第21局 追想
アニメは今回より個人戦。
部長の説明によると、全国に出場出来るのは3人だけ。
清澄高校の5人全員が全国に行ける訳じゃないと知り、咲は複雑な表情を浮かべていた。
県代表選抜個人戦1日目。
1日目は東風戦20試合を行い、成績上位者が2日目の本選に進む事となる。
東風戦とはいえ、1日で20試合というのはかなりの対局数だな。
団体戦決勝も1日で10半荘だったが、あちらは抜け番の時に休む事が出来たし。
実況と解説は、団体戦と同じ。
ただ、衣が出場していないため、藤田プロはやる気なさげ。
団体戦で優勝した清澄高校は、他校から警戒されていた。
全中チャンピオンののどっちは尚更だが、意に介さず、2000・3900ツモで先制する。
まこもマークされていた様だが、こちらも得意の染め手で4000オールを和了り、圧勝した模様。
一方、自分のスタイルを貫く2人に対し、部長は敵のマークを逆手に取る。
団体戦では執拗に悪待ちに受けたのに、今回は基本通りの三面張。
部長の打ち筋を知る同卓者は、悪待ちを警戒するあまり、見事に放銃してしまった。
形兵之極、至於無形。
其戦勝不復、而応形於無窮。
能因敵変化而取勝者、謂之神。
同じ頃、北部会場では、透華と妹尾かおりんが同卓していた。
打倒のどっちへに燃える透華は、初心者のかおりんなど眼中にはない。
事実、透華は東1局、東2局と続けて和了り、東3局では、
この手をリーチ。
デジタルっぽくねー。
三面張とはいえ、13巡目に、安目11600点、高目ハネ満の手をリーチするなよ。
また、団体戦の時と同様、透華の悪い癖が出てしまったんだろうか?
逆に、東1の一盃口のみダマと、東2のタンヤオ赤1ダマは、デジタルなら即リーだと思う。
余計なリーチを掛けた透華に対し、かおりんはこれまでと違った並べ方をしていた。
その並べ方を見て、透華はある事に気付く。
まさか―― “ひとつずつ” ですのっ!?
次巡、透華がツモって来たのは、4枚目のだった。
透華も良い手なので、単に国士っぽい捨て牌というだけなら、を押すべきだろう。
でも、並べ方を見る限り、かおりんはを対子にした国士無双の聴牌で、4枚目のは当たり牌。
ダマにしていればオリられた透華だが、余計なリーチのせいでかおりんの国士に放銃してしまった。
かおりんへの国士放銃が堪えたらしく、昼休みになっても透華は立ち直っていなかった。
おまけに、ともきーには「使えない子状態」とからかわれる始末。
前に言われた事、ずっと根に持ってたのね、ともきー。
だが、鎖子に元気付けられ、透華は元気を取り戻した。
同じく昼休み、鶴賀学園ではむっきーが溜息をついていた。
何でも、最初に対戦した相手が「不思議な人」で、それから調子が出ないのだとか。
むっきーのその言葉に「不思議?」と聞き返したかおりんの方が、よっぽど「不思議な人」じゃないかと思わないでもないが、それはさておき。
その人物は、最初は動きがなかったのに、南入した途端、むっきーを連続で直撃したのだとか。
南入ありのルールだというのは初耳だったので、最初は何を言っているのかと思った。
かじゅによると、南入以降は30000点を越えるまでのサドンデスルールらしい。
むっきーに勝ったのは、タコスとは逆で、南場に強い能力者なんだろうか?
東風戦が大の得意なタコスは、快進撃を続けていた。
カバンの中には大量のタコスを忍ばせており、この日のタコスは万事に於いて抜かりなし。
団体戦優勝校という事でマークされているハズなのに、そんな様子は微塵も感じさせない。
また、この日は、京太郎も男子の個人戦に参加していた。
だが、
ヅガーン!!
