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悩める右腕に、スッと近寄る選手の姿があった。涌井秀章投手だった。少しばかり会話をすると、身振り手振りでアドバイスを繰り返した。神妙に聞き入った。
「キャンプの時と今で、フォームがちょっと違っているよね。キャッチボールから、違う。あの時はこんな感じだった。今はこんな感じになっていないかな」
初勝利を挙げた翌日、あの時と同じように外野で次回登板に向けて調整をしていると涌井が話しかけてくれた。「初勝利おめでとう」。短い言葉で祝福してくれた。そして続けた。「負けている時に落ち込んでも仕方がないぞ。なにが悪かったかをしっかりと分析したら、あとは次の登板に向けて前向きに取り組めばいい」。
千葉日報