第14話 混戦
準決勝次鋒戦。

最上級生3人に翻弄され、いつもの麻雀が打てない泉。
結局、和了りは疎か、聴牌する事すら出来ぬまま、半荘2回は終わってしまった。
上には上がいる…。
ただ、それだけの事――。
そして全国ではそれが全て。
次鋒戦終了時の点数状況は、白糸台:187400点、阿知賀:99300点、新道寺:62800点、千里山:50500点。
白糸台のダントツは変わらず、阿知賀が2位、新道寺が3位へと各々浮上、一方で千里山はラスへと転落してしまった。
宥姉、普段は駄目人間全開なのに、いざ麻雀となったら頼もし過ぎる。
勿論、先鋒の玄ちゃんと比べたら、相手に恵まれているという事もあるのだろうが。
新道寺の安河内も+14600点と持ち点を増やした。
あの打ち方で、よくプラスをキープ出来たものだと感心する。
というか、安河内の安目取りには、どういう意図があったんだろう?
何らかの能力? 菫の射抜き対策? それとも後半に勝負を懸けている新道寺の戦略?
半分見に回っていた菫がマイナスなのはともかく、泉は大分毟られたなぁ。
終わった瞬間、心の中で「やべーす!」と叫んでしまった気持ちも分かる。
あと、無意識に同じ挨拶を2回してしまったのを「ボケ」だと言う辺りは、やっぱり大阪人か。
不本意な結果に、真っ直ぐ控え室に帰れないでいた泉。
セーラはそんな泉を見付け、去年の自分もそうだったと笑い飛ばす。
そうして、泉を慰めたセーラは、一つの指示を出した。
「泉は病院に行ってやってくれ 部屋とかはフナQに聞いてな」

「そんで大将戦が始まるまでに 竜華をここに連れてこい」
竜華は怜に付きっ切りか。
もしかして、ただの心配ではなく、怜が倒れた事に責任を感じてたりするのだろうか?
勿論、怜が無理した責任は竜華にはないが、間違いなく理由の一つではある訳だし。
それに、千里山が決勝進出したところで、竜華は怜が試合に出るのは反対するだろうな。
だったら、準決勝で敗退してしまった方が良いと、竜華は考えるかも知れない。
そうでなくても、自分と怜はもう試合には出ず、後は全て補欠に任せるとか言い出すかも。
まだ竜華がどんな状態かは分からないけど、1年生の泉に連れて来られるのかね?
竜華にその気がないなら、怜が目を覚ますか、せめてセーラでないと難しそうな気もするが。
一方、憧と宥姉も、廊下で顔を合わせていた。
憧曰く、宥姉は「ド安定」で、地区予選からずっとプラスの成績らしい。
そんな宥姉に、突然憧が抱き付いた。

抱き付いた理由は、宥姉から運(と胸)を分けてもらうためだと言う憧。
でも、その後の「ふるえ止まったわ」というセリフからすると、実はプレッシャーを感じていたのかな?
控え室ではいつも通りだったのに、宥姉の前ではちょっと弱気になって甘える憧が可愛い。
宥姉の成績に触れるという事は、憧自身はマイナスだった事もあるんだろうなぁ。
対局室にて、憧とセーラは再び相見えた。

敵愾心を隠そうともしない二人。
飛び散る火花が、ライバルっぽくて良いね。
準決勝中堅前半戦。
大量リードしていたからか、2回戦では防御も意識していたのだというセーラ。
だが、準決勝のセーラは攻め一辺倒。
泉と違って2位抜けなど眼中になく、白糸台を2回屠る事を最大目標に、高い手を和了り続ける。
なお、フナQによれば、3年生の選手は全国だと平均聴牌速度が上がるというデータがあるらしい。

場慣れなのか、オカルトなのか、単なる偶然なのか、理由は不明。
そういや、フナQは非科学的なものを嫌う割に、オカルトには肯定的だね。
まぁ、『咲-Saki-』世界のオカルトは、統計的に最早「非科学的」とは言えない様な気もするが。
ところで、泉とフナQは、どうして今頃食事をしているんだろう?
次鋒戦と中堅戦の間には昼休みがあるハズなのに、今はもう中堅戦の最中だよな?
もしかして、怜が救急車で運ばれたために、昼休みが潰れたのだろうか?
あと、どーでもいいけど、昼食に餃子を食べるのって、大阪ではフツーの事なの?
僕的には、昼食は勿論、翌日が休日でなければ夕食でもあまり食べたくないのだが。
そう思って調べてみたら、最近はニンニク臭のしない餃子というのがあるんだね。
閑話休題。
3年生補正があるから、泉が遅れを取るのも不思議ではないとフナQは説明する。

