何処まで書いたっけな😅
ちょっと前の文を持ち上げて(笑)書き出し
『さくら』
「ところでフランスには、桜はあるの?」
「フランス行った事ないし、遠い国。さやの方こそ、フランス出張もあるお父様から話しは、聞いたことないの?」
「ついついパパに会える嬉しさで、自分の話しをしちゃって…。パパいつまでもニコニコして、聞いていてくれるの。1週間もしたら、出張で居なくなるから、話すだけ話しちゃう。」
「そう言えば、海外に桜って、ワシントンD.C.だって、中学の英語の教科書にあったね。」
「第一章が、"Hello!Taro.""Hello!Bill."太郎とビルの出会い(笑)ワシントンD.C.は、第十章。」
「あはははははっ。」
ついこないだ迄中学生、それが高校生になると中学時代を幼き自分と捉える程、成長を重ねて行くのである。
中学校に入学した頃に比べると飛躍的に伸びる学力。高校3年間で学ぶ、より高度な学力は、更に爆発的な量である。
大人になると、忙しく時間に追われるが、今一度高校や大学の授業を聞き直したい科目があるものだ。
そんなまだ二人には、フランスに関する認識は未熟である。
「喉渇かない?飲み物何かないかなぁ。母さんに聞いて来るね。」
キッチンには、母親の姿は見当たらない。買い物に出掛けたのかもと思い、冷蔵庫を開けた。
春の心地よい夕暮れ時。
ひんやりとしたのど越しの良い飲み物を冷蔵庫を覗き、探していた。
カルピス、麦茶、牛乳、ビール、出汁?
そして一際目立つトリス・コンクオレンジという聞いた事のない液体の瓶。オレンジジュースなら良いかしら?と作り出したのです。
コップ2個に氷を入れ、4分の1のトリス・コンクオレンジに水で希釈。トレーに乗せてさやのいる居間へ持って行った。
「オレンジジュース?ありがとう。」
「さや、トリス・コンクって売っているの見たことある?」
「トリス・コンク?何それ?」
「これね、トリス・コンクオレンジなんだって。濃縮のオレンジの液体でね、カルピスみたいに水で希釈したら!オレンジジュースになったの。4倍で10%だって。」
「わざわざ希釈して飲むの?」
「希釈出来るって、何でも割れるから便利じゃない?好みの濃度に出来るし。」
「あっ、そっか!」
「味は、どう?」
「懐かしい味ね!」
「やだ!さや、今幾つ?まるで2,30年前を懐かしんでいるみたい。」素朴な会話で、二人の笑顔は絶えない。
その笑い声に釣られるかのように、父親が書斎から出て来た。どうやら仕事関係の電話、メール対応が一段落したようだ。
「何て良いタイミング!」さやは、にっこりとしている。
そんなさやの表情を一瞬で読み取り、くるりと背を向けて書斎へ向かおうとしていた。
「えーっ、なんでー。ちょっと!待って、待って。おじさん!」
その言葉にピタリと足を止めた。しかし、またそのまま歩き出したのです。
「やだ、やだ、やだ。おじさんに聞きたい事があるのに。逃げてる!」
やっとこちらに向き直り、笑っていたのです。
「もうーっ、おじさんったら!」
幼い頃からこうやって、たまに他愛なく笑わせてくれたりするのでした。寂しがるさやの笑顔を引き出す父親の優しさなのかもしれません。
ちょっと前の文を持ち上げて(笑)書き出し
『さくら』
「ところでフランスには、桜はあるの?」
「フランス行った事ないし、遠い国。さやの方こそ、フランス出張もあるお父様から話しは、聞いたことないの?」
「ついついパパに会える嬉しさで、自分の話しをしちゃって…。パパいつまでもニコニコして、聞いていてくれるの。1週間もしたら、出張で居なくなるから、話すだけ話しちゃう。」
「そう言えば、海外に桜って、ワシントンD.C.だって、中学の英語の教科書にあったね。」
「第一章が、"Hello!Taro.""Hello!Bill."太郎とビルの出会い(笑)ワシントンD.C.は、第十章。」
「あはははははっ。」
ついこないだ迄中学生、それが高校生になると中学時代を幼き自分と捉える程、成長を重ねて行くのである。
中学校に入学した頃に比べると飛躍的に伸びる学力。高校3年間で学ぶ、より高度な学力は、更に爆発的な量である。
大人になると、忙しく時間に追われるが、今一度高校や大学の授業を聞き直したい科目があるものだ。
そんなまだ二人には、フランスに関する認識は未熟である。
「喉渇かない?飲み物何かないかなぁ。母さんに聞いて来るね。」
キッチンには、母親の姿は見当たらない。買い物に出掛けたのかもと思い、冷蔵庫を開けた。
春の心地よい夕暮れ時。
ひんやりとしたのど越しの良い飲み物を冷蔵庫を覗き、探していた。
カルピス、麦茶、牛乳、ビール、出汁?
そして一際目立つトリス・コンクオレンジという聞いた事のない液体の瓶。オレンジジュースなら良いかしら?と作り出したのです。
コップ2個に氷を入れ、4分の1のトリス・コンクオレンジに水で希釈。トレーに乗せてさやのいる居間へ持って行った。
「オレンジジュース?ありがとう。」
「さや、トリス・コンクって売っているの見たことある?」
「トリス・コンク?何それ?」
「これね、トリス・コンクオレンジなんだって。濃縮のオレンジの液体でね、カルピスみたいに水で希釈したら!オレンジジュースになったの。4倍で10%だって。」
「わざわざ希釈して飲むの?」
「希釈出来るって、何でも割れるから便利じゃない?好みの濃度に出来るし。」
「あっ、そっか!」
「味は、どう?」
「懐かしい味ね!」
「やだ!さや、今幾つ?まるで2,30年前を懐かしんでいるみたい。」素朴な会話で、二人の笑顔は絶えない。
その笑い声に釣られるかのように、父親が書斎から出て来た。どうやら仕事関係の電話、メール対応が一段落したようだ。
「何て良いタイミング!」さやは、にっこりとしている。
そんなさやの表情を一瞬で読み取り、くるりと背を向けて書斎へ向かおうとしていた。
「えーっ、なんでー。ちょっと!待って、待って。おじさん!」
その言葉にピタリと足を止めた。しかし、またそのまま歩き出したのです。
「やだ、やだ、やだ。おじさんに聞きたい事があるのに。逃げてる!」
やっとこちらに向き直り、笑っていたのです。
「もうーっ、おじさんったら!」
幼い頃からこうやって、たまに他愛なく笑わせてくれたりするのでした。寂しがるさやの笑顔を引き出す父親の優しさなのかもしれません。