マタイ伝27章 (2)十字架につけられる
金曜日,
過ぎ越しの日に主がささげられました。
人間の罪と,神の計画,
神の愛の現された時です。
○
十字架につけろ
(マタイ27:21,22)
「しかし,総督は彼らに答えて言った。
『あなたがたは,
ふたりのうち
どちらを釈放してほしいのか。』
彼らは言った。
「バラバだ。」
ピラトは彼らに言った。
『では,キリストと言われているイエスを
私はどのようにしようか。』
彼らはいっせいに言った。
『十字架につけろ。』」
○
イエス・キリストが息を引きる
(マタイ27:45,46)
「十二時から,全地が暗くなって,
三時まで続いた。
三時ごろ,イエスは大声で,
『エリ,エリ,レマ,サバクタニ』
と叫ばれた。
これは,
『わが神,わが神。
どうしてわたしを
お見捨てになったのですか』
という意味である。」
イエスは朝の9時頃に
十字架につけられました。
昼の12時になると全知は暗くなり,
3時まで続きました。
3時ごろ
「「エリ,エリ,レマ,サバクタニ」
と叫んで息絶えました。
「わが神,わが神。
どうしてわたしを
お見捨てになったのですか」
という意味です。
人としてのイエス・キリストは,
罪びとの代わりに十字架につけられました。
それは,苦しみでした。
神から見捨てられることをも
含んだものでした。
この言葉は,詩編の言葉でした。
(詩篇 22篇)口語
わが神,わが神,
なにゆえわたしを捨てられるのですか。
なにゆえ遠く離れてわたしを助けず,
わたしの嘆きの言葉を聞かれないのですか。
わが神よ,わたしが昼よばわっても,
あなたは答えられず,
夜よばわっても平安を得ません。
しかしイスラエルのさんびの上に
座しておられるあなたは
聖なるおかたです。
われらの先祖たちはあなたに信頼しました。
彼らが信頼したので,
あなたは彼らを助けられました。
彼らはあなたに呼ばわって救われ,
あなたに信頼して恥をうけなかったのです。
しかし,わたしは虫であって,人ではない。
人にそしられ,民に侮られる。
すべてわたしを見る者は,
わたしをあざ笑い,
くちびるを突き出し,
かしらを振り動かして言う,
「彼は主に身をゆだねた,
主に彼を助けさせよ。
主は彼を喜ばれるゆえ,
主に彼を救わせよ」と。
しかし,あなたはわたしを生れさせ,
母のふところにわたしを安らかに守られた方です。
わたしは生れた時から,
あなたにゆだねられました。
母の胎を出てからこのかた,
あなたはわたしの神でいらせられました。
わたしを遠く離れないでください。
悩みが近づき,助ける者がないのです。
多くの雄牛はわたしを取り巻き,
バシャンの強い雄牛はわたしを囲み,
かき裂き,ほえたけるししのように,
わたしにむかって口を開く。
わたしは水のように注ぎ出され,
わたしの骨はことごとくはずれ,
わたしの心臓は,
ろうのように,胸のうちで溶けた。
わたしの力は陶器の破片のようにかわき,
わたしの舌はあごにつく。
あなたはわたしを死のちりに伏させられる。
まことに,犬はわたしをめぐり,
悪を行う者の群れがわたしを囲んで,
わたしの手と足を刺し貫いた。
わたしは自分の骨をことごとく数えることができる。
彼らは目をとめて,わたしを見る。
彼らは互にわたしの衣服を分け,
わたしの着物をくじ引にする。
しかし主よ,遠く離れないでください。
わが力よ,速く来てわたしをお助けください。
わたしの魂をつるぎから,
わたしのいのちを犬の力から助け出してください。
わたしをししの口から,
苦しむわが魂を野牛の角から救い出してください。
わたしはあなたのみ名を兄弟たちに告げ,
会衆の中であなたをほめたたえるでしょう。
主を恐れる者よ,主をほめたたえよ。
ヤコブのもろもろのすえよ,
主をあがめよ。
イスラエルのもろもろのすえよ,
主をおじおそれよ。
主が苦しむ者の苦しみをかろんじ,
いとわれず,またこれにみ顔を隠すことなく,
その叫ぶときに聞かれたからである。
大いなる会衆の中で,
わたしのさんびはあなたから出るのです。
わたしは主を恐れる者の前で,
わたしの誓いを果します。
貧しい者は食べて飽くことができ,
主を尋ね求める者は主をほめたたえるでしょう。
どうか,あなたがたの心がとこしえに生きるように。
地のはての者はみな思い出して,
主に帰り,もろもろの国のやからはみな,
み前に伏し拝むでしょう。
国は主のものであって,
主はもろもろの国民を統べ治められます。
地の誇り高ぶる者はみな主を拝み,
ちりに下る者も,
おのれを生きながらえさせえない者も,
みなそのみ前にひざまずくでしょう。
子々孫々,主に仕え,
人々は主のことをきたるべき代まで語り伝え,
主がなされたその救を
後に生れる民にのべ伝えるでしょう。
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○
兵士たちの信仰
(マタイ27:54)
