地階展示室に入ると先ず、『琳派』につての解説がしてありました。
概要は、俵屋宗達にはじまる、安土桃山時代(1582~)から江戸時代にかけて、受け継がれた画法と、その画法によって絵を書いた一連の絵師を称して『琳派』と呼ぶそうです。「琳」は尾形光琳の名称から名づけられた。俵屋宗達、尾形光琳のほか、酒井抱一、中村芳中などがいて、それぞれ、独創的な絵を残しています。江戸幕府の御用絵師だった狩野永徳を始めとする狩野派より、日本美術史に残したインパクトは大きいといわれているそうです。
(参考:尾形光琳の風神雷神図屏風)
先ずは、お目当ての伊藤若冲作品を目指します。
出展作品は6作です。
1、雪中雄鶏図 昨日紹介した作品です。パピーの第一のお目当て作。赤・黒・白のコントラストが脳裏から離れないです。
2、瓢箪・牡丹図
紙本墨絵で各々114.5×46.0の2枚の作品から出来ています。輪郭線のみで表す白い瓢箪(右)と墨の濃淡の面で描く牡丹(左)、若冲は墨の特性を活かして自在に操っているようです。
いずれの賛も描かれたモチーフを禅宗の文脈の中で解釈し、瓢箪を怪物に見立てたり、牡丹と蝶に先哲の教えを読み込んだりしているようです(解説によります、パピーには読めません)。
若冲40代中頃の作と推定されています。瓢箪がなんとも愉快ですね・・・。
3、鶏図押絵貼屏風
6曲1双、延べ7m近くある豪快な屏風です。水墨画のタッチがよく生かされています。様々な姿態の鶏が十二面にわたって躍動する屏風の内の一面です。細かく描かれた雄鶏に対し、この雌鶏とその足元に居る雛の簡素な表現がとっても対照的でした。
これらの他に「風竹図」、「仔犬に箒図」、「菊花図押絵貼屏風」の3作品が展示されていました。写実と想像を巧みに融合させる若冲を満喫することが出来ました。
若冲以外で、本日の一点は、琳派の作家、酒井抱一の「槇に秋草図屏風」でした。
2曲1双、35.0×122.5の比較的小ぶりの屏風です。画面左には大きな槇の樹が覆いかぶさるように描かれています。その槇の樹の下には菊、女郎花、萩、藤袴、桔梗、刈萱などの秋草が描かれています。この作家特有の優美ななかにも陰影に富んだ江戸風琳派を実感できました。
※本日のおまけ。
本展覧会の作品の多くを出品された、京都、岡崎の細見美術館へ前回出かけたときの素敵な茶室を紹介しておきます。
細見美術館最上階の茶室「古香庵」です。数寄屋建築の名匠、中村外二棟梁の遺作だそうです。
パピーが訪れた時には案内書の写真に出ていた写真の女性にお抹茶を点てて頂きました・・・。
ため息がでます。
また、茶の湯のわびさび。
日本はよい国ですね
世界の名画と言われる作品の鑑賞もいいですが、このような素晴しい日本画は心から落ち着けます。日本人のDNAが感じられる喜びみたいなものでしょうか。
お茶されますか、茶会の雰囲気、日常から異次元の世界に迷い込んだような嬉しいひと時ですね。
コメントありがとう。
京都なら近場ですし、一度行ってみます。
久しぶりに着物でお出かけしようかな~♪
(涼しくなってからね)
とっても素敵な雰囲気です。この写真の女性までおいでだろうか・・・
obiちゃんのような素敵な方ですよ。
美術館に茶室はよくあります。
大阪だったら、池田にある阪急グループ創設された小林一三さんが収集された美術品を展示している「逸翁美術館」にもちょっと変わったお茶室があってお抹茶を点てていただけますよ。