(京都・細見美術館)
琳派・若冲の個人コレクションとして高く評価されている京都・細見美術館。
パピーのお気に入り美術館の一つです。京都に行った時にはよく立ち寄ります。
今回、岡山県立美術館にて、琳派300年の華麗な様式、若冲のユニークな画風を細見美術館の協力を得て、『琳派・若冲と雅の世界』展が、当地の岡山県立美術館にて開催されました。
パピーと若冲、最初の出会いは6年前の京都・細見美術館でした。今回も展示されていた「雪中雄鶏図」が何故か強烈な印象を植え付けました。その後今回が3回目の対面です。
114.2×61.9の大きな画面は雪の積もった冬の日、地面に残った餌を探す雄鶏の存在感は、真赤な鶏冠や漆黒の尾羽といった色のコントラストが強烈な印象を与えてくれました。この鶏との再会を楽しみに出かけました。
若冲は鶏を実際に飼い、繰り返し描き続けたそうです、本図では虫をついばむ鶏という伝統的なポーズです。一方、竹は、まっすぐに節目正しく生長して、四季を通じて青々と茂ることから、四君子の一つに数えられるそうですが、本図の竹は、節でジグザグに折れ曲がって絡み合い、奇妙な姿で描かれています。ホイップクリームのような雪が積もっているが、竹に絡みつく粘着質な雪にも見えます。さらに墨で描いた草一本ずつにも雪が積もっており、細部までこだわる若冲の性格まで読み取れそうな表現といわれています。また、鶏は中国で徳のある鳥とされ、孤高な雄鶏の姿に若冲は己を重ねているという解説もありました。
美術館玄関ホールに、子供さんが作成した「琳派風扇面図屏風」が沢山展示されていました。その中から一点目にはった作品を紹介します。
これは、本展覧会開催に当たり、「琳派風扇面屏風をつくろう」ワークショップを実施した時の作品です。扇面型に「みじかな命・草花・虫・鳥・動物をえがこう」というテーマで、県内各小中学校が取り組んだ作品の中の一つです。これは岡山市立福南中学の生徒さんの作品でした。
それでは、地階展示室へと参りましょう・・・(次回に続く)。