第24話 全国⑤
本編
準決勝終了後、慕と赤土晴絵は再戦を約束した。
慕が小6、赤土晴絵が小4なので、次の闘牌いの舞台は3年後のインターミドル。
そして、慕と入れ替わりに、今度は心ちゃんが笑顔で赤土晴絵に話し掛けた。
敗者にトドメを刺す無慈悲な一言でも口にするのかと思いながらページを捲ると、
次のページに描かれていたのは、デート中の丹羽ちゃんと高橋。
2人共可愛いけど、一瞬乱丁を疑って、もう1冊のBGを確認してしまった。
という訳で、心ちゃんが赤土晴絵に話し掛けた理由は、この時点では不明。
場面は変わって、閑無ちゃんと杏果さん。
「0位になれ! 慕!」
相変わらず、閑無ちゃんはおバカだなぁ(笑)。
Tシャツの「5」は、日本5位(の可能性)の暗示だったのかね。
全国小学生麻雀大会決勝戦。
決勝卓を囲むのは、慕、心ちゃん、咏さん、善野さんの4人。
慕とは初対戦となる咏さん。
将来「Cat Chamber」の二つ名を得る咏さん。
普段から持ち歩いている猫のぬいぐるみは、ゲン担ぎなのだそうだ。
まぁ、咏さんの事だから、ゲン担ぎは方便で実は生きているという可能性もあるけれど。
同じく、慕とは初対戦の善野さん。
2人の反応からすると、善野さんは魔物オーラを纏っている人なのか。
善野さんの雀風は超速効型で、高火力型の咏さんにとっては苦手なタイプらしい。
末原さんが超早和了りを得意とするのは、恐らく善野さんの影響なのだろう。
なお、儚げな見た目に反し、善野さんは短距離走が得意なのだとか。
そういや、春季大会中に倒れ、入院する事になった理由って、作中で明言されてたっけ?
病気だとばかり思い込んでいたけど、物理的に倒れて怪我したとかだったら笑ってしまう。
決勝戦開始。
席順は起家から、善野さん、咏さん、慕、心ちゃんとなった。
咏さんの火力を警戒し、東3局までは3人が速攻で流したが、
東ラスで咏さんのハネツモが炸裂。
メンタンピンツモ一盃ドラ1で3000・6000!!
南1局は、親の善野さんがテクニカルな和了りを見せる。
慕の対子落としを狙い撃ち、単騎の七対ドラドラで9600点。
しかし、1本場で咏さんがまたしてもハネツモ。
ツモ
門混ツモダブ南ドラ1で、3000・6000は3100・6100。
これで点数状況は、咏さん:51000点、善野さん:34400点、心ちゃん:22200点、慕:12400点。
南2局も、咏さんにはこんな手が入っていた。
ドラ
親で待ちの門清聴牌。
正に“迫り来る怒涛の火力”。
『WEEKLY麻雀TODAY』の見出しに偽り無しだな。
こんなに毎局高い手を張られたら、他家としてはやってられない。
そこに、心ちゃんが平和ドラドラを張ってしまった。
索子が危険な事は百も承知だが、トップと約3万点差という状況ではオリていられない。
そうやって横に曲げたで、心ちゃんは咏さんに放銃。
親の門清平和一盃口は24000点で、持ち点22200点の心ちゃんはトビ終了。
……となるハズだったところを救ったのは善野さんだった。
頭ハネが出たのは、『咲-Saki-』シリーズでは、これが初めてかな?
この時、善野さんは、ここからではなくを切って、待ちに構えていた。
索子が切り辛いというのもあるけど、それよりも心ちゃんが索子を掴んだのを見抜いてたっぽいね。
を掴んだ時の心ちゃん、視線を咏さんの河に向け、少考してからを切ってたし。
そもそもポン自体、ワンチャンスを作って、心ちゃんにを切らせるためだったのかな?
ともあれ、善野さんの選択により、心ちゃんは命拾い。
そして、試合は南3局―――慕が本領を発揮する終盤戦へと突入。
南3局、親の慕は、こんな手で聴牌した。
ドラ
三色ドラ1だが、単騎の仮聴。
フツーはこのまま手変わりを待ち、良い待ちになってからリーチを打つところ。
だが、上家の咏さんがを切ると、慕はそれをチーしてを切った。
門前聴牌を捨て、ただ単騎を単騎に変えるだけの鳴き。
慕にそうさせたのは、南1局で得た経験だった。
慕が咄嗟にやってみせたのは、善野さんと同じ対子落としの狙い撃ち。
その狙い通り、次巡咏さんが切ったもう1枚のをロンして、慕は三色ドラ1の2900点を和了。
こういうの良いね~。
そして、善野さんの大阪弁は、初めて聞いた気がする。
いや、文字だから分からないだけで、イントネーションは全部大阪弁なのかも知れんけど。
続く1本場も、慕は咏さんとのめくりあいに勝ち、連荘を続ける。
ツモ ドラ
またしても得意のツモで、リーヅモ純全、4000オールは4100オール。
それを見たレジェンドがこの一言。
まぁ、常時発動型の支配力より、限定発動型の支配力の方が上でなければ嘘だよね。
玄ちゃんのドラ独占能力? しらんがな。
2本場も慕は待ちで聴牌し、リーチを掛けた。
ドラ
メンピン三色ドラドラ確定、更に高目だと純全に一盃口まで付いて来る。
和了れば優勝を決められ得る手だったが、これは善野さんに阻止されてしまった。
セリフを素直に受け取るなら、善野さんは他家の手の高安が分かるのかな?
