ヨハネによる福音書 数か所 解説
2023.4.3
○
起きて,あなたの床を取りあげ
(ヨハネ5:8,9)口語訳
「イエスは彼に言われた,
『起きて,
あなたの床を取りあげ,
そして歩きなさい』。
すると,
この人はすぐにいやされ,
床をとりあげて歩いて行った。
その日は安息日であった。」
○
生ける水の川
(ヨハネ7:37-39)口語訳
「祭の終りの大事な日に,
イエスは立って,
叫んで言われた,
『だれでもかわく者は,
わたしのところにきて飲むがよい。
わたしを信じる者は,
聖書に書いてあるとおり,
その腹から生ける水が川となって
流れ出るであろう』。
これは,イエスを信じる人々が
受けようとしている御霊を
さして言われたのである。
すなわち,
イエスはまだ栄光を
受けておられなかったので,
御霊が
まだ下っていなかったのである。」
御霊は,
ペンテコステの日に下ります。
○
生まれつきの盲人
(ヨハネ9:6,7)口語訳
「イエスはそう言って,
地につばきをし,
そのつばきで,
どろをつくり,
そのどろを盲人の目に
塗って言われた,
『シロアム
(つかわされた者,の意)
の池に行って洗いなさい』。
そこで彼は行って洗った。
そして見えるようになって,
帰って行った。」
イエスのいやしの出来事のあと
つぎのように言います。
(ヨハネ9:39-41)口語訳
そこでイエスは言われた,
「わたしがこの世にきたのは,
さばくためである。
すなわち,
見えない人たちが
見えるようになり,
見える人たちが
見えないようになるためである」。
そこにイエスと一緒にいた
あるパリサイ人たちが,
それを聞いてイエスに言った,
「それでは,
わたしたちも
盲人なのでしょうか」。
イエスは彼らに言われた,
「もしあなたがたが
盲人であったなら,
罪はなかったであろう。
しかし,今あなたがたが
『見える』と言い張るところに,
あなたがたの罪がある。
○
ラザロを生き返らす
(ヨハネ11:25,26)口語訳
「イエスは彼女に言われた,
『わたしはよみがえりであり,
命である。
わたしを信じる者は,
たとい死んでも生きる。
また,生きていて,
わたしを信じる者は,
いつまでも死なない。
あなたはこれを信じるか。』」
イエスがマルタに言いました。
このことばは,
イエスがラザロを
生き返らすことで証明されます。
イエスの十字架の死と復活を
暗示しています。
(ヨハネ11:43,44)口語訳
「こう言いながら,
大声で『ラザロよ,出てきなさい』
と呼ばわれた。
すると,死人は手足を布でまかれ,
顔も顔おおいで包まれたまま,
出てきた。
イエスは人々に言われた,
『彼をほどいてやって,
帰らせなさい。』」
○
イエス,エルサレム入城
(ヨハネ12:14,15)口語訳
「イエスは,
ろばの子を見つけて,
その上に乗られた。
それは
『シオンの娘よ,恐れるな。
見よ,あなたの王が,
ろばの子に乗っておいでになる」
と書いてあるとおりであった。』」
イエスが,
ろばでエルサレムに
入城することは,
ゼカリヤが預言していました。
のちに弟子たちは,
この出来事はイエスが救い主を
あらわしているとわかりました。
(ゼカリヤ9:9)口語訳
「シオンの娘よ,大いに喜べ,
エルサレムの娘よ,呼ばわれ。
見よ,
あなたの王はあなたの所に来る。
彼は義なる者であって勝利を得,
柔和であって,ろばに乗る。
すなわち,
ろばの子である子馬に乗る。」
○
足を洗う
(ヨハネ13:4,5)口語訳
「夕食の席から立ち上がって,
上着を脱ぎ,
手ぬぐいをとって腰に巻き,
それから水をたらいに入れて,
弟子たちの足を洗い,
腰に巻いた手ぬぐいで
ふき始められた。」
(ヨハネ13:14)口語訳
「主であり,
また教師であるわたしが,
あなたがたの足を洗ったからには,
あなたがたもまた,
互に足を洗い合うべきである。」
イエスはわたしたちにへりくだり,
互いに愛し合いなさいと言います。
(ヨハネ13:34)口語訳
「わたしは,
新しいいましめを
あなたがたに与える,
互に愛し合いなさい。
わたしが
あなたがたを愛したように,
あなたがたも
互に愛し合いなさい。」
○
父の家
(ヨハネ14:1-3)口語訳
「あなたがたは,
心を騒がせないがよい。
神を信じ,
またわたしを信じなさい。
わたしの父の家には,
すまいがたくさんある。
もしなかったならば,
わたしは
そう言っておいたであろう。
あなたがたのために,
場所を用意しに行くのだから。
そして,行って,
場所の用意ができたならば,
またきて,
あなたがたを
わたしのところに迎えよう。