午前で早くも敗退が決まってしまったらしい。
かくして、京太郎はめでたくパシリに逆戻りとなった。
第20回戦。
予選最終戦で、部長とキャプテン、この因縁の2人が対決が実現した。
東1局 親:キャプテン ドラ:
東1局は、まず部長に手が入る。
ツモ
ネックのをツモり、絶好の聴牌。
だが、部長はここから、三面張も平和も一盃口も一通も捨てて、切りリーチ。
部長お得意の悪待ちに受ける。
は場に2枚切れているので地獄待ちだが、部長はこれを一発でツモる。
リーチ一発ツモドラ赤で2000・4000。
東2局 親:永森 ドラ:
9巡目、親の永森が、ダマで密かに中ドラ3聴牌。待ちは。
同巡、
部長はこの手にツモ。
普通なら切りの一手だが、何故か部長はここからを切る。
更に次巡、をツモって来た部長は、の方を切ってリーチ。
捨て牌にが切られている場合、の両面待ちは考えにくい。
何故なら、という形からは、普通はの方を切るからである。
また、親の永森からはが4枚見えており、辺張待ちもない。
そう考えて、親の永森はを切った。
しかし 罠をうとうとする者には
今話した通りそうな理由ってのが
そっくりそのまま その牌で待つ その理由となる…!
リーチ一発タンヤオ三色赤1で12000点。
……部長、絶対出る麻雀漫画間違えてるって。
東4局2本場 親:部長 ドラ:不明
ツモ
オーラスのトップ目でも、部長は悪待ちはやめない。
こんな手でも、部長はを切っての、待ちに受け変える。
この時、
ツモ
キャプテンは待ちで聴牌していた。
部長が素直にを切れば放銃していたハズだが、ツモで今度は逆にキャプテンが放銃の危機。
ここで部長に負けても本選には出場出来る。
一瞬はそう考えたキャプテンだが、風越のキャプテンという自らの立場を思い出し、考え直した。
部長なら上の三色があると考えたキャプテンはを止め、萬子面子を落としていく。
止められた?
キャプテンが当たり牌を止めた事を察し、部長も待ちを変えていく。
そして、キャプテンの青い右瞳を見た部長は、3年前の事を思い出していた。
よく考えたら、再会してから、キャプテンは部長に右瞳を見せた事はなかったのか。
萬子を落とし、再び聴牌したキャプテンは、フリテンリーチで勝負に出る。
これを一発でツモり、メンタンピン一発ツモ一盃口ドラ3赤1で4000・8000は4200・8200。
倍ツモで部長をまくり、キャプテンは逆転トップとなった。
昔 一度だけ あなたと戦ったことあるわよね?
対局後、部長はキャプテンに、そう声を掛けた。
部長が思い出してくれた事で、キャプテンは感涙。
更に「明日も私たちは一緒に打つのよ」なんて部長が言うから、今度は赤面する始末。
やっぱり、部長とキャプテンのペアは良いなぁ。
さて、清澄高校の部員は全員(京太郎除く)本選出場が決まった。
しかし、この結果に、咲はどこか浮かない顔。
何か、先輩のために、勝ちを譲ろうとか考えていそうだなぁ。
なお、予選トップ通過は、20試合中14回のトップを取ったタコスだった。
私を追う者たちに言う事は一つだけだ! 全力で来い! だじぇ!!
タコス、調子に乗り過ぎだろ。
しかし、本選はどういうルールでやるんだろうか?
タコスの「私を追う者」というセリフから考えて、予選で稼いだ点数は持ち越しなのか?
主要キャラの殆どは本選に進んだみたいだけど、全国の出場枠は3人だから狭き門だなぁ。
作品的に、咲、のどっち、部長、キャプテン、かじゅ辺りが有力候補か。
そう言えば、透華って、本選に残ったのか?
次回予告
このキャラが、南入で勝っていたキャラか。
スタッフロールを見る限りだと、名前は「南浦数絵」かな?