でも、泉が「元から強い化物みたいな1年生」なら、3年生も蹴散らせるのかと訊くと、

フナQにアッサリと肯定されてしまった。
そういや、咲の2回戦の相手は、全員3年生だったっけ。
一方で、2回戦の部長は補正のある3年生にも関わらず、緊張し過ぎてボロボロになっていたな。
フナQと同世代、去年の「強い1年生」の代表が、荒川憩、天江衣、神代小蒔。

宮永照は人でなし――もとい、ヒトじゃないと言った荒川憩も、フナQ的には「向こう側の世界」の住人なんだな。
まぁ、全国2位なので当然といえば当然だが、以前のカツ丼さんが荒川憩の名前を挙げなかったのは気になる。
実力はあっても、照や衣、神代といった「牌に愛された子」とは別種の強さなのだろうか?
……いや、初期の構想ではいなかったキャラだからとか言われたら、それまでの話だが。
次に、今年の1年生の中で、フナQが注目する選手。
まず、後輩の泉については「結果が残せていない」とバッサリ。
泉、前回は「自分は高1最強」だと自らに暗示を掛けていたのに可哀想に。

フナQが最初に名前を挙げた「すごい1年生」は大星淡だった。
まぁ、白糸台で大将を務めるくらいだから、弱いハズはないよな。
でも、強いといっても、どのくらいのレベルの強さなんだろう?
それに、この作品の場合というか麻雀の場合、多少強くても活躍するとも限らないんだよな。
あと、「最高状態の清水谷部長」というセリフも、地味に気になるな。
竜華は好不調の波が激しい選手なのだろうか? それとも何らかの能力?
以前に見た記事では、竜華は理論派に分類されていたけれど。
二人目。

フナQの目が節穴でなければ、当然名前が挙がるのが宮永咲。
フナQのセリフでふと思ったけど、咲と照が姉妹じゃない可能性はあるのだろうか?
ベタな設定として、咲と照のどちらかが養子だけど、咲はそれを知らずに育ったとか。
もっとも、咲と照が実の姉妹でなかったところで、何が変わる訳でもないか?
あと、インターミドルで負けたからか、泉は結構のどっちを意識しているみたいだね。
のどっちが2回戦で戦った相手は、2人は3年生だけど、愛宕妹が2年生だったな。
まぁ、蹴散らした訳じゃないから、全員3年生だったらどうだという事もないけどさ。
食事を終えた泉はセーラに言われた通りに病院へ。

そして、泉がいなくなった事で、千里山の控え室はフナQ一人ぼっちとなった。
それと同時に、中堅前半戦が終了。
終了時の点数状況は、白糸台:164500点、阿知賀:100700点、千里山:87000点、新道寺:47800点。
前半戦は3年生補正フルブーストのセーラが+36500点と大きく稼いだ。
セーラはツモ和了りも多かったが、憧は何とかプラスをキープして原点復帰。
一方、白糸台のたかみーと、新道寺の江崎仁美は大きく点数を減らす結果となった。
前半戦終了時の、羊先輩―――もとい、江崎仁美には笑った。

(なんもかんも政治が悪い………)
政治かよ!
そして、ゴゴゴゴゴゴという背後の擬音。
控え室にいる時は、緊張感のないキャラだったのに。
個人的には、政治が悪いとしたら、その責任の大半は選挙権者にあると思うがそれはさておき。
新道寺は後ろから強い選手を並べたんだから、中堅の江崎仁美は次鋒の安河内美子より強いんでしょ?
しかも、3年生補正で憧やたかみーより有利なハズなのに、どうして大きく削られてるんだか。
休憩時間。
玄ちゃんは、レジェンドさんと二人麻雀中。
案の定、手にはドラが入らず、玄ちゃんは涙目で打っていた。
1枚捨てただけで、ドラに全面ストライキを起こされるドラゴンロード……。
そんな阿知賀の控え室に、憧が戻って来た。
憧が戻って来たのは、たかみーに対して立てたある予想のため。

