カタスミ

『月の影 影の海 上・下』小野不由美著

十二国記シリーズ第一弾です。
以下ネタバレあり。






















めっちゃ面白かった!!
いやぁ、読む手が止まらないよぉぉ…

真面目で大人しい高校生の陽子が
突然別の世界に連れてこられ、
何が何だか分からない中、
人や怪物に襲われながらも、
戦い、成長していく話。

もう陽子が可哀想すぎてさぁ…
訳の分からない世界で、周りは敵だらけで
孤独に必死に生きている姿が辛い…
景麒に対して腹が立って仕方なかった。
もう少し説明しろよ…
まず高校に乗り込むなと…
全く説明もなしに強引に周り巻き込むの
すげぇ嫌いだわ…
離れずに忠誠を誓う…とか言ってるのに
速攻離れとるがな…なんやこいつ…

もしかして、これって
主としての自覚を持たせる為にわざと
陽子を放置してるのか…?
そんなんだったらマジでむかつくんだけど…
と思って読んでいたら、あれ?
途中から風向きが変わってきましたぞ…
なんかあんなに偉そうだった景麒が
敵方に捕らえられとるのだが…
陽子を助けに行ったはずが
陽子に助けられてるんだが…
もしかして、この人…ポンコツ?

もう一度お目にかかれるとは思っていなかったとか
とんでもない無責任な発言だと思うのだけど
前景王を選び損なっているあたり
もしかして相当のドジっ子なのでは…?
陽子に生きる力があったから良かったものの
これだけ陽子が苦労したのは絶対に
景麒のやり方が下手くそだったせいだった思うのだわ…
最初の方読み返してみても、もうちょっと説明の仕方が
あるやろがい!と思ってしまうわ…^^;
そのくせめっちゃ上からもの言うから…
ちょっとは反省せい!

逆にずっと一緒にいてくれたジョウユウは本当に良い働きをしたと思う。
いつもいるかいないかよく分からなかったジョウユウが
語りかけてくるシーンはなんかジーンときてしまった。胸熱。

陽子がこちらの世界に来た事で
元の世界の人達の反応もうかがえるのですが
あの父親の態度は無いよなぁ…
仮にも一人娘でしょうに…
あの状況でなんで家出だって思えるのかなぁ?
逆に母親は自分に言い聞かせているようにも見えて辛い…
せめて母親にだけでも最後のお別れ言えないのかなぁ…?
こっちの世界に未練が無いようにとの描写でしょうが
あまりにもみんな冷たくて悲しい…

とにかく味方がいない陽子だったので
楽俊の存在がほんと救いになりました。
てか、普段ネズミで時々人間になれて
しかも陽子のちょっと年上の若い男性とか
萌えるんですけど…w
ちょいちょい仲睦まじい描写もあって
萌えるんですけど…www

面白くて手が止まらないのですが
設定が複雑で、覚えるのが大変…
とにかく国の名前は全然覚えられませんでしたw
多分これからも覚えられないでしょう…
他にもいろいろと用語が出てきて
えっとなんだっけ…となりながら読んでおり、
ちょっと間があくとすっかり忘れてしまいそうなので
シリーズ続きで読み進めていこうと思います。
久々に面白い本に出会えました。お勧め頂き本当に感謝です!

星は4つ。

コメント一覧

あつむ
コメントありがとうございます!
元々ハードなミステリやサスペンスを読んでおりますので
少女向けであれば全然余裕です。
(にしては随分重い内容ですが…^^;)
アニメは全く見た事が無い上、その他余計な情報も入れずに
読みましたので分からない事も多いですが、
その分大いに楽しめました。

景麒の説明不足や父母の冷たさなどは、話の流れとしては
必要なのかもしれないですが、やっぱ陽子目線になるので
ちょっとイライラしちゃいますねw
そもそもあんな説明でほいほい着いていく訳ないやろ~!
と内心つっこみ入れまくりでしたww

自分が裏切り者にならない事は結局、お天道様が見ている精神
ですよね。日頃から神様仏様お天道様に恥じないよう
行動したいものです。(なかなか出来ませんがw)

RM307先生ご家族にも大きな影響を与えている物語なのですね。
ブログの方も拝見させて頂きましたが、確かに
幼少期から読んでいれば影響も大きいかもしれませんね。
大の大人の私でも面白くてなかなかやめられないので…^^;
お勧め頂いて読む決心がついて本当に良かったです。
良作をご紹介頂きありがとうございました!
引き続き読み進めたいと思います^^
RM307
わーいお読みいただけてめちゃくちゃ嬉しいです!!!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!!

昨今の異世界転生系と比べ死ぬほどハードで、特に上巻はひたすら妖魔に痛めつけられ、人々に裏切られの連続で、挫折なさる方も多いみたいなので・・・w
とはいえ僕はアニメから入り、視聴者を脱落させない為か1話ですでに六太が、尚隆もたびたび登場し、陽子が王だとすぐに気づける作りに助けられました。
なので、小説が初見のあつむ先生が羨ましいです!w

麒麟と王の選定については次作で詳しく語られるので伏せますが、僕も最初に説明して欲しいと思いましたw
ただ生い立ちも特殊で、王、麒麟、契約、妖魔が常識の十二国に生きる存在からすると、蓬莱の人間を理解できなくても仕方が無い部分もあります・・・w

アニメは母も観たのですが、同じく陽子の父親に憤慨していました。古い昭和の頑固親父ですねぇ・・・。
陽子が渡った時のように蝕では双方の国に甚大な被害に見舞われるので、母親との再会も難しいかもしれません。とある理由から言伝も実質的に不可能で・・・。

そして陽子の「裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしのなにが傷つくわけでもない。裏切って卑怯者になるよりずっといい」は、当時の母にも刺さったそうです。
上司や同僚たちに嘘をつき、母を貶める後輩社員に悩み苦しんでいたらしいのですが、陽子の言葉でとても楽になったと言っていました。
なお蒼猿との最後の戦いはアニメでは非常にドラマティックに描かれ、観返すと毎回嗚咽が止まらないほど号泣してしまいます・・・w

僕も楽俊の登場には本当に救われましたw名言も多く、以前ブログで挙げたのでもし良ければごらんいただけますと喜びますw
https://rm307.blog.jp/archives/80328381.html
ちなみに僕はたまに自分を「愚か」、「浅ましい」、「卑下して満足している訳じゃない」と書くのですが、すべて今作のまねですwww
考え方も言い回しも多分に影響を受けた、わりと本気でバイブルのような作品です。

その為、あつむ先生にお楽しみいただけてものすごく歓喜しました!!!こちらこそ本当にありがとうございました!!!
長く濃い作品なので、どうぞご無理をなさらないペースで読み進まれてくださいませ~!
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

最近の「小説感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事