法務や会計監査における人工知能活用を取り上げた記事。監査に関しては、あずさ監査法人の次世代監査技術研究室というのを紹介しています。
「あずさ監査法人は2014年に設置した、データ解析の専門部署「次世代監査技術研究室」で、AIを企業の会計監査に活用する研究を始めた。
相次ぐ会計不祥事などを受け、チェックすべきデータは飛躍的に増え、全てを人の目で確認するのは難しくなってきた。小川勤室長は「会計士が判断するための材料を集めるのがAIの役目」と指摘。AIに過去の不正事例を学ばせ、精度を高められないかを探る。
同法人は8月、顧客企業の取引データをコンピューターで全件チェックできる分析システムを導入しており、次世代システムにAIを組み込むことを目指す。小川室長は「今後も会計士がメーンなのは変わらないが、AIの専門家を加えたチーム構成になる」と見込む。」
記事後半で取り上げている法務における活用例をみても、判例や特許などの文書検索、クライアントの電子メール探索、契約書作成支援など、蓄積されたデータを分析したり、そこから抽出・加工したりという作業の際に人間を支援するという使い方のようです。会計監査でも、仕訳テストで、会社から全仕訳データをもらって分析するというのはすでにやっているようですが、人工知能で意味のある分析までやってくれるというレベルはまだ先の話のようです。もらったデータをAIが勝手に分析してレポートを出力してくれるということは、現時点ではあり得ません。数年後は分かりませんが。
また、本格的にやろうとすれば、専門家を確保し、監査チームの中でどのように位置づけるかも課題となるのでしょう。
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その2(トーマツの事例について)
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