ヨハネ18章
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ピラトからの尋問 18:28-38
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わたしである
(ヨハネ18:5)新共同訳
彼らが「ナザレのイエスだ」と答えると,
イエスは「わたしである」と言われた。
イエスを裏切ろうとしていたユダも
彼らと一緒にいた。
「わたしはある」は
神の名を示しています。
(出エジプト3:14)新共同訳
「神はモーセに,
『わたしはある。
わたしはあるという者だ」と言われ,
また,
「イスラエルの人々に
こう言うがよい。
『わたしはある』という方が
わたしをあなたたちに
遣わされたのだと。」
○
父が与えられる杯
(ヨハネ18:11)新共同訳
イエスはペトロに言われた。
「剣をさやに納めなさい。
父がお与えになった杯は,
飲むべきではないか。」
葡萄酒の杯は旧約聖書での
比喩また たとえ です。
杯は人間の罪に対する
神の怒りとさばきを象徴しています。
キリストが私たちの代わりに苦しみ
次の罰を受けられた理由が
そこにあります。
(イザヤ53:5)新共同訳
「彼が刺し貫かれたのは
わたしたちの背きのためであり
彼が打ち砕かれたのは
わたしたちの咎のためであった。
彼の受けた懲らしめによって
わたしたちに平和が与えられ
彼の受けた。」
(マタイ26:39)新共同訳
「少し進んで行って,
うつ伏せになり,
祈って言われた。
『父よ,できることなら,
この杯をわたしから
過ぎ去らせてください。
しかし,
わたしの願いどおりではなく,
御心のままに。』」
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ユダヤ人の王か
(ヨハネ18:33)
「さて,ピラトはまた官邸にはいり,
イエスを呼び出して言った,
『あなたは,ユダヤ人の王であるか』」。
ピラトがイエスに尋ねました。
イエスが王であると認めれば,
政治犯として,
裁判にかけられ,政治犯として,
十字架にかけられる,死刑となります。
(ヨハネ18:36)
「イエスは答えられた,
『わたしの国は
この世のものではない。
もしわたしの国が
この世のものであれば,
わたしに従っている者たちは,
わたしをユダヤ人に渡さないように
戦ったであろう。
しかし事実,
わたしの国は
この世のものではない』」。
イエスは神の国の王なのです。
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真理
(ヨハネ18:37)新共同訳
「そこでピラトが,
『それでは,やはり王なのか』と言うと,
イエスはお答えになった。
『わたしが王だとは,
あなたが言っていることです。
わたしは真理について
証しをするために生まれ,
そのためにこの世に来た。
真理に属する人は皆,
わたしの声を聞く。』
真理は
イエスがもたらした神の啓示です。
ここでは,
神の啓示そのものである
イエスご自身を表しています
(ヨハネ14:6)新共同訳
「イエスは言われた。
『わたしは道であり,
真理であり,命である。
わたしを通らなければ,
だれも父のもとに
行くことができない。』」
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死刑の判決を受ける
18:38-19:16
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逮捕
死刑の判決を受ける
(ヨハネ18:38-40)新共同訳
18:38 ピラトは,
こう言ってからもう一度,
ユダヤ人たちの前に出て来て言った。
「わたしはあの男に何の罪も見いだせない。
18:39 ところで,
過越祭にはだれか一人を
あなたたちに釈放するのが
慣例になっている。
あのユダヤ人の王を釈放してほしいか。」
すると,彼らは,
「その男ではない。バラバを」
と大声で言い返した。
バラバは強盗であった。