【わかりあえない】GE社内に存在していた「水と油の企業文化」
GEの凋落を描いた書籍の宣伝記事の続き。
金融部門のGEキャピタルと工業系事業には分断が生じていたそうです。
GEキャピタルには、「金融界の優秀な人材を引き寄せる魅力があった」のですが...
「...財務面の資質に欠ける社員が昇格していくことが増えた。当時を知る人たちによると、幹部のなかには財務の基本的概念さえ理解していない者もいたという。
与信管理会議で、新任のシニアマネジャーが「EBITDA」とは何かと質問した。金融用語で「利払い前・税引き前・減価償却前利益」の頭文字を取ったものだ。3つの費用を除外することで、複数の企業の利益をより正確に比較でき、計算結果はキャッシュフローの代用として使うことができる。彼が質問したのは、計算に疑問があったのではなく、初めて耳にした言葉の意味がわからなかったからだ。その場にいた者の多くが、あまりの無知さに衝撃を受け、危機感を抱いた。こうした知識と専門能力を誇る人びとの集団がGEキャピタルだった。
外部のリクルーターたちは、GEキャピタルに生じた内部摩擦を察知し、人材を引き抜きはじめた。キャピタルではその穴を埋めるために、経験の浅い新人が採用されることが増えていった。
そんな変化のなかで、一見すると無理なマネジメントが行われ、内部の人間を不安にさせるケースも出てきた。...」
日本の製造業も、金融で稼いでいる会社がありますが、文化の分断はないのでしょうか。
トヨタの両利き経営に「金融力」が大事な理由、ホンダ・日産との最大の差は?(DOL)(記事の一部のみ)