ソフトバンクグループが出資している英国の金融会社が倒産しそうだという記事。
「ソフトバンクグループが出資する英金融サービス会社グリーンシル・キャピタルが近く破産申請する可能性がある。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が1日伝えた。
WSJが関係者の話として伝えたところでは、グリーンシルは経営立て直しの可能性を見据えてグラント・ソーントーンをアドバイザーに起用する一方、事業部門をプライベートエクイティ大手アポロに売却する交渉も進めているという。」
ソフトバンクG出資のグリーンシル巡り急展開、昨年から問題露呈(ブルームバーグ)
「創業者レックス・グリーンシル氏の名を冠した同社は、高い企業価値を追い風に資金を求めていた。サプライチェーンファイナンス(SCF)を手掛けるグリーンシルは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で代金を早めに受け取る必要のある小さなサプライヤーの資金ニーズがあらわになったと訴えた。
だが昨年7月、オーストラリアの保険会社がグリーンシルが提供した融資を対象とした保険契約の更新を拒否。同じ頃、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)がブレーメンで急成長しているグリーンシル設立の銀行に対する調査を開始した。」
「つい昨年まで70億ドル(約7500億円)との評価を受けていたグリーンシルだが、今は英国で破産手続きを始める方針だ。同時に保険会社アテネ・ホールディングおよび同社に出資する投資会社アポロ・グローバル・マネジメントへの事業売却も探っている。BaFinはドイツにあるグリーンシル銀行を閉鎖し、不正会計の疑いがあるとして捜査当局に告発した。」(BaFin:ドイツ連邦金融監督庁)
資金はインド出身の実業家に流れていたそうです。
「モルガン・スタンレーとシティグループで働いた後、グリーンシル氏は自身の会社を11年に始め、ソフトバンクグループから15億ドルを調達。同氏と数年にわたり極めて近い関係にあるのが、インド出身の英実業家グプタ氏で、経営難の製鉄所を買い取る同氏を英メディアはかつて「鉄鋼の救世主」と呼んだ。BaFinの調査では、グプタ氏のGFGアライアンス・グループと関連し、グリーンシル側が手配した長期プロジェクトファイナンス債が調査の中心対象となった。
BaFinは昨年、会計事務所のKPMGを起用し、グリーンシル銀行の犯罪関連調査に着手。グプタ氏に最終的につながる資産が同行の帳簿にあまりにも多く記載されていることを懸念したためだ。
元商品トレーダーのグプタ氏が率いるGFGアライアンスは、同氏や親族が所有する事業体が緩かに結びついたコングロマリットだ。鉄鋼やアルミニウム、再生可能エネルギーなどに広がる同社事業の大半は急ピッチで展開され、英スコットランドから米サウスカロライナに至る一連の取引や投資に5年間で約60億ドルが投じられた。その対象の大部分は、多大な投資を必要とする老朽化した誰も欲しがらない資産だった。」
英金融グリーンシルが破綻準備 ソフトバンクGが出資
FTなど報道 ファンド凍結で経営危機に(日経)(記事冒頭のみ)
ソフトバンクグループ関連記事。この会社もひどい会社でした。
ソフトバンクG、WeWork創業者らと和解(日経)
「SBGはこのほど、ウィーワーク従業員を含む一部株主を代表するウィーワーク取締役会の特別委員会、およびニューマン氏の間で和解契約を締結した。関連する訴訟はすべて解決するとしている。和解条件は「機密情報」としており公表していないが、SBGは当初計画の最大買い付け額の半分である15億㌦(約1600億円)規模でニューマン氏を含む一部株主から保有株を買い取るもようだ。」
買い取る株式の評価次第では、買取額と時価との差額分だけ損失が発生しそうです。
アダム・ニューマン氏及びWeWorkの特別委員会との和解に関するお知らせ(ソフトバンクグループ)
「本件による具体的な影響額については、必要に応じて開示を行います。」
会社が必要と判断しなければ、開示しないということになります。
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