義母は、今年、誕生日がくると、89歳になる。ずっと、一人暮らしだったので、家にまともな写真が1枚も無い。
もしもの事を考えて、今年から、写真を撮る事にした。いつも、頭にホッカブリと言いながら、バンダナをかぶっている。旅行の集合写真でも、バンダナ
は、欠かさな。バンダナをかぶった遺影なんて、見た事もない。そこで、思いついたのが、髪を美容室に染めに行った時、余所行きのかっこうをして行く
ので、「〇〇が、お祖母ちゃんの写真を送ってくれって、言っているよ。」と騙して、写メを撮る。この頃では、携帯から、写真を送れる事を義母が知って
いるので、被写体になる。今度、美容室に行った時は、デジカメで、撮って、娘の名前を言い、現像して、送って頂戴と、頼まれたから。と、言って、画素数の
良い写真を残しておこうと思う。本人は、あの年齢にも関わらず、死に、嫌悪感を持っている。決して、遺影用とは、言えない。去年、私の実の伯母が、94歳で
亡くなった。伯母の生前の希望通り、大学病院の献体にまわしたら、解剖は、平成28年の6月頃だそうだ。貧乏な家なので、葬儀はやらず、火葬と埋葬で、済ます
そうだ。従兄が、脳梗塞で、働けない。息子は、その介護で、働けない。生活保護の家庭である。火葬や、埋葬に立ち会いたかったが、従兄の息子が、埋葬した
後で、墓参りをしてくれれば、良いと、言って譲らない。母も、妹も、そう、断られたという。その子に、写真を送るから、PCに取り込んで、遺影にしてくれと、
頼まれた。まだ、写真が、きていないので、義母の写真で、実験してみた。遺影は、バックが、地味な色で、塗りつぶさなければならない。義母が、もしもの事が
あったら、家では、葬儀屋に頼むので、この間撮った、義母の写真を、コピーして、ペイントで、塗りつぶしてみたが、思うようにうまくいかない。一番死を怖がっ
ている人が、自分の写真が、遺影を作る実験台になっているとは、知る由もない。本当に意地悪な嫁ですね(笑)
私の母が亡くなった時も写真がなくて、50歳のときの写真を使いましたから、
葬儀の時は「お若い頃のお写真ですね」と言われましたっけ。
でも若くて美人に撮れている写真だったので、母も草葉の陰で喜んでいたと思います。
私も主人もほとんど写真を撮らないので、
よく「急に死んだら遺影の写真がないね」と話しています。
ブータンちゃんのお義母様の遺影写真のお話、コントのようでクスクス笑ってしまいました。
写真のバックのことで困っておられますが、バックに景色や人が入っていても、色が明るくても大丈夫ですよ。
写真を葬儀屋さんに渡したら、向こうで遺影用にバックを修正してくださいますのでね。