海音窯ブログ

千葉県旭市飯岡で開設している陶芸工房「海音窯(かいおんがま)」の日々の活動、イベントの記録や予定など。

七輪焼成

2012-03-03 15:36:31 | アート・文化

震災で機材が破損し途絶えていた七輪と炭を使った楽焼の焼成を行いました。

焼成するのは熱心に茶碗を作成している会員のHさん。

初めての七輪焼成です。

新しい七輪窯、会員のSさんの作ったものです。

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既成の七輪に自作のサヤをかぶせたものでドライヤーで送風して温度を上げます。

以前吉田明氏が提唱した七輪焼きを参考にしたものです。

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温度が上がって釉薬が溶けたら鉄バサミで茶碗を取り出し

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すぐに水に入れて急冷

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または籾殻を入れたサヤに入れて窯変をかけます。

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表情豊かな茶碗が出来上がりました。


ロクロ削り中

2012-02-29 18:12:14 | アート・文化

後回しになっていた青磁花瓶の削りを本日行ってます。

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私の場合ロクロは左回り、リバースのポジションで行います。

左手で抑えて右手でカンナを握る場合この方が削りやすい。

水引きと同じに右回りで削りをやる方もいますが抑えにくいため

粘土でガチガチに固定する例が多いようです。

ロクロの右回り、左回りについては歴史的に手回しの轆轤を使ってきた瀬戸系の右回りと

蹴る轆轤を使ってきた唐津系の左回りに大きく分かれるようです。

窯場としての歴史がその二箇所に比べて比較的新しい益子では

蹴るロクロを水引きでは右回り、削りでは左回りと使い分けてたようです。

作業能率から合理的な形になったのでしょう。



本日作陶中

2012-02-08 17:55:58 | アート・文化

現在被災の影響で一番困っていることは釉薬原料がほぼだめになってしまったため以前のデータがそのままでは当てはまらないことです。とくに緻密にデータを積み上げていた青磁は深刻で再構築が当面の課題です。今日はロクロで青磁の素地にする花瓶を水引きしてます。

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そういえば昨年は陶芸をはじめて二十数年、一番ロクロに座らなかった年でした。陶芸家といえばロクロに座っているというイメージがあるでしょうが、仕事の割合としてはわずかなもので、雑用のような仕事が山ほどあります。昨年はそんな仕事がありすぎてほとんどロクロ仕事はできませんでした。当然作品もできませんでした。今年はじっくりと作品作りに打ち込める年になりますように。