金融庁の証券取引等監視委員会は、株式会社エナリスに係る有価証券報告書等の虚偽記載について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、課徴金納付命令発出の勧告を行いました(2016年4月15日付)。
勧告された課徴金の金額は、2億5,848万円です。発行開示書類の虚偽記載ということで大きな金額となっているようです。
虚偽記載の内容としては「第三者への太陽光発電施設等の販売を装うなどして、売上を過大に計上するなどした」とされています。(説明があっさりしすぎでは)
平成25年12月期有価証券報告書でみると、「連結当期純損益が104百万円であるところを422百万円と記載」していたそうです。(BSの影響額はない?)
同社の過年度決算訂正については当サイトでも取り上げました。いろいろな不正パターンがあり、どれが今回の勧告の対象なのかよくわかりません。
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エナリスはトーマツから選別されて、監査人が交代したようです。
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会社のプレスリリース。
証券取引等監視委員会による課徴金納付命令の勧告について(エナリス)(PDFファイル)
「特段の事情がない限り事実及び納付すべき課徴金の額を認める方針」とのことです。
監視委、エナリスへの課徴金2億5848万円を勧告 金融庁に(日経)
「エナリスが新たな会社を設立し、同社を形式的に介在させて太陽光発電施設の販売を装い、売り上げを水増しするなど不適切な会計処理があったという。監視委は売上至上主義への傾倒や内部監査が機能していなかったことが原因とみている。」
太陽光発電売り上げ水増し、課徴金勧告へ(読売)
「エナリスは、2013年10月にマザーズに上場。電力小売りに新規参入した特定規模電気事業者(PPS)の需給監視業務を代行するなどし、売り上げを急激に伸ばした。しかし、上場直後の13年12月期第3四半期~14年12月期第2四半期の決算で不適切な会計処理が発覚。同社の第三者委員会の調査報告書によると、当時の社長や会長が関与する複数の会社間で、実態のない太陽光発電所の売買取引を行い、売上高を水増しするなどしたという。」
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