次回は個人戦本選。
サブタイトルは『約束』。
アニメは今回より個人戦。
部長の説明によると、全国に出場出来るのは3人だけ。
清澄高校の5人全員が全国に行ける訳じゃないと知り、咲は複雑な表情を浮かべていた。
県代表選抜個人戦1日目。
1日目は東風戦20試合を行い、成績上位者が2日目の本選に進む事となる。
東風戦とはいえ、1日で20試合というのはかなりの対局数だな。
団体戦決勝も1日で10半荘だったが、あちらは抜け番の時に休む事が出来たし。
実況と解説は、団体戦と同じ。
ただ、衣が出場していないため、藤田プロはやる気なさげ。
団体戦で優勝した清澄高校は、他校から警戒されていた。
全中チャンピオンののどっちは尚更だが、意に介さず、2000・3900ツモで先制する。
まこもマークされていた様だが、こちらも得意の染め手で4000オールを和了り、圧勝した模様。
一方、自分のスタイルを貫く2人に対し、部長は敵のマークを逆手に取る。
団体戦では執拗に悪待ちに受けたのに、今回は基本通りの三面張。
部長の打ち筋を知る同卓者は、悪待ちを警戒するあまり、見事に放銃してしまった。
形兵之極、至於無形。
其戦勝不復、而応形於無窮。
能因敵変化而取勝者、謂之神。
同じ頃、北部会場では、透華と妹尾かおりんが同卓していた。
打倒のどっちへに燃える透華は、初心者のかおりんなど眼中にはない。
事実、透華は東1局、東2局と続けて和了り、東3局では、
この手をリーチ。
デジタルっぽくねー。
三面張とはいえ、13巡目に、安目11600点、高目ハネ満の手をリーチするなよ。
また、団体戦の時と同様、透華の悪い癖が出てしまったんだろうか?
逆に、東1の一盃口のみダマと、東2のタンヤオ赤1ダマは、デジタルなら即リーだと思う。
余計なリーチを掛けた透華に対し、かおりんはこれまでと違った並べ方をしていた。
その並べ方を見て、透華はある事に気付く。
まさか―― “ひとつずつ” ですのっ!?
次巡、透華がツモって来たのは、4枚目のだった。
透華も良い手なので、単に国士っぽい捨て牌というだけなら、を押すべきだろう。
でも、並べ方を見る限り、かおりんはを対子にした国士無双の聴牌で、4枚目のは当たり牌。
ダマにしていればオリられた透華だが、余計なリーチのせいでかおりんの国士に放銃してしまった。
かおりんへの国士放銃が堪えたらしく、昼休みになっても透華は立ち直っていなかった。
おまけに、ともきーには「使えない子状態」とからかわれる始末。
前に言われた事、ずっと根に持ってたのね、ともきー。
だが、鎖子に元気付けられ、透華は元気を取り戻した。
同じく昼休み、鶴賀学園ではむっきーが溜息をついていた。
何でも、最初に対戦した相手が「不思議な人」で、それから調子が出ないのだとか。
むっきーのその言葉に「不思議?」と聞き返したかおりんの方が、よっぽど「不思議な人」じゃないかと思わないでもないが、それはさておき。
その人物は、最初は動きがなかったのに、南入した途端、むっきーを連続で直撃したのだとか。
南入ありのルールだというのは初耳だったので、最初は何を言っているのかと思った。
かじゅによると、南入以降は30000点を越えるまでのサドンデスルールらしい。
むっきーに勝ったのは、タコスとは逆で、南場に強い能力者なんだろうか?
東風戦が大の得意なタコスは、快進撃を続けていた。
カバンの中には大量のタコスを忍ばせており、この日のタコスは万事に於いて抜かりなし。
団体戦優勝校という事でマークされているハズなのに、そんな様子は微塵も感じさせない。
また、この日は、京太郎も男子の個人戦に参加していた。
だが、
ヅガーン!!