「百人隊長および彼といっしょに
イエスの見張りをしていた人々は,
地震やいろいろの出来事を見て,
非常な恐れを感じ,
『この方はまことに神の子であった』
と言った。」
百人隊長以下処刑に立ち会った兵士たちが
信仰を告白しました。
3時間に及ぶ暗闇,十字架上の叫び,
地震といった事態に彼らは恐れを覚え,
イエスは神と特別な関係にある方である
「神の子」だと信じました。
☆彡
(マタイ27:45-56)
十二時から,全地が暗くなって,
三時まで続いた。
三時ごろ,イエスは大声で,
「エリ,エリ,レマ,サバクタニ」
と叫ばれた。
これは,
「わが神,わが神。どうしてわたしを
お見捨てになったのですか」
という意味である。
すると,それを聞いて,
そこに立っていた人々のうち,
ある人たちは,
「この人はエリヤを呼んでいる」と言った。
また,彼らのひとりがすぐ走って行って,
海綿を取り,
それに酸いぶどう酒を含ませて,
葦の棒につけ,イエスに飲ませようとした。
ほかの者たちは,
「私たちはエリヤが助けに来るかどうか
見ることとしよう」
と言った。
そのとき,イエスはもう一度大声で叫んで,
息を引き取られた。
すると,見よ。
神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。
そして,地が揺れ動き,岩が裂けた。
また,墓が開いて,
眠っていた多くの聖徒たちのからだが
生き返った。
そして,
イエスの復活の後に墓から出て来て,
聖都に入って多くの人に現れた。
百人隊長および彼といっしょに
イエスの見張りをしていた人々は,
地震やいろいろの出来事を見て,
非常な恐れを感じ,
「この方はまことに神の子であった」
と言った。
そこには,
遠くからながめている女たちが
たくさんいた。
イエスに仕えて
ガリラヤからついて来た女たちであった。
その中に,マグダラのマリヤ,
ヤコブとヨセフとの母マリヤ,
ゼベダイの子らの母がいた。
○
神殿の幕
(マタイ27:51)
「すると,見よ。
神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。
そして,地が揺れ動き,岩が裂けた。」
垂れ幕が破られ,地震がおき,
エルサレムが崩壊することは,
神の国の完成のときの
出来事を表しています。
キリストの死によって神と人との隔たりが
取りのけられたことを現しています。
大祭司が年に一度だけしか
入ることの赦されなかった至聖所
(聖なる神の臨在の場)へ,
今やキリストの贖いを信じる者が
大胆に近づけるように
なったことを示しています。
へブル10:19,20
エペソ2:11-22
(へブル9:11,12)
「しかしキリストは,
すでに成就した
すばらしい事がらの大祭司として来られ,
手で造った物でない,言い替えれば,
この造られた物とは違った,
さらに偉大な,さらに完全な幕屋を通り,
また,やぎと子牛との血によってではなく,
ご自分の血によって,
ただ一度,まことの聖所に入り,
永遠の贖いを成し遂げられたのです。」
(マタイ27:50-54)
「そのとき,
イエスはもう一度大声で叫んで,
息を引き取られた。
すると,見よ。
神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。
そして,地が揺れ動き,岩が裂けた。
また,墓が開いて,
眠っていた多くの聖徒たちの
からだが生き返った。
そして,
イエスの復活の後に墓から出て来て,
聖都にはいって多くの人に現われた。
百人隊長および彼といっしょに
イエスの見張りをしていた人々は,
地震やいろいろの出来事を見て,
非常な恐れを感じ,
『この方はまことに神の子であった。』
と言った。」
○
多くの聖徒たちが生き返った
(マタイ27:50-53)
「そのとき,
イエスはもう一度大声で叫んで,
息を引き取られた。
すると,見よ。
神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。
そして,地が揺れ動き,岩が裂けた。
また,墓が開いて,
眠っていた多くの聖徒たちの
からだが生き返った。
そして,イエスの復活の後に墓から出て来て,
聖都に入って多くの人に現れた。」
地震が起り死んだりました。
多くの聖徒たちが生き返ったのは,
イエスの復活の後です。
(マタイ27:53)
ここでは,十字架それ自体が
死に対する勝利であることを示しています。
イエスが死を征服されたことを示します。
イエスの復活は偉大な勝利を証明します。
(ヘブル2:14,15)
「そこで,
子たちはみな血と肉とを持っているので,
主もまた同じように,
これらのものをお持ちになりました。
これは,その死によって,
悪魔という,死の力を持つ者を滅ぼし,
一生涯死の恐怖につながれて
奴隷となっていた人々を
解放してくださるためでした。」
2019-12-12