カタスミ

『海が見える家』はらだみずき著

新卒で決まった仕事を一か月で辞めた青年が
疎遠だった父親の死に直面し、
父親の遺品整理の為に訪れた海が見える家で、
自分の知らなかった父親の姿を通し自分の人生を考える。

というお話。
以下ネタバレあり。



























地味でしたがいいお話でした。
仕事人間で何の面白味もないと思っていた父親が
海が好きで、サーフィンが好きで、たくさんの人に慕われていたのを知り、
その足跡を辿りながら自分の人生を見つめ直す文哉の姿がとても良かったです。

サーフィンに興味を持ち、挑戦するものの上手く波に乗れずにいる文哉に、
焦らずとも次の波を待てばいいという和海の言葉が
人生に照らしあわされていて印象的でした。
失敗してもまだまだ人生は続くんだから、
投げやりにならずに地道にやってればまた道は切り開けるんだよと。
実際自暴自棄にさえならなければ何とかなるように思います。

ゆったりとした海の街での生活が非常に羨ましくて、私もこんな生活したい…
と思うけど、実際問題生活費稼がにゃならんので私には結構ハードル高いわ^^;
文哉は最終的にこの地で生活しようという方向性で終わったので良かったです。
文哉にはこっちの生活の方が似合っていると思う。
父親が導いてくれたのかなぁ、と思いました。

しかしまぁ、いつも言ってるけど、
後からいろいろ後悔するくらいなら、
その人が生きている間にしっかり孝行しろよとつくづく思う訳で。
世の皆様も自分が後悔しない為に親孝行して下さい。

星は4つ。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

最近の「小説感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事