そして、レジェンドさんによると、その予想は当たっていた様だ。
憧の「渋谷尭深」に対する認識は「メガネの人」。
一方で、玄ちゃんの認識は「ちょっとおもちの子」。
……玄ちゃん、たかみーの事もちゃんとチェックしてたんだな。
そして、作中では誰一人「お茶」というキーワードを出さないのは面白い。
それはさておき、たかみーはオーラスで役満を和了る事が多いらしい。
しかし、それは「オーラスで役満手が入る能力」ではなく、ある法則があった。

たかみーの能力、それは各局の第一打がオーラスの配牌として戻って来るというもの。
局数の多い半荘であれば、天和さえも可能にする恐ろしい能力。
その一方で、最短でオーラスに突入したならば、仕込める牌は7牌に留まる。
ふぅ~む。なるほど、なるほど、なるほどー。
面白いな、こんな能力は初めて聞いた。
半荘の平均局数は11局くらいなので、普段仕込めるのは10牌前後か。
勿論、自分が仕込みたい牌が、毎局配牌で来てくれるとは限らないけど。
あと、オーラス前に15局以上あったり、同じ牌を5回切ったりしたらどうなるんだろう?
たかみーは今年から白糸台のレギュラーになったらしい。
なので牌譜は少なかったのに、レジェンドさんが法則に気付いたのだとか。
先鋒戦が終わってから、レジェンドさんの株価上昇率が凄い。
法則が分かれば、たかみー対策は簡単。
自分の親では連荘を避け、たかみーの親番は早めに流せば良い。

そう思っていた憧だが、親で仮聴をツモったところで手が止まる。

この手を和了るのは、得なのか損なのか?
これまで頭の良さが強調されて来た憧だが、意外にも今回は答えが分からないらしい。
焦るあまり、以前の部長と同様「和なら計算してわかんのかな」なんて考えてしまうところが良かった。
まぁ、のどっちは仮に計算出来ても、間違いなく「そんなオカルトありえません」だろうけど。
なお、僕なら和了るというか、和了らないなら最初からベタオリするか大物手狙いをしているな。
「むいーん」と悩んだ末、憧は「ツモ」と宣言する。
だが、他家に点数を訊かれた憧は、失敗したという顔で1000オールと申告した。
点数申告を忘れていたところを見ると、連荘の事だけ考えて、和了点を考慮していなかったのかね?
ちなみに、親の連荘価値は、一般的に650点の収入と同等らしい。
東2局1本場も、憧は平和ドラ3を張り、たかみーから11600+300点を和了る。
良いとは思うが、試合開始前に言っていた対策とは真逆の事をしてしまっている憧。
そんな憧の親番は、2本場でセーラが満貫を和了って終わった。
東3局は、たかみーが速攻で和了って、オーラスの配牌にまた1牌追加。
そして1本場は、またしてもセーラが満貫をツモって終わった。
東4局 親:江口セーラ ドラ:

セーラの親番、憧はここから
を仕掛けて、鳴き三色を狙っていく。
僕はここからは仕掛けないけど、鳴きを駆使する憧の麻雀は現代的で良いね。
そして、この憧の打ち方を小鍛治プロが解説。

「上手い下手はともかく」って、相変わらずすこやんは若い子に厳しいなぁ。
鳴きに関しては人によって判断が分かれるところだから、作者が敢えて言わせたのかも知れないけど。
この局は、セーラの親リー宣言牌を憧が討ち取って終了。




ロン
ドラ
和了点は、三色赤2で3900点。
南1局、今度は新道寺の江崎仁美が親リーチ。
どうやら、たかみーの能力に気付き、阻止しようとしているのは、憧だけの様だ。
本編2回戦の副将戦で、のどっち一人だけ能力に気付いていなかったのとは真逆の状況だね。
そして、能力に気付いていない者の方が自由に打て、得している様に見えるところが似ている。
南1局は、親の1人聴牌で流局。
その1本場は、憧が鳴き一通のみの速攻で終わらせた。
なのに南2局、親番になった憧は、もうオーラスは諦めて和了りにいくと言い出した。
だったら、前局も焦る必要はなかったのではと考えると、何だかチグハグな印象を受けなくもない。
だが、この局はセーラにハネ満をツモられ、憧の親番も終わってしまった。
しかも、このハネ満親っかぶりにより、憧はセーラに逆転されてしまう。
南3局、親番のたかみーが鳴いたのを見て、憧もすかさず速攻。
3900点を和了り、たかみーの連荘と、セーラのリーチを同時に潰してみせる。
この和了りで憧は再び2位へと浮上した。
ただ、当意即妙な対応だったのか、それともチャンス手を安売りしてしまったのかは不明。
そして、遂に南4局がやって来た。

