建築士のたわごと!    ひとりごと!

ぶつぶつ独り言(いや!内容を復唱しながら?)を言いながら図面を描いてます。たまに近くにいる人が反応してます。(笑い)

びっくりポン

2016-01-25 09:32:35 | 住宅
ある知人が、住宅を建築中でした。

突然 家を少し見てくれる? っと

何かと思い行ってみると筋交い終了にも関わらず微妙な揺れ?

柱は、12cm角といった標準より大きめ 立派である。

形も複雑ではないから心配は無い。 なぜ揺れる?

梁が若干細くないか あれっ やっぱ細いかな!(自分的な感覚で)

集成材とはいえ 等級は、ピンキリだから

恐らく梁が影響していると考えました。

正直 一昔前は、ありました。 その時代は、壁も床もパネルを張らなかった頃は・・・・

しかし 最近では、どこの現場でも施工している状況

久しぶりに感じたあの感覚

でも よく中間検査をこの段階で受けるのですが、そこで指摘があるか というと

正直 ありません! なぜ! これが、法律用語でいう4号特例の実態です。

*4号特例→私たちが住んでいる木造住宅2階建てまでは、これに該当します。

どういう事か? 書類審査や検査から除外させている(つまり行政等は、見ていないということ)

もっと言えばノ-チェックという事です。

一時は、住宅瑕疵担保という制度が、始まった頃は一部チェックしていたようですけど

今では、ここでもほぼノ-チェックに近い状況です。(何のための保険なのか疑問を抱く時もあります)

ノ-チェック状態だから思い切ったデザインも出てくる 通ってしまうから また 斬新なものも出て来たりします。

構造計算して安全を確かめてあれば安心なのですが、この4号(法令用語)では、これも要求していないのです。(いや 本来は、やっておいた方が、良い事 プロならしておくべきな事)

私共の計画する住宅は、全て実施していますが、結構NG出てきて修正が大変なプランもあります。

柱は、一番 目に付きます。 梁は見上げないと見えませんし内装が完成すれば見えなくなってしまいます。

けど一番大事な部分なのです。 法令上もこう呼びます。 構造上重要な部分っと

柱だけ太いから筋交いがたくさんあるからだけでは、丈夫になりません。






またまた 起きちゃいました。 価格競争危険!!

2016-01-19 14:12:32 | 住宅
またまた起きちゃいましたね!

勝手に価格競争が原因と決めちゃってますど ニュースから見るとそうですよね!

価格競争自体は、別に問題にしないですけど 同等の商品なら少しでも安い方が良いですから

ちゃんと出来なくて安いって 本当に安いのか??

高いよね! だって利用者って同じ土俵で価格の競争してると思っているからね!

自分たちの業界も同じですよ!

自分に不利な事は隠して良い事だけをアピ-ル いや 猛アピ-ル

実際、工事とか始まって、 違うって結構あるみたいですよ!

そんな渦中に巻き込まれて事ありますもん。

そのような業者達とは、お付き合いできませんよ!

その時から 仕事の請け方を変更したりして現在に至ってますけど・・・

利益は、重要だけど 利益優先は、危ないですよね!

個人事業は、特にこれ やったら廃業ですよ


パッシブデザイン

2015-12-23 11:08:18 | 住宅
ここ数日ある課題について考えていました。

それは、”パッシブデザイン”というもの

初めて聞かれる方も多いとは思いますが、住まいづくりにおいて自然の力で環境を整えようとするもの
(まだ勉強中なのでこんな感じですけど・・・ 奥は深そう)

本を読んでいると昔の住まいづくりを思い出した。
(昔といっても自分が建築の仕事に付いた頃なのでかれこれ30年ほど前です)

よく”家相”って聞いた事があると思います。
これは中国から伝わった? と聞いていますが・・・・・

当時は、かなり厳しい見方をしていました。 トイレがあるからダメだとか キッチンそこじゃダメ

何度 図面を書き直した事か・・・

しかし 私もその当時のお陰というか 身体に少し染み付いているのか 

ある程度 家相を考えながら住宅の計画をしています。
(当時から家相に迷信的なことはたくさんありました)

その中で、一番考慮したのは、窓(開口部)つまり日照と通風でした。

今では、ガラスが、ペア-(一つのサッシに2枚ガラスがはまっている商品)だとかLOW-Eなど
ありますけど当時は、まだ何もない時代でした。(なんか 古臭いですね)

よく 家相を考えたら家は建たないっと聞きましたが(私もよく叩かれていました)

逆に言えば必要な風も入らないエアコン頼りの家になっているはず(持論 、個人差は、もちろんあります)

昔の人の知恵

エアコンの無い時代に考え出された知恵 それが我々は、当時 家相という言葉で話していました。

家相は、通風や日照だけでなく色々な事も書かれていました。

今の建物を建てる時の法律もこの”家相”から来ている事も数多く目にします。

只、先ほども書きましたが迷信的な部分(根拠のない部分)は、たくさん混ざっている事は、否定しません。

昔の方(ご先祖様かもしれませんよね!)が、身体で感じた自然現象を今の時代に伝えていた知恵だったのかもしれません。

今も昔も必ず朝日は東から昇ります(西から上るのは”バカボン”漫画の世界)

昔と違うのは、住宅の量と敷地の広さ 車の台数 これってプランの際、かなり苦労しますが

必ず解決出来るはず。

便利さも大事ですが、健康のためにも 今一度 住宅の原点に戻ってみるのも良いかもしれません。
(断熱材は、重要ですよ!) 昔の知恵と現代技術の融合で!

