昔は、季節の変わり目の立春、立夏、立秋、立冬の前日がすべて節分とされていたようである。
今では、節分と言えば2月3日のことであり「福はうち、鬼はそと」の掛け声とともに福豆を撒く。
爺が子どもの頃はそうだったし、爺の子どもが小さかった時もそうしていた。
ところが最近は、恵方巻などと言うものがぐいぐい幅を効かせているようだ。
元々、関西方面では、節分の日に”太巻き”を喰らう風習があったようだが、15年ほど前にコンビニ大手が商品化するため”恵方巻”と命名したようである。
この恵方巻、今ではコンビニはもちろん、そこかしこの店で売られている。
これほど急速に全国に普及したイベントもそう多くはないだろう。
しかし、へそ曲がりな爺は、今まで節分に恵方巻を喰ったことがない。
商人の悪だくみに乗せられてなるものか!
日本の国民の多くが南南東(今年はね)の方を向いて、恵方巻を喰らっている姿を想像するとおぞましい。
そう思っていたのだが、食卓にパックに入った恵方巻が登場した。
女房殿は、南南東はどっちだろう、と真剣に娘たちに聞いている。
節分の夜、福豆を52粒も食べられやしないので、柊の枝に刺すために買ってきたわけではないが、鰯の丸干しを頭からガブリと喰らい、ぬる燗を一杯やって邪気を払うことにしよう。
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