GW中日の3日は天気も良くとても暖かだったので、麻の着物を素肌に羽織り、素足で雪駄を突っ掛けて谷中七福神巡りをした。
田端駅下車、左方面に進んで行くと福禄寿東覚寺がある。
ここには赤紙仁王尊「阿像」「吽像」の金剛力士像が山門の両脇に立っていて、自分の患部と同じ場所に赤紙を貼って病気の身代わりをお願いするという。
二体の金剛力士は赤紙を貼られてご覧のとおりの状態で、まったく元の姿を見る影も無い。
次は恵比寿様の青雲時。
以前来た時は真冬だったこともあり、何だか地味な寺だなと思っていたが、今日は、庭師のおじさんが、この寺のことを色々と教えてくれた。
2枚目の写真の真ん中にある石碑は硯の形をしていて、その下に「滝沢馬琴」が使っていた筆が納められているという。また、3枚目の写真は、「ここからのアングルが一番良いですよ。」と教えていただいたものだ。
青雲寺を少し歩くと布袋尊修性院がある。
壁にはほのぼのした布袋様の絵がいくつも描かれていているので、見過ごしてしまうことはない。柳の葉が風に揺られて爽やかな感じがする小さなお寺だ。
また、お寺の前にはなんとも懐かしい看板を掲げている酒屋があった。
修性寺の横にある富士見坂を登っていくと道標があり、それに従って日暮里駅方面へ向かっていくと、木目の美しい情緒たっぷりの民家がちらほらとある。
途中、七福神ではないが、山門に八重桜が咲いていた養福寺に立ち寄って見た。境内には、牡丹か芍薬か分からないが大きい綺麗な花が咲いていた。
4番目の寿老人長安寺までは、少し距離がある。
ここはとても小さなお寺だが、境内にはツツジが咲き、りっぱな鬼瓦と小さな羅漢像があり存在感はたっぷりだ。
5番目の毘沙門天天王寺は、谷中霊園の中にある大きなお寺で、境内にはりっぱな大仏様がでんと座禅を組んでいる。
このお寺で線香を買って、谷中霊園に眠るご先祖様に手を合わせる。
谷中霊園を抜けた上野桜木あたりには、有名な和菓子店「岡埜栄泉」や昔ながらの喫茶店「カヤバ珈琲」があり、とても風情がある。
次なる大黒天護国院は寂のある寺院で、ここにある大黒天画像は三代将軍家光から贈られたものと伝えられている。
おじさんが声を出して熱心に長い時間祈願していた。願い毎が叶うと良いですね。
最後は、不忍池にある弁財天。
参道に屋台が軒を並べていたので、焼鳥でも喰らいながら一杯、とも思ったが、缶ビール及びワンカップが500円。ん~、これなら居酒屋で呑んだ方が良いな~。
弁天堂で賽銭を投げ、家族の健康を祈願し、七福神巡りも無事に終わった。
弁天様だけはワサワサしていたが、他の六福神はとてもゆったりしていて、牡丹・ツツジ・八重桜等々、この時期に咲く花も堪能できた。
花の名所へ行かずとも、こうして季節の花を観て初夏の訪れを感じることができる。
渋滞する高速に目もくれず、近場で楽しむGWもなかなか良いものだ。
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