男性社員が約10年間にわたって約8億8千万円を顧客からだまし取っていたSMBC日興証券に対し、金融庁が業務改善命令を出したという記事。
SMBC日興証券株式会社に対する行政処分について(金融庁)
以下のような指摘を行っています。
「(1)当社は、過去の不祥事件を受け、内部管理態勢の見直しを行っていたが、以下の問題が認められる等、不祥事件の防止・早期発見のための体制が確立されておらず、内部管理態勢は不十分である。
イ.同一支店に長期間在籍する営業員を、管理・牽制する態勢が構築されていないこと。
ロ.短期間に多額の保有資産を売却し、出金が継続する顧客の管理が十分に行われていないこと。
ハ.営業員の不正防止のため、現金接受が禁止されている旨の顧客向け周知徹底が不十分であること。
ニ.管理職・人事管理部門による営業員の生活状況の把握が不十分であること。
(2)また、経営陣においても、同一支店に長期間在籍する営業員の不正リスク、及び異常な出金のチェック体制に係る認識が不足している等、法令等遵守に係る経営姿勢が不十分である。
(3)監査部は、本件被害者の取引を注意すべき取引として抽出し、支店における被害者へのヒアリングの実施内容まで確認していたにも関らず、個別取引に係る検証が不十分であったことから、長期にわたり不祥事件を看過する結果となっており、内部監査が機能していない。」
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