宝石貴金属販売大手の「ミキモト」の本店が、04年8月期までの5カ年にわたる決算で、計13億円の架空売り上げを計上していたという記事。
記事によれば、売り上げ目標を達成するために、多数の従業員が長期間にわたって不正に関与していたようです。また、不正のあった時期は、同じ従業員が店長を務めており、管理面が甘かった(あるいは架空売り上げを店ぐるみで容認していた)のでしょう。
貴金属のミキモト、13億の架空売り上げ計上 社員処分
こちらの記事によれば、常連客らの名前を無断で使用して、商品の売上伝票を作成し、未収金も大きな金額になっていたそうです。
多数の個人顧客に対して架空の売上を行っていたとすれば、受注やモノの動きの証拠となる書類もなく、また、(企業との取引と比べれば)1件当たりの金額も比較的少額で目立たなかったのかもしれません(といっても13億円まるまる売掛として残っていたとしたら1件あたりでも相当の金額になるはずですが)。
架空売り上げをするためには、在庫を帳簿から引き落とさなければなりません。そして、現物は簿外となってしまいます。横領の意図がなければ、現物はどこかで保管して管理していたはずですが、帳簿上は存在しない在庫ですから、誰かがチェックするわけでもありません。毎日の記事によれば、数千万円分の商品が所在不明となっているそうです。
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