地に蒔いた種が木々になり実る頃――

収穫の時――――!!
最終的に11枚の牌が仕込まれた、たかみーの配牌はコレ。

を一鳴きしただけで、もう大三元確定というこの手。
憧が切らなくても、他の2人が能力に気付いてなければ、阻止するのは難しそうだね。
この大会では、ダブル役満がないのが、せめてもの救いか。
一方で、現在の点数状況は、白糸台:144100点、阿知賀:110900点、千里山:103500点、新道寺:41500点。
菫とたかみーの失点で、白糸台と他校の差も少しずつ縮まって来た。
もし、たかみーがこの手を和了れなかった場合、白糸台敗退の目も出て来るか?
ところで、たかみーの能力が発動するのって、この局だけだよね?
親が連荘したからって、再度役満手が入ったりはしないよね?
そんな事が出来たら、場合によっては天和連発出来ちゃうし。
果たして、たかみーの大三元は実を結ぶのか?
次回掲載は、10月12日発売の『月刊少年ガンガン11月号』。
準決勝次鋒戦。

最上級生3人に翻弄され、いつもの麻雀が打てない泉。
結局、和了りは疎か、聴牌する事すら出来ぬまま、半荘2回は終わってしまった。
上には上がいる…。
ただ、それだけの事――。
そして全国ではそれが全て。
次鋒戦終了時の点数状況は、白糸台:187400点、阿知賀:99300点、新道寺:62800点、千里山:50500点。
白糸台のダントツは変わらず、阿知賀が2位、新道寺が3位へと各々浮上、一方で千里山はラスへと転落してしまった。
個人の獲得点数は、下記の通り。 先鋒戦 松実玄 (阿知賀): 74700点( -25300点) 宮永照 (白糸台):196200点( +96200点) 園城寺怜 (千里山): 80900点( -19100点) 花田煌 (新道寺): 48200点( -51800点) 次鋒戦 松実宥 (阿知賀): 99300点( +24600点) 弘世菫 (白糸台):187400点( - 8800点) 二条泉 (千里山): 50500点( -30400点) 安河内美子 (新道寺): 62800点( +14600点)宥姉は後半戦でも点を稼ぎ、+24600点で準決勝も区間トップとなった。
宥姉、普段は駄目人間全開なのに、いざ麻雀となったら頼もし過ぎる。
勿論、先鋒の玄ちゃんと比べたら、相手に恵まれているという事もあるのだろうが。
新道寺の安河内も+14600点と持ち点を増やした。
あの打ち方で、よくプラスをキープ出来たものだと感心する。
というか、安河内の安目取りには、どういう意図があったんだろう?
何らかの能力? 菫の射抜き対策? それとも後半に勝負を懸けている新道寺の戦略?
半分見に回っていた菫がマイナスなのはともかく、泉は大分毟られたなぁ。
終わった瞬間、心の中で「やべーす!」と叫んでしまった気持ちも分かる。
あと、無意識に同じ挨拶を2回してしまったのを「ボケ」だと言う辺りは、やっぱり大阪人か。
不本意な結果に、真っ直ぐ控え室に帰れないでいた泉。
セーラはそんな泉を見付け、去年の自分もそうだったと笑い飛ばす。
そうして、泉を慰めたセーラは、一つの指示を出した。
「泉は病院に行ってやってくれ 部屋とかはフナQに聞いてな」