午前で早くも敗退が決まってしまったらしい。
かくして、京太郎はめでたくパシリに逆戻りとなった。
第20回戦。
予選最終戦で、部長とキャプテン、この因縁の2人が対決が実現した。
東1局 親:キャプテン ドラ:
東1局は、まず部長に手が入る。
ツモ
ネックのをツモり、絶好の聴牌。
だが、部長はここから、三面張も平和も一盃口も一通も捨てて、切りリーチ。
部長お得意の悪待ちに受ける。
は場に2枚切れているので地獄待ちだが、部長はこれを一発でツモる。
リーチ一発ツモドラ赤で2000・4000。
東2局 親:永森 ドラ:
9巡目、親の永森が、ダマで密かに中ドラ3聴牌。待ちは。
同巡、
部長はこの手にツモ。
普通なら切りの一手だが、何故か部長はここからを切る。
更に次巡、をツモって来た部長は、の方を切ってリーチ。
捨て牌にが切られている場合、の両面待ちは考えにくい。
何故なら、という形からは、普通はの方を切るからである。
また、親の永森からはが4枚見えており、辺張待ちもない。
そう考えて、親の永森はを切った。
しかし 罠をうとうとする者には
今話した通りそうな理由ってのが
そっくりそのまま その牌で待つ その理由となる…!
リーチ一発タンヤオ三色赤1で12000点。
……部長、絶対出る麻雀漫画間違えてるって。
東4局2本場 親:部長 ドラ:不明
ツモ
オーラスのトップ目でも、部長は悪待ちはやめない。
こんな手でも、部長はを切っての、待ちに受け変える。
この時、
ツモ
キャプテンは待ちで聴牌していた。
部長が素直にを切れば放銃していたハズだが、ツモで今度は逆にキャプテンが放銃の危機。
ここで部長に負けても本選には出場出来る。
一瞬はそう考えたキャプテンだが、風越のキャプテンという自らの立場を思い出し、考え直した。
部長なら上の三色があると考えたキャプテンはを止め、萬子面子を落としていく。
止められた?
キャプテンが当たり牌を止めた事を察し、部長も待ちを変えていく。
そして、キャプテンの青い右瞳を見た部長は、3年前の事を思い出していた。
よく考えたら、再会してから、キャプテンは部長に右瞳を見せた事はなかったのか。
萬子を落とし、再び聴牌したキャプテンは、フリテンリーチで勝負に出る。
これを一発でツモり、メンタンピン一発ツモ一盃口ドラ3赤1で4000・8000は4200・8200。
倍ツモで部長をまくり、キャプテンは逆転トップとなった。
昔 一度だけ あなたと戦ったことあるわよね?
対局後、部長はキャプテンに、そう声を掛けた。
部長が思い出してくれた事で、キャプテンは感涙。
更に「明日も私たちは一緒に打つのよ」なんて部長が言うから、今度は赤面する始末。
やっぱり、部長とキャプテンのペアは良いなぁ。
さて、清澄高校の部員は全員(京太郎除く)本選出場が決まった。
しかし、この結果に、咲はどこか浮かない顔。
何か、先輩のために、勝ちを譲ろうとか考えていそうだなぁ。
なお、予選トップ通過は、20試合中14回のトップを取ったタコスだった。
私を追う者たちに言う事は一つだけだ! 全力で来い! だじぇ!!
タコス、調子に乗り過ぎだろ。
しかし、本選はどういうルールでやるんだろうか?
タコスの「私を追う者」というセリフから考えて、予選で稼いだ点数は持ち越しなのか?
主要キャラの殆どは本選に進んだみたいだけど、全国の出場枠は3人だから狭き門だなぁ。
作品的に、咲、のどっち、部長、キャプテン、かじゅ辺りが有力候補か。
そう言えば、透華って、本選に残ったのか?
次回予告
このキャラが、南入で勝っていたキャラか。
スタッフロールを見る限りだと、名前は「南浦数絵」かな?
次回は個人戦本選。
サブタイトルは『約束』。
いや、自分には絶対マネできませんが…。
本戦行き選手の中に名前無かったような…
和なら次の半荘に影響を残すようなことは絶対しなさそうですが。
二日目の本戦は東南戦っぽい感じがします。
そこで南場に強そうな新キャラがタコスを負かすんじゃないかと予想・・・。
表は上位30名ってことかな?
そうすると透華多分残ってる
本戦出場が32人だとすると残りは透華と佳織かな?
それを和に見抜かれて…なんて展開になりそうだ。