2024.11.24 1テサロニケ
テサロニケの信徒への手紙 第1
テサロニケは
エーゲ海に面した港町です。
ローマ領になってからは
マケドニア州の首都となりました。
マケドニアは
パウロが聖霊によって
宣教が導かれた場所で,
アジアからヨーロッパへと
宣教地が広がりました。
テサロニケ教会を去ったパウロは
弟子のテモテから
その様子が報告されて,
西暦51年頃コリントから
執筆した手紙だと考えられています。
○
信,愛,希望
(1テサロニケ1:3)新共同訳
「あなたがたが信仰によって働き,
愛のために労苦し,また,
わたしたちの
主イエス・キリストに対する,
希望を持って忍耐していることを,
わたしたちは絶えず父である
神の御前で心に留めているのです。」
○
力と聖霊と強い確信
(1テサロニケ1:5a)
「私たちの福音が
あなたがたに伝えられたのは,
ことばだけによったのではなく,
力と聖霊と強い確信とに
よったからです。」
「福音」
(〈ギ〉ユーアンゲリオン)は,
「良い知らせ」です。
福音は,
旧約時代から
救いの良い知らせとして
あらわされています。
(参照イザヤ40:9)
福音は,「伝えられた」のです。
福音は言葉だけでなく,
「聖霊」の「力」によって
伝えられました。
(ローマ1:16)
福音は「強い確信」により
伝えられました。
○
再臨を待ち望む
(1テサロニケ1:10)
「神が死者の中から
よみがえらせなさった御子,
すなわち,やがて来る御怒りから
私たちを
救い出してくださるイエスが
天から来られるのを
待ち望むようになったか,
それらのことは他の人々が
言い広めているのです。」
テサロニケの信徒は,
イエス・キリストの再臨を
待っていました。
イエス・キリストは
わたしたちを
救ってくださる方です。
イエス・キリストは
十字架に付けられ,
復活し,
もう一度来られる方です。
○
福音
(1テサロニケ2:4)
「わたしたちは
神の信任を受けて
福音を託されたので,
人間に喜ばれるためではなく,
わたしたちの心を見分ける
神に喜ばれるように,
福音を語るのである。」
「福音」とは,
良い知らせのことです。
福音は,イエスの教えと,
イエスのもたらす神の国です。
福音を信じる人は
神の国の一員となります。
○
使徒
(1テサロニケ2:7A)新共同訳
「わたしたちは,
キリストの使徒として権威を
主張することができたのです。」
パウロは
復活のイエスに会っており,
自分を使徒だといいます。
○
神の言葉
(1テサロニケ2:13)
「こういうわけで,
私たちとしてもまた,
絶えず神に感謝しています。
あなたがたは,
私たちから神の使信のことばを
受けたとき,
それを
人間のことばとしてではなく,
事実どおりに神のことばとして
受け入れてくれたからです。
この神のことばは,
信じているあなたがたのうちに
働いているのです。」
パウロの語った言葉は,
神からのものです。
そして,神の言葉は,
私たちの心の内に働かれます。
○
(1テサロニケ2:14)
「兄弟たち。
あなたがたはユダヤの,
キリスト・イエスにある
神の諸教会に
ならう者となったのです。
彼らがユダヤ人に
苦しめられたのと同じように,
あなたがたも自分の国の人に
苦しめられたのです。」
苦しみの意味は,
イエス・キリストの内にあります。
○
パウロの祈り
(1テサロニケ3:12-13)
「私たちが
あなたがたを愛しているように,
あなたがたの互いの間の愛を,
またすべての人に対する
愛を増させ,
満ちあふれさせて
くださいますように。
また,あなたがたの心を強め,
私たちの主イエスが
ご自分のすべての聖徒とともに
再び来られるとき,
私たちの父なる神の御前で,
聖く,責められるところのない者と
してくださいますように。」
パウロの祈りです。
お互いに愛し合うこと,
再臨のときまでに,
聖くなることを勧めています。
主を信じる者は,
主が来られるとき,
聖められます。
○
聖くなる
(1テサロニケ4:3a)
「神のみこころは,
あなたがたが聖くなることです。」
「聖くなる」とは,
この世の考えから離れて,
神の子となることです。
イエス・キリストを信じる者は,
キリストと結ばれているので,
聖くなっています。
○
○
兄弟愛
(1テサロニケ4:9)新共同訳
「兄弟愛については,
あなたがたに
書く必要はありません。
あなたがた自身,
互いに愛し合うように,
神から教えられているからです。」
「兄弟愛」は
ギリシャ語で
「フィラデルフィア」です。
聖書では
もう一か所だけにあります。
(ローマ12:10)新共同訳
「兄弟愛をもって互いに愛し,
尊敬をもって互いに相手を
優れた者と思いなさい。」
○
主が来られるとき
(1テサロニケ4:16,17)
「すなわち,
合図の号令がかかり,
大天使の声が聞こえて,
神のラッパが鳴り響くと,
主御自身が
天から降って来られます。
すると,
キリストに結ばれて
死んだ人たちが,
まず最初に復活し,
それから,
わたしたち生き残っている者が,
空中で主と出会うために,
彼らと一緒に
雲に包まれて引き上げられます。
このようにして,
わたしたちはいつまでも主と
共にいることになります。」
テサロニケの信徒は,
イエスを信じて
亡くなった人のことを
思い嘆き悲しんでいました。
それに,パウロが答えました。
イエスが来られるとき,
キリストを信じ亡くなった人が
まず復活します。
そして,
生き残っている者と一緒に,
空中で主に会います。
そして,
イエス・キリストを信じる者は,
永遠に主と共にいることになります。」
パウロのこの言葉は,
再臨を待っているわたしたちの
慰めとなります。
○
喜び,祈り,感謝
(1テサロニケ5:16-18)
「いつも喜んでいなさい。
絶えず祈りなさい。
すべての事について,
感謝しなさい。
これが,キリスト・イエスにあって
神があなたがたに
望んでおられることです。」
パウロの勧めは,
信仰生活への
アドバイスになっています。
○
聖なるもの
(1テサロニケ5:23)
「平和の神ご自身が,
あなたがたを全く聖なるものとして
くださいますように。
主イエス・キリストの来臨のとき,
責められるところのないように,
あなたがたの霊,たましい,
からだが
完全に守られますように。」
パウロはわたしたちに,
聖なるものとなるように,
勧めています。
主の来臨(再臨)のときには,
わたしたちは,
霊,こころ,体が
完全なものとされます。