「そんで大将戦が始まるまでに 竜華をここに連れてこい」
竜華は怜に付きっ切りか。
もしかして、ただの心配ではなく、怜が倒れた事に責任を感じてたりするのだろうか?
勿論、怜が無理した責任は竜華にはないが、間違いなく理由の一つではある訳だし。
それに、千里山が決勝進出したところで、竜華は怜が試合に出るのは反対するだろうな。
だったら、準決勝で敗退してしまった方が良いと、竜華は考えるかも知れない。
そうでなくても、自分と怜はもう試合には出ず、後は全て補欠に任せるとか言い出すかも。
まだ竜華がどんな状態かは分からないけど、1年生の泉に連れて来られるのかね?
竜華にその気がないなら、怜が目を覚ますか、せめてセーラでないと難しそうな気もするが。
一方、憧と宥姉も、廊下で顔を合わせていた。
憧曰く、宥姉は「ド安定」で、地区予選からずっとプラスの成績らしい。
そんな宥姉に、突然憧が抱き付いた。

抱き付いた理由は、宥姉から運(と胸)を分けてもらうためだと言う憧。
でも、その後の「ふるえ止まったわ」というセリフからすると、実はプレッシャーを感じていたのかな?
控え室ではいつも通りだったのに、宥姉の前ではちょっと弱気になって甘える憧が可愛い。
宥姉の成績に触れるという事は、憧自身はマイナスだった事もあるんだろうなぁ。
対局室にて、憧とセーラは再び相見えた。

敵愾心を隠そうともしない二人。
飛び散る火花が、ライバルっぽくて良いね。
準決勝中堅前半戦。
大量リードしていたからか、2回戦では防御も意識していたのだというセーラ。
だが、準決勝のセーラは攻め一辺倒。
泉と違って2位抜けなど眼中になく、白糸台を2回屠る事を最大目標に、高い手を和了り続ける。
なお、フナQによれば、3年生の選手は全国だと平均聴牌速度が上がるというデータがあるらしい。

場慣れなのか、オカルトなのか、単なる偶然なのか、理由は不明。
そういや、フナQは非科学的なものを嫌う割に、オカルトには肯定的だね。
まぁ、『咲-Saki-』世界のオカルトは、統計的に最早「非科学的」とは言えない様な気もするが。
ところで、泉とフナQは、どうして今頃食事をしているんだろう?
次鋒戦と中堅戦の間には昼休みがあるハズなのに、今はもう中堅戦の最中だよな?
もしかして、怜が救急車で運ばれたために、昼休みが潰れたのだろうか?
あと、どーでもいいけど、昼食に餃子を食べるのって、大阪ではフツーの事なの?
僕的には、昼食は勿論、翌日が休日でなければ夕食でもあまり食べたくないのだが。
そう思って調べてみたら、最近はニンニク臭のしない餃子というのがあるんだね。
閑話休題。
3年生補正があるから、泉が遅れを取るのも不思議ではないとフナQは説明する。

でも、泉が「元から強い化物みたいな1年生」なら、3年生も蹴散らせるのかと訊くと、

フナQにアッサリと肯定されてしまった。
そういや、咲の2回戦の相手は、全員3年生だったっけ。
一方で、2回戦の部長は補正のある3年生にも関わらず、緊張し過ぎてボロボロになっていたな。
フナQと同世代、去年の「強い1年生」の代表が、荒川憩、天江衣、神代小蒔。

宮永照は人でなし――もとい、ヒトじゃないと言った荒川憩も、フナQ的には「向こう側の世界」の住人なんだな。
まぁ、全国2位なので当然といえば当然だが、以前のカツ丼さんが荒川憩の名前を挙げなかったのは気になる。
実力はあっても、照や衣、神代といった「牌に愛された子」とは別種の強さなのだろうか?
……いや、初期の構想ではいなかったキャラだからとか言われたら、それまでの話だが。
次に、今年の1年生の中で、フナQが注目する選手。
まず、後輩の泉については「結果が残せていない」とバッサリ。
泉、前回は「自分は高1最強」だと自らに暗示を掛けていたのに可哀想に。

フナQが最初に名前を挙げた「すごい1年生」は大星淡だった。
まぁ、白糸台で大将を務めるくらいだから、弱いハズはないよな。
でも、強いといっても、どのくらいのレベルの強さなんだろう?
それに、この作品の場合というか麻雀の場合、多少強くても活躍するとも限らないんだよな。
あと、「最高状態の清水谷部長」というセリフも、地味に気になるな。
竜華は好不調の波が激しい選手なのだろうか? それとも何らかの能力?
以前に見た記事では、竜華は理論派に分類されていたけれど。
二人目。

