カタスミ

『図南の翼』小野不由美著

十二国記シリーズ6作目です。
今回は恭国に住む12才の少女珠晶が
国王になるべく黄海へ旅立つお話。
以下ネタバレあり。























今回って主立った人誰も死んでませんよね?
今までで1番読み終わった後に爽快感があったかも。
気が強くてこまっしゃくれの珠晶なので
時々イラっともしましたが、物分かりも良く、
ポンポンと物を言う様が小気味よい場面もあり、丁度良い塩梅かと。

珠晶は頑丘という朱氏を雇って蓬山を目指しますが
途中、利広という謎の青年も出てきて、
お供2人と珠晶という3人旅になります。
それに他の蓬山の人達も加わり
一悶着も二悶着もある訳ですが、
やっぱ珠晶は利広より頑丘と交流深めて欲しいなぁ…
と思ってしまいましたw

途中に出てきた犬狼真君が、実は更夜だったりで
驚いた訳ですが、彼は確か延王との約束で
黄海で妖魔と人が安心して暮らせる国を待つと
言ってたと思うのですが、あれから400年くらい経ってるのか…?
その間に彼が天仙になる何かしらのエピソードがあったのですよね。
西王母とかも元は人間で、どこかに存在しているって事なのかな?

後、国王ってどういう基準で選ばれるんでしょうね?
昇山しなくても選ばれてる人もいますよね?
例えば陽子然り、尚隆然り、奏の国王もですよね?
でも今回はわざわざ蓬山に登らないといけなかったのはなぜでしょう?
麒麟の性格によるのだろうか?
王を見つけられない麒麟の寿命は30年くらいって話だったので
供麒は27年目にしてやっと王を見つけた訳ですからギリギリって事ですね。
この王を見つけたり見つけられなかったりってのも
麒麟の性格や能力差なのだろうか?
あまり出歩かない内気な麒麟だと昇山しないと王になれないのかねぇ…
王ってのも資質を持ってる人は1人ではなくて何人かいるのかもあなぁ…
その中で天のお導きによって麒麟と出会えた者が王になるのかも…?
この辺の設定が複雑でよく分からないわ…
なのでさっさと迎えに来い!っていう珠晶の言い分もよく分かる気がするw

結局頑丘は珠晶の配下に下ったのかなぁ…?
利広の正体はだいたい合ってました(笑)
今回1番長く続いている奏の国王の事も知れて良かった。

今回も面白くて、珠晶が怒って道を別れた辺りから
手が止められなくなりましたw
しかし名前が難しくていつもブログ書くの苦労する…
もうちょっと漢字簡単にしてくれ~(;´Д`)

星は4つです。

コメント一覧

あつむ
ご返信ありがとうございます!
「黄昏の岸 曉の天」はもう読み終わっておりますが
全然分かっておりませんでした^^;
王となる資格のある人は何人かいるのかなぁ…と
漠然と思っていたので、そのシステムだとやっぱり
王は1人しかいない、って事になるんですかね。
だったら珠晶が生まれる前の王様候補は
どんな人だったんでしょうね~?

出版社がつけた順番は割と理にかなってるんですねw
感想を上げる段階では大分先まで進んでいるので
あんまりアドバイスが反映できていなくてすみません^^;

ご解説ありがとうございました!
RM307
こちらこそお読みくださった上にご感想まで読ませていただき、さらにいつもコメントへの丁寧で嬉しいご返信と拙ブログもごらんくださりありがとうございます~!!!

供麒が27歳で珠晶が12歳なので、少なくとも彼女が生まれるまで(あるいは珠晶が王に足る器量となるまで)の期間は前の王候補が生きていたと思います。
麒麟は前の個体が死に新たな個体が育つまでに一定の期間を要しますが、たしか王候補は常に一人存在した気がするので(覚え間違いだったらすみません!)。
麒麟が死んだら次の卵果が実る、王候補が死んだら次の人物に資格が移る・・・十二国の世界は結構システム的な仕組みが構築されているようです。「黄昏の岸 曉の天」あたりまで進まれるとまた感じられるかもしれません!

