書籍の宣伝記事のようですが、トップダウンで具体的な目標設定がなされ、それが強制されるような組織では、不祥事が起きるという記事。
「具体的な数値目標とトップダウン型の序列制度が組み合わされば、社員は決断の責任を担うことから解放される。VWのエンジニアがディーゼル排気の改ざんに加担する、退役軍人省管轄の責任者たちが実体のない名簿を作成する、医療ベンチャーのセラノスが血液検査の結果を偽造する、といった事件が起こるのはそのためだ。
トップダウン型の序列制度では、非道な人や倫理に反する人、あるいは単に間違っている人がひとりいるだけで、会社全体が道を踏み外しかねない。そういう組織では、自らの決定の責任から誰もが解放されるからだ。
「暴走する目標」の論文筆者らは、階級分けされた組織では、倫理に反する行動をとる傾向は目標と密接に結びついていると主張する。数字をごまかすこともあれば、プロセスをごまかして目標の数字に到達させることもあるという。
「組織内で無謀な目標を設定すると、倫理に反する行動につながる組織環境が育まれる」と彼らは考えているのだ。」
記事冒頭のフォードの欠陥車問題は、有名な話です。
悪人でない「単に間違っている人」でも、不祥事の原因となるというのがこわいところです。