フナQの目が節穴でなければ、当然名前が挙がるのが宮永咲。
フナQのセリフでふと思ったけど、咲と照が姉妹じゃない可能性はあるのだろうか?
ベタな設定として、咲と照のどちらかが養子だけど、咲はそれを知らずに育ったとか。
もっとも、咲と照が実の姉妹でなかったところで、何が変わる訳でもないか?
あと、インターミドルで負けたからか、泉は結構のどっちを意識しているみたいだね。
のどっちが2回戦で戦った相手は、2人は3年生だけど、愛宕妹が2年生だったな。
まぁ、蹴散らした訳じゃないから、全員3年生だったらどうだという事もないけどさ。
食事を終えた泉はセーラに言われた通りに病院へ。

そして、泉がいなくなった事で、千里山の控え室はフナQ一人ぼっちとなった。
それと同時に、中堅前半戦が終了。
終了時の点数状況は、白糸台:164500点、阿知賀:100700点、千里山:87000点、新道寺:47800点。
前半戦は3年生補正フルブーストのセーラが+36500点と大きく稼いだ。
セーラはツモ和了りも多かったが、憧は何とかプラスをキープして原点復帰。
一方、白糸台のたかみーと、新道寺の江崎仁美は大きく点数を減らす結果となった。
前半戦終了時の、羊先輩―――もとい、江崎仁美には笑った。

(なんもかんも政治が悪い………)
政治かよ!
そして、ゴゴゴゴゴゴという背後の擬音。
控え室にいる時は、緊張感のないキャラだったのに。
個人的には、政治が悪いとしたら、その責任の大半は選挙権者にあると思うがそれはさておき。
新道寺は後ろから強い選手を並べたんだから、中堅の江崎仁美は次鋒の安河内美子より強いんでしょ?
しかも、3年生補正で憧やたかみーより有利なハズなのに、どうして大きく削られてるんだか。
休憩時間。
玄ちゃんは、レジェンドさんと二人麻雀中。
案の定、手にはドラが入らず、玄ちゃんは涙目で打っていた。
1枚捨てただけで、ドラに全面ストライキを起こされるドラゴンロード……。
そんな阿知賀の控え室に、憧が戻って来た。
憧が戻って来たのは、たかみーに対して立てたある予想のため。

そして、レジェンドさんによると、その予想は当たっていた様だ。
憧の「渋谷尭深」に対する認識は「メガネの人」。
一方で、玄ちゃんの認識は「ちょっとおもちの子」。
……玄ちゃん、たかみーの事もちゃんとチェックしてたんだな。
そして、作中では誰一人「お茶」というキーワードを出さないのは面白い。
それはさておき、たかみーはオーラスで役満を和了る事が多いらしい。
しかし、それは「オーラスで役満手が入る能力」ではなく、ある法則があった。

たかみーの能力、それは各局の第一打がオーラスの配牌として戻って来るというもの。
局数の多い半荘であれば、天和さえも可能にする恐ろしい能力。
その一方で、最短でオーラスに突入したならば、仕込める牌は7牌に留まる。
ふぅ~む。なるほど、なるほど、なるほどー。
面白いな、こんな能力は初めて聞いた。
半荘の平均局数は11局くらいなので、普段仕込めるのは10牌前後か。
勿論、自分が仕込みたい牌が、毎局配牌で来てくれるとは限らないけど。
あと、オーラス前に15局以上あったり、同じ牌を5回切ったりしたらどうなるんだろう?
たかみーは今年から白糸台のレギュラーになったらしい。
なので牌譜は少なかったのに、レジェンドさんが法則に気付いたのだとか。
先鋒戦が終わってから、レジェンドさんの株価上昇率が凄い。
法則が分かれば、たかみー対策は簡単。
自分の親では連荘を避け、たかみーの親番は早めに流せば良い。

