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G20財務相、法人最低税率15%で最終合意 物価情勢を注視(ロイターより)

G20財務相、法人最低税率15%で最終合意 物価情勢を注視

10月13日にワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の記事。世界経済全般について話し合われていますが、法人最低税率15%の最終合意もなされています。

「国際課税の枠組みを巡っては、経済協力開発機構(OECD)加盟国を含む世界136カ国・地域が今月8日、法人税の最低税率を15%とすることで合意。

G20財務相・中銀総裁はこれを最終的に承認し、23年の導入に向け「モデルルール」の早期策定を呼び掛けた。」

20 か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳)(財務省ウェブサイトより)

「多国籍企業の利益の再配分と効果的なグローバル・ミニマム課税に関する 2 つの柱の重要な構成項目について、7 月に歴史的な合意を達成したことを経て、我々は、10 月 8 日に OECD/G20「BEPS 包摂的枠組み」が公表した「経済のデジタル化に伴う課税上の課題に対応する二つの柱の解決策に関する声明」及び「詳細な実施計画」に示された最終的な政治的合意を支持する。この合意により、より安定的で公正な国際課税制度が確立する。我々は、OECD/G20「BEPS 包摂的枠組み」に対して、2023 年に新たな課税ルールがグローバルなレベルで発効することを確保するため、「詳細な実施計画」に示された通りに、また、同計画で定められた工程に沿って、モデル規定と多国間協定を迅速に策定することを求める。我々は、「新型コロナウイルス危機後における税と財政政策」に関する経済協力開発機構(OECD)の報告書を歓迎する。我々は、途上国が OECD/G20「BEPS 包摂的枠組み」への参加を通じて得られた進捗と、国内資金動員の取組を更に支援する可能性のある分野を明らかにする、途上国とOECD/G20「BEPS 包摂的枠組み」に関する OECD の報告書に留意する。我々は、この報告書に含まれる提言をフォローアップするために実施されるイニシアティブについて、定期的に更なる議論を行うことに期待する。」

国際社会がデジタル時代の画期的な租税条約を締結(OECD)

「第一の柱は、最大規模の多国籍企業に関して、各国間の利益と課税権のより公平な配分を確保するものです。それにより、多国籍企業に対する課税権の一部を、その企業が本拠地を置いている国から、物理的拠点の有無にかかわらず多国籍企業が事業活動を行い利益を得ている市場へ再配分します。具体的には、世界全体で上げている売り上げが200億ユーロを超え、かつ、利益率が10%を超える多国籍企業、つまりグローバル化の勝者と考えられる企業がこの新しいルールの対象であり、収益の10%を超える利益として定義される残余利益の25%が市場のある国へ再配分されることになります。

第一の柱では、毎年1,250億米ドル超の利益に対する課税権が市場国へ再配分されると見込まれています。既存の税収に占める割合でみると、途上国の税収の増加分は、先進国のそれよりも大きくなると見られています。

第二の柱では、15%の世界的な最低法人税率を導入します。新しい最低税率は、売上高が7億5,000万ユーロの企業に適用され、世界全体で年間約1,500億米ドルの追加税収が発生すると推定されています。また、国際課税制度が安定し、納税者と税務当局にとっての税の確実性が高まることで、さらなる便益が生まれます。」

BEPS包摂的枠組み(IF)G20における大枠合意の概要と影響(PwC)
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