冷えからやってくるのは、病気だけ!! 身体を冷やさないように暖かくしてこの冬を乗り越えましょう。





なぜ 起こる!?

2015-10-30 10:09:30 | 住宅
まだまだ 騒がれている 偽装問題!   また増えてしまったようで・・・・・

なぜ 起こるのか?

私は、大きな物件に関しては無知なので住宅に照らし合わせて書きます。

今のところ住宅においては、偽装になっている事はありません。

なぜなら 木造2階建て程度だと法律で構造に関する事は審査されない制度だから
(建築士が設計した と条件は、付きますが・・・・・)

筋交い(耐震性の部材)に関してはチェックされてはいますが、その他構造(柱、梁、基礎)に関しては

図面でなく言葉で記載さえしてあれば問題ないのです。つなり ほぼノ-チェック

しかし 住宅でも平成21年頃より瑕疵担保履行法という法律が出来て少しは構造のチェックは、

されているものの規制当初に比べたら少し緩くなっているようにも感じています。

検査によっては、ばらつきも感じるほどです。

また 地方には条例や指針というものが、あってひとつの判断基準もあります。

僕たち 設計の立場からみると根拠がないと設計は、完了できません・・・・・っが また問題があります

指針というものは強制ではないようです。守らなくても良いみたいな!

実は、自分にもあわやって事があったのです。

やはり基礎であったのですが、指針を根拠に設計しようとした時 再三の催促で地盤改良計画書が手元に

最低でも30kn(専門用語です)つまり1㎡あたり3トンの地盤を想定していたのですが

その数値を切っていました。

直ちに問い合わせると元請けさんは、????の状態

我慢が出来ず施工業者さんへ答えは下の地盤が固いから大丈夫だと

違う 違う 違う! 私も頑固だ

計画段階からそんな事では困る!!

改良杭の長さ変更を要求した事を思い出します。

この時は、組織の大きさで負けた(我々個人事務所では勝てない 建築士でも)

私の発想は、こうだった。 なら 構造計算をしましょう。(木造住宅では現在では異例の事)

この物件に関しては問題なかったので良かったのですが 問題は、ここから

一度そのような経験をしてしまうと次も同じという事で繰り返す。

場所、大きさが違えば対処は、変わるといっても通らない現状

この事を考えると木造も構造計算義務化」してしまう方が、まじめに行っている業者も守れるし

もちろんお客様も安心できるのではないかと感じます

少し木造住宅の構造が、自由になりすぎている気もしない訳でもない。

基本は、計算して安全を確かめると自分は、信じて計算実施しています。

PS 壁量計算というのは、構造計算ではありません

地震に負けない木造住宅

2015-10-27 11:36:13 | 住宅
また 起きてしまった偽装事件

同じ業界にいるものにとっては、辛い事件です。

大プロジェクトとなると報道のように大勢の人が業務に当たっています。

個人のプロ意識がもっともっと必要なのかも!(自分を含め)

今回は、マンション等大きな建物であったけど

自分たちの扱っている住宅なども色々な事情は、あります。

すべての業者では、ないですが(ほとんどは、まじめにやってますよ!)

住宅というのは、法令上 構造審査は、されません。(木造2階建て程度)

つまり 梁の大きさや材質というのは、誰が決めているのか?

一番多いのが、工務店さんの技術者なのかもしれません。(修行をして熟知している担当者なら安心ですが)

その図面を事前にチェックできる状態にないのが現状で、再三の催促でやっと送ってもらえばまだ良い方です

なので 当社は、先に構造計算から構造図を作成しているのです。

設計事務所も工務店さん紹介で図面を作成しているのが一般的で もちろん予算は、決められ

その範囲内で出来る限りの事をさせて頂いている事が、多いです。(壁量計算、n値計算までがほとんど)

しかし 壁量計算だけでは、本当に地震に負けない木造住宅は、難しいと考えます。

何故なら それに伴う梁の断面を適材適所に配置していかなくてはなりません。
(ほとんどここはノ-チェック)


壁量計算では、必要な全体の壁量は、計算できますが、やはり必要な箇所に配置しないと

地震対して本当に安心できないのです。(壁量計算は、構造計算ではないから)

少しオ-バ-でしたが、壁量計算していれば直ぐに倒壊する事はないですよ(大地震に対して)

当社では、木造2階でも構造計算(許容応力度計算)をして筋交いを適材適所に

梁も材質を設定し必要な断面を適材適所に配置して安心を届けています。

最近では、以前と違い筋交いを使用せずに面材(ベニヤ)などで耐力を確保しています。

そうなると梁サイズも大きくしてあげないと筋交い自体が100%発揮できないのです。

ここまでが、耐震に関する計算で、 梁というのは、法律上というか計算上では、

長さの1/300までは、たわんでも良いよとなっています。(最大は、2センチまで)

たわみとは、梁の真ん中が、力が加わった事で下がる(曲がる)事で 力が、抜けると元に戻る

しかし たわみって常に力が掛かっている 材料自体の重さや家具の力などに影響が、大きいので

力が、抜ける事ってないかな

材料も年数が経てば弱ってきますからだんだんと たわみというのは大きくなるばかり
 
実際 2センチのたわみで家を作っていくと どうなるか?

恐らく建具は、隙間だらけ 下手すると閉まらないという現象も起きていくと思います。