月曜日は元々ラントレーニングを休む日としていましたし、しっかり雨も降っていましたので、心置き無く休みました。
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標記の件、”The Runner's Edge”からの転載です。
心拍数の基本
フィンランド発祥のPolar Electro社が最初の無線式心拍計を市場に上梓したのは1977年であった。同製品は、電極が付いたストラップを胸部下部に密着させ、心筋が収縮する際に発生する電流を検知することで心臓の拍動を検知する。検知結果はトランスミッターを介して腕時計型のモニターに送られ、1分間当たりの心拍数に換算されてリアルタイムで表示される。最近の心拍計にはその他の様々な機能が付与されているが、基本的な機能=心拍数の測定方法は全く変わっていない。
1970年代後半以降、心拍計はランニングを始めとする持久力系競技の愛好者の間で普及した。そして、その利用方法に対する理解も深まった。例えば、運動能力に関する特定の成果を得るには、それに応じた強度(=運動強度)で運動する必要があるが、その運動強度を心拍数で表現する方法も広く知られるようになった。また、心拍数と運動強度の正の相関についてもきちんと解明された。運動に必要な筋肉をより速く/より強力に/より長い時間収縮させるには、それに必要な酸素を供給する為に心筋をより速く収縮させる(=1分間当たりの心拍数を増やす)必要が生じる。心拍計の登場以前は、運動強度は感覚で把握するしか無かった。しかし心拍計が市場に上梓されるやいなやランナー達は、目的とする成果を得る為の運動がきちんと実践出来ているかどうかを、心拍計が示す数値を基に正確に判断出来るようになると考えた。例えば、運動中の平均心拍数=最大心拍数の75~80%という場合において、筋肉が消費するエネルギーの供給源に占める脂肪の比率が最大となることが科学的に確認された。この事実を応用すれば、運動のエネルギー源として脂肪を消費する能力を高めたいならば、長距離走を行う際に心拍数がこの範囲内に収まるようペースを調整すればよい。逆に心拍数がこの範囲内に収まるペースで走れば、体内に貯蔵されている脂肪の量は同じく筋肉のエネルギー源として利用され得る炭水化物より多い(エネルギー量換算)ので、持久力は向上する。また、長時間の運動で疲労を覚えるのは炭水化物の枯渇に起因するので、運動のエネルギー源として脂肪を消費する能力が高まれば、疲労を覚え難くもなる。
心拍計を手にしたランナー/コーチ陣/運動科学者達は、その利用方法を急速に確立した。そして過去20年以上に渡り、心拍計の基本的な利用方法は着実に進化したが、一方で生理的変化を測定する機器としての限界も見えてきた。しかしGPSウォッチと心拍計を組み合わせること、言い換えるとペースと心拍数を組み合わせることで、その新たな使い道が編み出された。
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標記の件、”The Runner's Edge”からの転載です。
心拍数の基本
フィンランド発祥のPolar Electro社が最初の無線式心拍計を市場に上梓したのは1977年であった。同製品は、電極が付いたストラップを胸部下部に密着させ、心筋が収縮する際に発生する電流を検知することで心臓の拍動を検知する。検知結果はトランスミッターを介して腕時計型のモニターに送られ、1分間当たりの心拍数に換算されてリアルタイムで表示される。最近の心拍計にはその他の様々な機能が付与されているが、基本的な機能=心拍数の測定方法は全く変わっていない。
1970年代後半以降、心拍計はランニングを始めとする持久力系競技の愛好者の間で普及した。そして、その利用方法に対する理解も深まった。例えば、運動能力に関する特定の成果を得るには、それに応じた強度(=運動強度)で運動する必要があるが、その運動強度を心拍数で表現する方法も広く知られるようになった。また、心拍数と運動強度の正の相関についてもきちんと解明された。運動に必要な筋肉をより速く/より強力に/より長い時間収縮させるには、それに必要な酸素を供給する為に心筋をより速く収縮させる(=1分間当たりの心拍数を増やす)必要が生じる。心拍計の登場以前は、運動強度は感覚で把握するしか無かった。しかし心拍計が市場に上梓されるやいなやランナー達は、目的とする成果を得る為の運動がきちんと実践出来ているかどうかを、心拍計が示す数値を基に正確に判断出来るようになると考えた。例えば、運動中の平均心拍数=最大心拍数の75~80%という場合において、筋肉が消費するエネルギーの供給源に占める脂肪の比率が最大となることが科学的に確認された。この事実を応用すれば、運動のエネルギー源として脂肪を消費する能力を高めたいならば、長距離走を行う際に心拍数がこの範囲内に収まるようペースを調整すればよい。逆に心拍数がこの範囲内に収まるペースで走れば、体内に貯蔵されている脂肪の量は同じく筋肉のエネルギー源として利用され得る炭水化物より多い(エネルギー量換算)ので、持久力は向上する。また、長時間の運動で疲労を覚えるのは炭水化物の枯渇に起因するので、運動のエネルギー源として脂肪を消費する能力が高まれば、疲労を覚え難くもなる。
心拍計を手にしたランナー/コーチ陣/運動科学者達は、その利用方法を急速に確立した。そして過去20年以上に渡り、心拍計の基本的な利用方法は着実に進化したが、一方で生理的変化を測定する機器としての限界も見えてきた。しかしGPSウォッチと心拍計を組み合わせること、言い換えるとペースと心拍数を組み合わせることで、その新たな使い道が編み出された。
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