利広の相手を尚隆だと思われるなら、恐らくすでに「帰山」まで読まれたのですね!
もしも「華胥の幽夢」を先に読むと彼が宗王の息子だとわかるので、「図南の翼」のネタバレになってしまっていた!と焦ったのでしたwこの順序で良かったですw

これからも感想もイラストも漫画も楽しませていただきますー!ありがとうございました!!!
あつむ
コメントありがとうございます!

今回はモブ以外誰も死ななかったので読後感が非常に良く、
シリーズ中では上位に入る面白さでした。
雁は十分良い国になってると思うので、更夜が雁に戻らない
理由が他にあるのかもしれませんね。
神仙になっちゃったから戻れない…とか。
まぁ、この後戻っているかもしれませんがw

今の麒麟で珠晶の前の王は見つけられなかったんでしたっけ?
その辺失念してしまっている…^^;
宗王は家族で国を造っているからこそ、
道を逸脱しないのかもしれませんね。
利広のBL小説って相手はやっぱり尚隆でしょうか?(笑)

頑丘は臣下になっていて欲しい気もしますが
彼の性格上断ってそうな気もします。
永遠に生きるのも何かしんどいですしw
自由が1番って思ってる気がしますねぇ。

今回もブログの方も読ませて頂きました!
いつもコメントありがとうございます!
今のところネタバレはセーフですw
RM307
またまた遅ればせながら、今作もお読みいただき喜びました!!!ありがとうございました!!!
(なお先日のコメントへのお返事ではお気遣いもいただき、そしてご心配をおかけしすみませんでした!!!)

僕は「月の影~」と同じくらい好きで、仰る通りページをめくる手が止まらないお話でした!
頑丘や頑丘の駮が悲しい最期を迎えるのではとはらはらしましたが、確かに主要キャラが死にませんでしたね!
珠晶も個人的にタイプなヒロインで、ちなみにアニメ版では「名探偵コナン」の蘭姉ちゃんと同じ声優さんでしたw
それと自分が幸せでも、他の人が不幸なら駄目だと考えるセリフにも共感しました。
https://x.com/RM307/status/1677331419947827200

「風の万里~」時点の珠晶が在位90年なので、ご推察の通り今作は「東の海神~」から410年ほど経っています。
アニメ版では、更夜を回顧した尚隆の”未だ戻ってこないなら雁をもっと安心して暮らせる国にしなければならないのだろう”みたいなセリフがありました。
以前感想記事でも書きましたが、六太が更夜に更夜の名を、更夜が妖魔に六太の名を、そして珠晶が騎獣に更夜の名をつける流れも美しかったです!
https://rm307.blog.jp/archives/81235332.html
ついでに再びアニメ版の話で恐縮ですが、更夜は石田彰さんが演じられていました。

王の選定は基本的に昇山で行われ、該当者が現れなければ麒麟が蓬廬宮を出て王気を探します。
でも出逢えず今回のように珠晶の前の王が先に死んだり、寿命で亡くなる麒麟も居ます。見つけられなかった理由が気になりますね・・・。

奏国の王族も素晴らしい方々ですよね!たしか「風の万里~」で楽俊が祥瓊に「奏の公主は病院を作ったけど、芳の公主の祥瓊は何をした?」と尋ねる記述がありましたが、宗王の息子も娘も奥さんも麒麟もみんな人格者で大好きです!
ついでに利広はかなり女性人気が高いようで、新都社作家のつばき先生は高校時代に二次創作BL小説を書かれたそうですwww

ただ僕も頑丘との関わりの方が好きでした。
もしも臣下になっていなければ現在ではこの世を去った年齢なので、珠晶に仕えて現在も黄海で生きていますようにと願っていしまいます・・・!

あと以前「風の万里~」の直後に「華胥の幽夢」をおすすめしましたが、危うく「帰山」のネタバレになるところでしたw
今後もお楽しみいただけましたら嬉しいです!ありがとうございました!!!
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