『フィッシュ・ストーリー』伊坂幸太郎著

4話入った短編集。
以下ネタバレあり。




















●動物のエンジン
動物園大好きだけどオオカミ逃がした責任で
辞めちゃった元職員が毎日動物園の地面に寝てて
朝になるとプラカード掲げて
近所のマンション建設反対運動に加わるという
なんだかよく分からない話だった。
しかもプラカードには『動物園に行こう』ってメッセージで
さらによく分からない…
現実にありそうでなさそうな感じを狙ったのか？
なさそうでありそうな感じなのか？
登場人物が他の話にも出てきてるらしいんだけど
その辺もあいまって話を曖昧にしてしまってる気がする。

●サクリファイス
泥棒の黒澤が副業の探偵業で人捜しをして田舎の集落に行って
そこの妙な生け贄のこもり様という風習に巻き込まれる話。
結局生け贄の風習を利用した
人を匿う現代ビジネスだったという事だけど
黒澤が探していた人は復讐の為に殺されちゃったのかな？
黒澤ってホワイトラビットにも出てたよね。
ラッシュライフにも出たらしいし、読んだんだけど
全然覚えてなかったわｗ

●フィッシュ・ストーリー
昔の売れないバンドが録音したレコードが
男女をくっつけ、飛行機ハイジャックをぶっ倒し、
ネットワークの欠陥から全人類を救う事になる話。
あらすじ書くと良く分からんのだが読んでもよく分からんわｗ
レコードに無音の場所があって、それを車で聞いていた男が
たまたまその無音の所で女性の悲鳴を聞いて助けに行き、
その男女がくっついて生まれた子供がハイジャックから飛行機を助け、
そこで助けられた女性がネットワークの欠陥を発見して世界を救う、
という流れなんですが、流れは面白いんだけど
もうちょっと絡み合いに巧みさが欲しかったかなぁ…？
ちょっと強引な気もする…
この中の話では面白かった方かな？

●ポテチ
またまた泥棒の話。今回は今村という若い泥棒メインだが
やっぱり黒澤も出てきた。結構いろいろ出てるねこの人。
今村が野球選手の尾崎の家に泥棒に入ってて
そこの留守電に女性から助けを求める電話が入ったので
留守の尾崎の代わりに勝手に今村とその恋人大西が現場に向かう話。
助けを求めた女性は実は尾崎を罠にはめる美人局みたいなやつで
懲らしめた後、尾崎を活躍させる為に利用する事になる。
今村が尾崎をめっちゃ気にかけているのは
実は尾崎と今村は出産時取り替えられた子供であった事が判明し
なんだか唐突でいろいろよく分からんけど、尾崎活躍できて良かったねという話でした。
取り替えが唐突に出てきたので嘘だと思ってたら
なんか最後までそんな感じだったので、マジなんだ…となりました。

全体的になんか話がぼんやりしててつかみ所がない感じでした。
そういうのが好きな人はドはまりなのかもしれないけど
もうちょっとなんかつかめる部分が欲しかったかなぁ。
多分数日経ったら確実に話の内容忘れますｗ
星は3つ。