ガラテヤ人への手紙 1章 解説
2019-08-09
ガラテヤとは,
今のトルコの中心あたりの地域です。
パウロが第回の3伝道旅行の途中,
エペソで53-54年に書いています。
(ほかの説もあります。)
正しい福音を示すために書かれています。
福音とは,
イエス・キリストを信じる者に
祝福を与えるものです。
「信仰→聖霊を受け→祝福を受ける」が,
一つの説明です。
祝福とは,義とされることをはじめ,
神による恵みのすべてです。
1,2章 パウロの福音が唯一
3,4章 神の救いの計画を
旧約聖書に基づいて説明
5,6章 互いに愛することは
キリストの律法を完成する。
○
1章
使徒パウロ
(ガラテヤ1:1)
「人々からでもなく,
人によってでもなく,
イエス・キリストと彼を
死人の中からよみがえらせた
父なる神とによって
立てられた使徒パウロ,」
パウロは使徒となった経緯を
述べています。
○
恵みと平安
(ガラテヤ1:1-5)
「人々からでもなく,
人によってでもなく,
イエス・キリストと
彼を死人の中からよみがえらせた
父なる神とによって
立てられた使徒パウロ,
ならびにわたしと共にいる
兄弟たち一同から,
ガラテヤ諸教会へ。
わたしたちの父なる神と
主イエス・キリストから,
恵みと平安とが,
あなたがたにあるように。
キリストは,
わたしたちの父なる神の御旨に従い,
わたしたちを今の悪の世から
救い出そうとして,
ご自身をわたしたちの罪のために
ささげられたのである。
栄光が世々限りなく神にあるように,
アァメン。」
ここで福音を宣べています。
イエス・キリストは,
わたしたちの罪のために
十字架にかかってくださいました。
わたしたちが
イエス・キリストを信じるなら,
罪から救い出され,罪を赦され,
恵みと平安が与えられます。
○
福音
(ガラテヤ1:6)
「私は,キリストの恵みをもって
あなたがたを召してくださったその方を,
あなたがたがそんなにも急に見捨てて,
ほかの福音に移って行くのに
驚いています。」
ここでの「ほかの福音」
(誤った福音)とは,割礼を受け,
律法を守らないと
救われないというものです。
パウロの伝える福音とは,
イエス・キリストを信じることによって
救われるというものです。
○
「福音を曲げる」
(ガラテヤ1:7)
「それは福音というべきものではなく,
ただ,ある種の人々が
あなたがたをかき乱し,
キリストの福音を
曲げようとしているだけのことである。」
「福音を曲げる」とは,
救いのためには,
イエス・キリストを信じるだけでは
不十分だというものです。
ガラテヤの教会では,
救いのために割礼が必要だという
誤った教えが入ってきました。
●○
福音に反する宣教
(ガラテヤ1:9)
「わたしたちが前に言っておいたように,
今わたしは重ねて言う。
もしある人が,
あなたがたの受けいれた福音に
反することを宣べ伝えているなら,
その人はのろわるべきである。」
福音に反することを宣べることが,
大きな誤りであることを警告します。
○
イエス・キリストの啓示
(ガラテヤ1:11,12)
「兄弟たちよ。
私はあなたがたに知らせましょう。
私が宣べ伝えた福音は,
人間によるものではありません。
私はそれを人間からは受けなかったし,
また教えられもしませんでした。
ただイエス・キリストの啓示によって
受けたのです。」
パウロの宣べ伝えた言葉は,
神の啓示によるものです。
わたしたちが,
パウロの手紙を
神の言葉として受け入れるのは,
ここにあります。
福音は人間によるものでは,ありません。
福音とは
イエス・キリスト御自身のことです。
(ローマ1:2-4)
「この福音は,
神がその預言者たちを通して,
聖書において前から約束されたもので,
御子に関することです。
御子は,
肉によればダビデの子孫として生まれ,
聖い御霊によれば,
死者の中からの復活により,
大能によって
公に神の御子として示された方,
私たちの主イエス・キリストです。」
啓示とは,
隠れているものを明らかにするという
意味をもっています。
人間の力では認識できないことが,
神によって明らかにされることです。