『咲-Saki-』の県予選決勝を見る限り、衣もそういう能力を持っているみたいだけど。
また、ここまで一度も放銃していないのは、偶然なのか必然なのか。
南4局突入。
点数状況は、咏さん:44000点、善野さん:34500点、慕:24700点、心ちゃん:16800点。
今回の冒頭で、慕と入れ替わりにレジェンドへ話し掛けていた心ちゃん。
どうしたのかと思えば、それはレジェンドに「決勝で勝つ方法」を教えてもらうためだった。
レジェンドも言っていたけど、勝つために下級生に頭を下げられる心ちゃんは格好良い。
そして、「来年戦うかもしれないのに秘密を教えると思いますか?」なんて言いつつも、心ちゃんに懇願されて素直に喋っちゃうレジェンド可愛い。
南4局 親:小禄心 ドラ:
レジェンドによれば、3人の中で明確に隙があるのは、まだ小3の咏さん。
心ちゃんは教えられた情報を元に、まずは咏さんを降ろしに掛かる。
中盤に中張牌やドラを切り、トップ目の咏さんがオリに回ったところで上家の慕からリーチが入った。
慕の手は、この平和純全二盃口。
高目ツモ又は高目直撃が条件だが、和了れば19300点差をまくって優勝となる。
当然、トップ目の咏さんは、直撃を避けるべく慕の現物を切っていくが、
その一牌に対して、心ちゃんがロンの声を掛けた。
「三尋木は山越しを警戒していない」、そんなレジェンドのアドバイスを活かしての直撃。
対々三暗刻断幺ドラ3、親倍24000点の直撃でラスからトップへ大逆転。優勝は心ちゃん!!
これは意外な結果だった。
てっきり、優勝は善野さんか咏さんになるのものだと思ってたのに。
かつてダーウィンも言っていた様に、麻雀で勝てるのは、最も強い者でも最も賢い者でもなく、成長出来る者なんだね。
心ちゃんが慕に、どうして待ちに受けなかったのかと訊かれ、「ちょっと夢見たんだよ」と答えるところも良かった。
こうして、全国小学生麻雀大会は、慕の3位入賞という結果を残し、幕を下ろした。
大会終了後、高橋がファンレターを預かったと言って、慕に1枚の手紙を渡す。
その手紙を見た途端、慕は駆け出していた。
手紙に書かれた字は母のもの、つまりそれは母からの手紙だった。
自分に出来る事は何でもする。
そういう思いでここまで来て、初めて掴んだ手掛かり。
涙を浮かべながら、母を探す慕の姿は泣ける。
そして、最初は気付かなかったけど、
読み返してみたら、ここで登場していたのか、慕の母――白築ナナ。
いや、手紙を書いたのは本人でも、高橋に渡したのは別人という可能性もあるかな?
手紙の宛名が「白築慕さん」だったのは、慕の予想的中で記憶でも失っているのか、それとも何かしら「母」という立場では接触出来ない理由でもあるのか?
物語が大きく動いた今回。
気になる続きは、次の9月25日発売号。
特別付録
[シノハユ]特製クリアしおりセット
今号のBGは、『シノハユ』のクリアしおりセット付き。
慕たちだけではなく、全国編のキャラクターもいて嬉しい。
ただ、杏果さんの姿が見当たらないな。
広告
『咲-Saki-』関連コミックス
この成香ちゃん、メイドカチューシャでも付けているのかと思った。
YGの広告もこうなっていたけど、本当は何という字が乗る予定だったんだろ?