そう思っていた憧だが、親で仮聴をツモったところで手が止まる。

この手を和了るのは、得なのか損なのか?
これまで頭の良さが強調されて来た憧だが、意外にも今回は答えが分からないらしい。
焦るあまり、以前の部長と同様「和なら計算してわかんのかな」なんて考えてしまうところが良かった。
まぁ、のどっちは仮に計算出来ても、間違いなく「そんなオカルトありえません」だろうけど。
なお、僕なら和了るというか、和了らないなら最初からベタオリするか大物手狙いをしているな。
「むいーん」と悩んだ末、憧は「ツモ」と宣言する。
だが、他家に点数を訊かれた憧は、失敗したという顔で1000オールと申告した。
点数申告を忘れていたところを見ると、連荘の事だけ考えて、和了点を考慮していなかったのかね?
ちなみに、親の連荘価値は、一般的に650点の収入と同等らしい。
東2局1本場も、憧は平和ドラ3を張り、たかみーから11600+300点を和了る。
良いとは思うが、試合開始前に言っていた対策とは真逆の事をしてしまっている憧。
そんな憧の親番は、2本場でセーラが満貫を和了って終わった。
東3局は、たかみーが速攻で和了って、オーラスの配牌にまた1牌追加。
そして1本場は、またしてもセーラが満貫をツモって終わった。
東4局 親:江口セーラ ドラ:


セーラの親番、憧はここから

僕はここからは仕掛けないけど、鳴きを駆使する憧の麻雀は現代的で良いね。
そして、この憧の打ち方を小鍛治プロが解説。

「上手い下手はともかく」って、相変わらずすこやんは若い子に厳しいなぁ。
鳴きに関しては人によって判断が分かれるところだから、作者が敢えて言わせたのかも知れないけど。
この局は、セーラの親リー宣言牌を憧が討ち取って終了。









和了点は、三色赤2で3900点。
南1局、今度は新道寺の江崎仁美が親リーチ。
どうやら、たかみーの能力に気付き、阻止しようとしているのは、憧だけの様だ。
本編2回戦の副将戦で、のどっち一人だけ能力に気付いていなかったのとは真逆の状況だね。
そして、能力に気付いていない者の方が自由に打て、得している様に見えるところが似ている。
南1局は、親の1人聴牌で流局。
その1本場は、憧が鳴き一通のみの速攻で終わらせた。
なのに南2局、親番になった憧は、もうオーラスは諦めて和了りにいくと言い出した。
だったら、前局も焦る必要はなかったのではと考えると、何だかチグハグな印象を受けなくもない。
だが、この局はセーラにハネ満をツモられ、憧の親番も終わってしまった。
しかも、このハネ満親っかぶりにより、憧はセーラに逆転されてしまう。
南3局、親番のたかみーが鳴いたのを見て、憧もすかさず速攻。
3900点を和了り、たかみーの連荘と、セーラのリーチを同時に潰してみせる。
この和了りで憧は再び2位へと浮上した。
ただ、当意即妙な対応だったのか、それともチャンス手を安売りしてしまったのかは不明。
そして、遂に南4局がやって来た。

地に蒔いた種が木々になり実る頃――

収穫の時――――!!
最終的に11枚の牌が仕込まれた、たかみーの配牌はコレ。


憧が切らなくても、他の2人が能力に気付いてなければ、阻止するのは難しそうだね。
この大会では、ダブル役満がないのが、せめてもの救いか。
一方で、現在の点数状況は、白糸台:144100点、阿知賀:110900点、千里山:103500点、新道寺:41500点。
菫とたかみーの失点で、白糸台と他校の差も少しずつ縮まって来た。
もし、たかみーがこの手を和了れなかった場合、白糸台敗退の目も出て来るか?
ところで、たかみーの能力が発動するのって、この局だけだよね?
親が連荘したからって、再度役満手が入ったりはしないよね?
そんな事が出来たら、場合によっては天和連発出来ちゃうし。
果たして、たかみーの大三元は実を結ぶのか?
次回掲載は、10月12日発売の『月刊少年ガンガン11月号』。
まあまだ何かあるのかもしれないけど。
中堅の人よりすばら先輩の方が強い気がする
しかしこの疑似積み込みはデメリットはほぼない分
アナも結構あって面白いですね
白糸台(笑)どころじゃなくなってしまう
全国上位では、これが普通なのかな
世界戦まで言ったら天和連発するんじゃないのかw
憧から死臭が…。
鳴き急いだら最悪の結果を招きそう。
それにしても3年生補正ね…。
比喩で言ってるだろうけどなんか嫌だなw