蜂の子を料理し、食べる機会をいただいた。
蜂の子は蜂の幼虫であり、昔は長野・岐阜・山梨などの山間部を中心に、貴重な蛋白源として常食されていたようであるが、現在は高級珍味として販売されている。
その高級珍味をいただくことになったきっかけは、山梨県に自宅があるご同輩と酒を呑んでいる時、食べ物の好き嫌いの話になり、爺は一般的に日本人が喰う物で食べられない(嫌いな)物はなく、イナゴも蜂の子も佃煮で喰ったことがあると、話が展開した。それじゃあ、今度、蜂の子を持ってきましょうと、更に話が発展したのである。
後日、蜂の子をいただいた。
勝手にイメージしていた蜂の子は、すでに食べられる状態になったものかと思っていたが、何と蜂の巣を冷凍したものを受け取った。ここから蜂の子を取り出して、炒って食べると美味いのだと言う。
人間、何事も経験が大事であり、このような機会を与えてくれたご同輩には感謝である。
本日、しばらく我が家の冷凍室で凍眠状態のまま放置された蜂の子を取り出し、料理して、喰う。
巣をバラバラと崩していくと、既に蜂の姿をしたものもいるが、幼虫だけを丁寧に取り出す。ざっと水洗いして、水気を切り、ゴマ油を少し垂らしたフライパンで炒り、塩をパラパラと振りかける。
完成した珍味“蜂の子炒め”がこれ。
こんがりと炒られたものは香ばしく、中がレア状態のものは濃厚クリーミーで、ビールのおつまみとして中々美味しゅうございました。
しかしながら珍味を作るというのは大変なことであり、初体験で手際が悪かったからか、蜂の子を取り出すだけで相当な時間を費やしたのだ。
珍味は味わうだけで十分満足できるので、作るという珍事は今回限りでいいだろう。
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