PlayStation Vita 咲-Saki-全国編
今号の裏表紙は、PS VITA『咲-Saki-全国編』。
こういうのを見ると、テンション上がるね。
僕は今のところ、アニメイト、Sofmap、WonderGOO、ファミーズで予約済み。
本編
準決勝終了後、慕と赤土晴絵は再戦を約束した。
慕が小6、赤土晴絵が小4なので、次の闘牌いの舞台は3年後のインターミドル。
そして、慕と入れ替わりに、今度は心ちゃんが笑顔で赤土晴絵に話し掛けた。
敗者にトドメを刺す無慈悲な一言でも口にするのかと思いながらページを捲ると、
次のページに描かれていたのは、デート中の丹羽ちゃんと高橋。
2人共可愛いけど、一瞬乱丁を疑って、もう1冊のBGを確認してしまった。
という訳で、心ちゃんが赤土晴絵に話し掛けた理由は、この時点では不明。
場面は変わって、閑無ちゃんと杏果さん。
「0位になれ! 慕!」
相変わらず、閑無ちゃんはおバカだなぁ(笑)。
Tシャツの「5」は、日本5位(の可能性)の暗示だったのかね。
全国小学生麻雀大会決勝戦。
決勝卓を囲むのは、慕、心ちゃん、咏さん、善野さんの4人。
慕とは初対戦となる咏さん。
将来「Cat Chamber」の二つ名を得る咏さん。
普段から持ち歩いている猫のぬいぐるみは、ゲン担ぎなのだそうだ。
まぁ、咏さんの事だから、ゲン担ぎは方便で実は生きているという可能性もあるけれど。
同じく、慕とは初対戦の善野さん。
2人の反応からすると、善野さんは魔物オーラを纏っている人なのか。
善野さんの雀風は超速効型で、高火力型の咏さんにとっては苦手なタイプらしい。
末原さんが超早和了りを得意とするのは、恐らく善野さんの影響なのだろう。
なお、儚げな見た目に反し、善野さんは短距離走が得意なのだとか。
そういや、春季大会中に倒れ、入院する事になった理由って、作中で明言されてたっけ?
病気だとばかり思い込んでいたけど、物理的に倒れて怪我したとかだったら笑ってしまう。
決勝戦開始。
席順は起家から、善野さん、咏さん、慕、心ちゃんとなった。
咏さんの火力を警戒し、東3局までは3人が速攻で流したが、
東ラスで咏さんのハネツモが炸裂。
メンタンピンツモ一盃ドラ1で3000・6000!!
南1局は、親の善野さんがテクニカルな和了りを見せる。
慕の対子落としを狙い撃ち、単騎の七対ドラドラで9600点。
しかし、1本場で咏さんがまたしてもハネツモ。
ツモ
門混ツモダブ南ドラ1で、3000・6000は3100・6100。
これで点数状況は、咏さん:51000点、善野さん:34400点、心ちゃん:22200点、慕:12400点。
南2局も、咏さんにはこんな手が入っていた。
ドラ
親で待ちの門清聴牌。
正に“迫り来る怒涛の火力”。
『WEEKLY麻雀TODAY』の見出しに偽り無しだな。
こんなに毎局高い手を張られたら、他家としてはやってられない。
そこに、心ちゃんが平和ドラドラを張ってしまった。
索子が危険な事は百も承知だが、トップと約3万点差という状況ではオリていられない。
そうやって横に曲げたで、心ちゃんは咏さんに放銃。
親の門清平和一盃口は24000点で、持ち点22200点の心ちゃんはトビ終了。
……となるハズだったところを救ったのは善野さんだった。
頭ハネが出たのは、『咲-Saki-』シリーズでは、これが初めてかな?
この時、善野さんは、ここからではなくを切って、待ちに構えていた。
索子が切り辛いというのもあるけど、それよりも心ちゃんが索子を掴んだのを見抜いてたっぽいね。
を掴んだ時の心ちゃん、視線を咏さんの河に向け、少考してからを切ってたし。
そもそもポン自体、ワンチャンスを作って、心ちゃんにを切らせるためだったのかな?
ともあれ、善野さんの選択により、心ちゃんは命拾い。
そして、試合は南3局―――慕が本領を発揮する終盤戦へと突入。
南3局、親の慕は、こんな手で聴牌した。
ドラ
三色ドラ1だが、単騎の仮聴。
フツーはこのまま手変わりを待ち、良い待ちになってからリーチを打つところ。
だが、上家の咏さんがを切ると、慕はそれをチーしてを切った。
門前聴牌を捨て、ただ単騎を単騎に変えるだけの鳴き。
慕にそうさせたのは、南1局で得た経験だった。
慕が咄嗟にやってみせたのは、善野さんと同じ対子落としの狙い撃ち。
その狙い通り、次巡咏さんが切ったもう1枚のをロンして、慕は三色ドラ1の2900点を和了。
こういうの良いね~。
そして、善野さんの大阪弁は、初めて聞いた気がする。
いや、文字だから分からないだけで、イントネーションは全部大阪弁なのかも知れんけど。
続く1本場も、慕は咏さんとのめくりあいに勝ち、連荘を続ける。
ツモ ドラ
またしても得意のツモで、リーヅモ純全、4000オールは4100オール。
それを見たレジェンドがこの一言。
まぁ、常時発動型の支配力より、限定発動型の支配力の方が上でなければ嘘だよね。
玄ちゃんのドラ独占能力? しらんがな。
2本場も慕は待ちで聴牌し、リーチを掛けた。
ドラ
メンピン三色ドラドラ確定、更に高目だと純全に一盃口まで付いて来る。
和了れば優勝を決められ得る手だったが、これは善野さんに阻止されてしまった。
セリフを素直に受け取るなら、善野さんは他家の手の高安が分かるのかな?