わたしのおる所に
あなたがたも
おらせるためである。」
「父の家」とは,
天国のことです。
「またきて」とは,
イエスの再臨です。
神を信じ,
イエスを信じることによって,
父の家すなわち天国に行けます。
○
求めなさい
(ヨハネ16:24)口語訳
「今では,
あなたがたはわたしの名によって
求めたことはなかった。
求めなさい,そうすれば,
与えられるであろう。
そして,あなたがたの喜びが
満ちあふれるであろう。」
神の御心を求めるなら,
与えられます。
○
聖別
(ヨハネ17:17)口語訳
「真理によって
彼らを聖別して下さい。
あなたの御言は真理であります。」
旧約聖書では,
祭司は神への奉仕のために
油をそそがれ聖別されました。
わたしたちは
イエスの真理によって,
信じる者は聖別されます。
(出エジプト28:41)口語訳
「そしてあなたは
これをあなたの兄弟アロン
および彼と共にいる
その子たちに着せ,
彼らに油を注ぎ,
彼らを職に任じ,
彼らを聖別し,
祭司として,
わたしに
仕えさせなければならない。」
○
イエスの逮捕
(ヨハネ18:4-6)新共同訳
「イエスは
御自分の身に起こることを
何もかも知っておられ,
進み出て,
『だれを捜しているのか』
と言われた。
彼らが
『ナザレのイエスだ』と答えると,
イエスは
『わたしである』と言われた。
イエスを裏切ろうとしていた
ユダも彼らと一緒にいた。
イエスが
「わたしである」
と言われたとき,
彼らは後ずさりして,
地に倒れた。」
イエスは,
「わたしである」と言います。
出エジプト記の
「わたしはある」と同じです。
イエスが私は神である。
と言ったのと同じです。
(出エジプト3:14)新共同訳
「神はモーセに,
『わたしはある。
わたしはあるという者だ』
と言われ,また,
『イスラエルの人々に
こう言うがよい。
「わたしはある」という方が
わたしをあなたたちに
遣わされたのだと。』」
○
ピラトの尋問
「あなたは,
ユダヤ人の王であるか」。
(ヨハネ18:33)口語訳
「さて,
ピラトはまた官邸にはいり,
イエスを呼び出して言った,
『あなたは,
ユダヤ人の王であるか』」。
イエスはピラトに,
自分は神の国の王であると
証言します。
(ヨハネ18:36)口語訳
「イエスは答えられた,
『わたしの国は
この世のものではない。
もしわたしの国が
この世のものであれば,
わたしに従っている者たちは,
わたしをユダヤ人に
渡さないように
戦ったであろう。
しかし事実,
わたしの国は
この世のものではない』」。
○
十字架につけろ
(ヨハネ19:6)口語訳
「祭司長たちや下役どもは
イエスを見ると,
叫んで
『十字架につけよ,
十字架につけよ』
と言った。
ピラトは彼らに言った,
『あなたがたが,
この人を引き取って
十字架につけるがよい。
わたしは,
彼にはなんの罪も
見いだせない』。
ここで祭司たち,
ユダヤの民の罪が
極まります。
イエスの愛に
対比されます。
(ヨハネ13:1)口語訳
「過越の祭の前に,
イエスは,
この世を去って
父のみもとに行くべき
自分の時がきたことを知り,
世にいる自分の者たちを愛して,
彼らを最後まで愛し通された。」
○
葬る
(ヨハネ19:38-42)口語訳
「そののち,
ユダヤ人をはばかって,
ひそかにイエスの弟子となった
アリマタヤのヨセフという人が,
イエスの死体を取りおろしたいと,
ピラトに願い出た。
ピラトはそれを許したので,
彼はイエスの死体を
取りおろしに行った。
また,前に,夜,
イエスのみもとに
行ったニコデモも,
没薬と沈香とをまぜたものを
百斤ほど持ってきた。
彼らは,
イエスの死体を取りおろし,
ユダヤ人の埋葬の
習慣にしたがって,
香料を入れて
亜麻布で巻いた。
イエスが十字架に
かけられた所には,
一つの園があり,
そこにはまだだれも
葬られたことのない
新しい墓があった。
その日は
ユダヤ人の準備の日で
あったので,
その墓が近くにあったため,
イエスをそこに納めた。」
十字架から復活まで,
三日,中一日が必要でした。
イエスの死が
間違いないことを示しました。
○
イエス,復活
(ヨハネ20:6-8)口語訳
「シモン・ペテロも続いてきて,
墓の中にはいった。
彼は亜麻布が
そこに置いてあるのを見たが,
イエスの頭に巻いてあった布は
亜麻布のそばにはなくて,
はなれた別の場所に
くるめてあった。
すると,
先に墓に着いた
もうひとりの弟子も
はいってきて,
これを見て信じた。」
イエスは復活しました。
この後復活したイエスは
弟子たちに会います。
2023.4.3