金融大臣交代のIFRS導入への影響を取り上げた記事。
「IFRS反対派は、何とか6月中に新しい「中間報告」をまとめさせようと自見大臣を通じて金融庁の事務当局に繰り返し指示をしてきた模様だ。その自見氏が大臣を外れたのである。反IFRS派からすれば、9回表、勝利目前で頼みのエースが降板してしまったに等しいだろう。
後任には松下忠洋・復興副大臣が就いた。松下氏は同じ国民新党所属だが、長く経済産業副大臣を務めたこともあり、自見氏に比べて経済に通じている。」
「反IFRS派は自見氏を通じて、新しい中間報告をまとめるよう松下氏に働きかけているようだ。副大臣を務めていた経済産業省にもIFRS反対派がおり、そのルートを通じて反IFRS路線を堅持させようという思いもあるようだ。
だが、松下氏は経産副大臣として新成長戦略の取りまとめを行ったほか、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加を推進してきた人物である。「国を開く」というのが基本姿勢の政治家とみていい。かつての国民新党代表だった亀井静香氏や自見氏とは色合いがかなり異なるのだ。また、松下氏は人の話をよく聞く好人物として知られ、官僚の信頼も厚い。
もともと民主党の経済政策の基本は「国を開く」というキャッチフレーズの下、グローバル化を推進することにある。これは経産省や金融庁などの官僚たちの考えと重なる。民主党政権の中にも、自見氏のIFRS反対に眉をひそめていた人は少なくない。そんな思いが(IFRSについて我が国の方針を総合的に検討するという)首相指示に表れたのかもしれない。」
とはいっても、同じ党の人ですから、あまり期待しない方がよさそうです。また、J-SOX導入時と違って、足元を固める時間があるというのはいいことかもしれません。
記事の後半では、最近の企業会計審議会の様子についてふれています。少し誇張した書き方だとは思いますが、これを読むと、審議会の品位が相当下がっているようです。
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