『咲-Saki-』の県予選決勝を見る限り、衣もそういう能力を持っているみたいだけど。
また、ここまで一度も放銃していないのは、偶然なのか必然なのか。
南4局突入。
点数状況は、咏さん:44000点、善野さん:34500点、慕:24700点、心ちゃん:16800点。
今回の冒頭で、慕と入れ替わりにレジェンドへ話し掛けていた心ちゃん。
どうしたのかと思えば、それはレジェンドに「決勝で勝つ方法」を教えてもらうためだった。
レジェンドも言っていたけど、勝つために下級生に頭を下げられる心ちゃんは格好良い。
そして、「来年戦うかもしれないのに秘密を教えると思いますか?」なんて言いつつも、心ちゃんに懇願されて素直に喋っちゃうレジェンド可愛い。
南4局 親:小禄心 ドラ:
レジェンドによれば、3人の中で明確に隙があるのは、まだ小3の咏さん。
心ちゃんは教えられた情報を元に、まずは咏さんを降ろしに掛かる。
中盤に中張牌やドラを切り、トップ目の咏さんがオリに回ったところで上家の慕からリーチが入った。
慕の手は、この平和純全二盃口。
高目ツモ又は高目直撃が条件だが、和了れば19300点差をまくって優勝となる。
当然、トップ目の咏さんは、直撃を避けるべく慕の現物を切っていくが、
その一牌に対して、心ちゃんがロンの声を掛けた。
「三尋木は山越しを警戒していない」、そんなレジェンドのアドバイスを活かしての直撃。
対々三暗刻断幺ドラ3、親倍24000点の直撃でラスからトップへ大逆転。優勝は心ちゃん!!
これは意外な結果だった。
てっきり、優勝は善野さんか咏さんになるのものだと思ってたのに。
かつてダーウィンも言っていた様に、麻雀で勝てるのは、最も強い者でも最も賢い者でもなく、成長出来る者なんだね。
心ちゃんが慕に、どうして待ちに受けなかったのかと訊かれ、「ちょっと夢見たんだよ」と答えるところも良かった。
こうして、全国小学生麻雀大会は、慕の3位入賞という結果を残し、幕を下ろした。
大会終了後、高橋がファンレターを預かったと言って、慕に1枚の手紙を渡す。
その手紙を見た途端、慕は駆け出していた。
手紙に書かれた字は母のもの、つまりそれは母からの手紙だった。
自分に出来る事は何でもする。
そういう思いでここまで来て、初めて掴んだ手掛かり。
涙を浮かべながら、母を探す慕の姿は泣ける。
そして、最初は気付かなかったけど、
読み返してみたら、ここで登場していたのか、慕の母――白築ナナ。
いや、手紙を書いたのは本人でも、高橋に渡したのは別人という可能性もあるかな?
手紙の宛名が「白築慕さん」だったのは、慕の予想的中で記憶でも失っているのか、それとも何かしら「母」という立場では接触出来ない理由でもあるのか?
物語が大きく動いた今回。
気になる続きは、次の9月25日発売号。
特別付録
[シノハユ]特製クリアしおりセット
今号のBGは、『シノハユ』のクリアしおりセット付き。
慕たちだけではなく、全国編のキャラクターもいて嬉しい。
ただ、杏果さんの姿が見当たらないな。
広告
『咲-Saki-』関連コミックス
この成香ちゃん、メイドカチューシャでも付けているのかと思った。
YGの広告もこうなっていたけど、本当は何という字が乗る予定だったんだろ?
PlayStation Vita 咲-Saki-全国編
今号の裏表紙は、PS VITA『咲-Saki-全国編』。
こういうのを見ると、テンション上がるね。
僕は今のところ、アニメイト、Sofmap、WonderGOO、ファミーズで予約済み。
ゲスな意味じゃなく
この頃から教え上手ってのをやりたかったからなんだな
でも、現実は…
で、高橋。「白築のファンになったっていう『おばさん』」って、ナナさんは『お姉さん』クラスの若々しく美しい外見だと思うのだが…
しかし、ナナさんも久々に登場したし、幼年編もそろそろ一段落かな。単行本5,6巻分くらいでアニメ化したら1クールくらいで幼年編終了って感じか。リッツは中学生編もやりたがってたし、楽しみだわ。
末原さんも足が速いのかもしれない