富士バイオメディックスの粉飾疑惑に関する記事です。粉飾の手口が少し細かく書かれています。
「この会社は、複数のペーパー会社との架空の取り引きで売り上げを水増ししていましたが、監査法人に疑問を持たれたため、経営コンサルタントに依頼し、病院の買収を、水増しのための費用を隠す経理操作に使ったということです。病院など4つの医療関連法人を実際には10億円程度で買収したのに、およそ70億円で買収したかのように装い、60億円ほどの差額を捻出して埋め合わせに充てていたということです。監視委員会の調査を受けたコンサルタントは、NHKの取材に応じ、「監査法人でも資産価値をしづらい病院の買収を使う手口を考えた」と経理操作を認めています。」
差額の60億円を、売上代金の回収のように装って会社に戻したということでしょう。買収金額は資産に計上されるので、それだけ資産の水増しがあったということになります。
ただ、法律上、医療法人を株式会社が買収できるものなのか、少し疑問なのですが・・・。
(補足)
2008年5月期の有報をみると、2007年、2008年とも、のれんが70億円近く計上されています。今から考えればおかしいということになりますが、形式的には整っていたのでしょうから、その時点では発見は難しかったのでしょう。
また、関係会社の名前をみると、病院そのものを買収したのではないようです。
(注)こののれんがNHKの記事でふれている取引により生じたものかどうかは未確認です。
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