と相殺するという処理なのでしょう。

仮に、堀江被告が、会社から訴訟を起こされる前に、会社に迷惑をかけたということでライブドア株式(会社にとっては自己株式)を会社に無償で譲渡していたとしたら、現行会計基準では、会社は受増益を計上できないのですが、訴訟を起こして損害賠償金の債権と相殺ということになると、自己株式の有償取得になるので、利益計上(フジテレビなどの他の株主への損害賠償金損失からマイナス)できることになります。

ちょっとおかしな基準だと思います。

(参考)

企業会計基準適用指針第2 号

14. 自己株式を無償で取得した場合、自己株式の数のみの増加として処理する。
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